アニメゲームマンガ専門 ラクジョブ新聞 > 企業担当者様へ > アニメやキャラクターコンテンツを使った町おこしでの注意点とは?

アニメゲームマンガ業界 経営者向け情報満載です

2016.01.07 アニメやキャラクターコンテンツを使った町おこしでの注意点とは?

町おこしとキャラクターの関係

町おこしとキャラクターの関係

最近、キャラクターを使った町おこしが盛んに行われています。ゆるキャラやアニメの聖地巡礼や萌えキャラなどなど、そんな町おこしを考えている企業や地方団体、個人商店などで展開する時の注意点のお話です。キャラクターを使った町おこしでまず最初に思い浮かぶのが、地方のゆるキャラでしょう。滋賀県彦根市彦根城のゆるキャラ「ひこにゃん」、熊本県の「くまモン」、愛媛県のゆるキャラ「バリィさん」など、今では、毎年のようにゆるキャラグランプリが開催され、500体を超えるキャラクターがエントリーする規模になっています。

ガールズ&パンツァー劇場版は、私も観に行きました

ガールズ&パンツァー劇場版は、私も観に行きました

次に思い浮かぶのが、アニメの舞台となった土地をアニメの聖地として、そこでのアニメキャラクターを使った町おこしです。成功例としては、「らき⭐︎すた」の埼玉県久喜市や「あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない」の埼玉県秩父市、ガールズ&パンツァーの茨城県大洗市、「たまゆら」の広島県竹原市、「花咲くいろは」の石川県金沢市などなど、アニメの人気に影響されるものの聖地巡礼目的の観光客増加が見込めますね。

そして、意外に増加してきているのが萌えキャラを使ったご当地キャラクターです。ほとんどが個人商店や市区町村の施設のマスコットキャラクターや市区町村自体のキャラクターだったりしますが、中には、東北地方全体を盛り上げるための「東北ずんこ」や愛知県の知多半島をアピールした「知多娘」など、規模感も大小様々なキャラクターが多数存在します。以下のサイトには萌えキャラだけで250体の紹介がされていました。

参考:みんなで作ろう!ご当地キャラカタログβcharacters

こちらのサイトには、ゆるキャラ、ご当地キャラ、ローカルヒーローなどが登録されていますが、全47都道府県、3359体の登録がされていました。この数字を見た際に、キャラクターを使ったビジネスが地方へどんどん広がっているのだなと感じました。

そういった地方への広がりと共に、起こったのが地元住民とのトラブルの報告です。最近の報道で、記憶に新しいのが、海女の碧志摩(あおしま)メグの問題アニメ「のうりん」のポスター問題などです。どちらも胸を強調しすぎたことによって、女性を中心に批判が殺到しました。その後の推移としては、碧志摩メグに関しては、露出を減らし、構図を変更したものの批判は収まらず、公式キャラクターから非公式とされてしまいました。「のうりん」の問題に関しては、構図の変更から作成をやり直すという事態はおさまりました。この2つの事例に関しての違いは、前者は海女自体にフォーカスがあるにもかかわらず、男性受けするようなテイストにしてしまったことによってモデルの海女さん自体がイメージする海女さん像と大きく乖離してしまったことによって批判が出てきてしまったと考えます。もしかしたらウケる事のみ考えて、海女さんへの配慮が頭になかったのかもしれませんが・・・。最初からこのキャラクター何を伝えたいのか、誰に伝えたいのかはっきりしていれば、当然、絵のテイストも変わりますし、お願いするイラストレーターも変わってきたでしょう。今回の件でキャラクターのモチーフとなった海女さんたちから批判が出てしまったのでは、イラストレーターさんのテイストの幅にもよりますが、原案のテイストをガラッと変える必要があったのではないかと思います。性的描写はなくても可愛い萌えキャラの例は「けいおん」を始め、いくつもありますから。後者ののうりんに関しては、聖地巡礼ということもあり、フォーカスがその土地自体ということで、構図の変更で問題が収まったのでしょう。今回は女性キャラクターの性的描写が強かったということで批判が上がりましたが、逆に、男性キャラクターでの性的描写が強かった場合は、一部のBL好きのユーザーには受け入れられると思いますが、今度は男性を中心に批判が上がってくるのではないでしょうか。

どんなコンテンツもクレームのリスクはある

どんなコンテンツもクレームのリスクはある

どちらの例も根底は町おこしにあり、地元を発展させるための取り組みです。自治体や団体、企業主導で動くと思いますが、必ず地元住民の協力は必要不可欠でしょう。そのために地元の人に受け入れられるようなキャラクターや企画を考えるべきです。アニメの聖地巡礼であれば、アニメの世界観に触れたいというユーザーとアニメを使って盛り上げていこうと思っている地元住民の温度感がマッチした時に相乗効果で成功につながるのであって、否定的な人がいるのは論外ですが、温度感が違っても大成功へは発展しません。自治体、団体が整備をしすぎて成功しなかった「輪廻のラグランジェ」の鴨川市、ファンの熱狂ぶりが強すぎて、公共施設への不法侵入まで発展してしまった「涼宮ハルヒの憂鬱」の◯◯市、こうなってしまうと片方の不満がもう一方へもつたわってしまい一過性のものに終わってしまいます。バランスは重要です。今後もキャラクターを使った地方のコンテンツビジネスは増加していくでしょう。もしそのような事業に乗り出す場合は、対象となる客層、目的、地元住民への理解、ユーザーの反応を見つつ展開していってもらえればと思います。

この記事を書いた人

» 詳細プロフィール

ラクジョブ資料請求

アニメ ゲーム マンガ経営戦略研究所

新着記事
カテゴリー
  • 企業担当者様へ
  • 求職者の方へ
  • 特集求人
  • 経営者交流会情報
  • メルマガバックナンバー
Tweet