アニメ D.gray-manはなぜ今アニメ化したのか? 今後の動きはどうなるか?

1458932067_1_1_10a5b7dc8099b5ee5c4baab51bd11bb4 2異例の再アニメ化

『D.Gray-man(ディー・グレイマン)』は、星野桂先生によるジャンプ系の漫画作品です。今年で24歳を迎える私世代の場合、ちょうど中学生の頃にこの漫画に触れ、他人から見たら中二病としか思えないようなダークファンタジー趣味を心に植え付けた、言わずと知れたアクションバトル漫画です。「機械」「魂」そして「悲劇」を材料に作り出される悪性兵器「AKUMA」によって世界終焉を企む千年伯爵と、そのAKUMAを破壊できる結晶体「イノセンス」に選ばれたエクソシスト達の戦いを描いた作品で、2004年の連載開始時は週刊少年ジャンプで、現在はジャンプスクウェアクラウンで連載中です。現在深夜アニメ枠では「D.Gray-man HALLOW」というタイトルでアニメ化されています。D.Gray-manは過去にアニメ化されており、放送開始から10年が経過した後のアニメ化に、ファンからは期待と不安の声があがっています。ところで、なぜこのタイミングで今作をアニメ化したのか?という疑問が湧いてくるのではないでしょうか。

91RWSlNZmQL休載に次ぐ休載

先ほども述べたとおり、アニメD.Gray-manは少年ジャンプで連載開始された約2年後の2006年にアニメ化がされていますが、その頃から本誌の方で休載が目立つようになります。2005年11月から2006年3号まで星野先生は急病を理由に休載し、その後も首の負傷などによって休載が続きました。いよいよもって原作ストックなども底をつきてきそうだったのか、原作では新章開幕前というところで打ち切りのように終了してしまいました。

2016-07-05 10.33.18D.Gray-manの連載時期をウィキペディアで参照してみると、長い間の休載後、発行ペースが遅いジャンプSQに移行しますが、2013年2月号を最後に、またもや長期休載。2015年にはさらに連載ペースが遅いジャンプSQ CROWNに移っての連載開始で、2004年に始まったD.Gray-manですが、2016年現在、コミックスは25巻というペースで進んでいます。首の負傷以降の休載理由に関しては様々な憶測が飛び交っていますし、確かな情報ではないのでここではこれ以上言及いたしませんが、休載続きでファンが離れて行ってしまったことは確かでしょう。こちらの表を参考にしてみると、発行部数がピーク時と比べて20万部ほど低くなっています。連載回数の少ない姉妹誌に移ったのも原因でしょうが、今回のアニメ化はこうしたファンを引き戻すことを狙ったものであるという見方もできます。

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すでにアニメ化し、一度終わった作品をもう一度作り直すというケースが異例というわけではありません。原作ファンのニーズに答えるという視点から、リメイクがされることがあるのです。例えば「鋼の錬金術師」などはそうでしょう。こちらも2003年から2004年にかけてアニメ作品が放送されましたが、連載終了の目処が立たない状況だったうえに、原作に追いついてしまう状況だったため、原作者の荒川弘先生の意向によってほぼオリジナルストーリーで進んで行くものになりました。その5年後、「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST」というタイトルで、2009年から2010年にかけて放送されたものは、原作準拠の内容で制作されました(それでも最終話あたりはギリギリで、ラフなどを見せてもらいながら絵コンテを書いていたそうです)。

ダウンロード90年代の美少女漫画の金字塔、武内直子先生原作の「美少女戦士セーラームーン」は1992年から後続のシリーズを含めると1997年まで長期にわたって制作された作品です。「遊戯王」や「金色のガッシュベル」など、長期クールに渡るアニメ作品はアニメオリジナル要素が追加されて放送されることは珍しくありません。97年の放送終了後から7年後、「美少女戦士セーラームーンCrystal」というタイトルで3クールに渡って放送されました。こちらも多少のオリジナルストーリーが放送されましたが、基本的には原作準拠、キャラクターデザインも原作に寄せたものになっており、注目されました。

今回のD.Gray-manのケースが珍しいのは、こうした原作ファンのためのリメイクという訳ではないところです。1からの作り直しではなく、10年前に放送開始され、8年前に終了した話の続きからストーリーがスタートします。休載続きの漫画作品であり、終了の目処も(おそらく)立っておらず、それでも尚、以前のアニメの声優陣などを総入れ替えでアニメ化するというのは実にチャレンジングな試みです。原作を読んでいない人はこれを見て原作買ってね!という自信の表れなのでしょうか。はたまた、前作アニメ放送開始から10年という節目の年ということで放送開始されただけのものなのでしょうか。

2016-07-05 11.30.59今後のD.Gray-manはどうなるか?

アニメ自体の放送は今の所1クールが予定されています。原作ストックは前作の続きと単純に考えると10巻程度。1クールで10巻を原作準拠で足早に描き切るのは不可能ですから、そのペースやオリジナル要素がどの程度入ってくるかで、今後のD.Gray-manの行く末が予想できるかもしれません。原作準拠ストーリーになっていくか否かということがアナウンスされていないので定かではありませんが、原作準拠であれば今後も年に数回の連載ペースの間を縫ってアニメが制作されるかと思います。この場合、最終回の目処が立っているという可能性もあるので、アニメと同時に原作の動向などもチェックが必要です。逆にオリジナル要素が強ければ、下手をすればアニメ10周年を記念して、というだけで終わってしまうでしょう。今回のD.Gray-manが成功し、ここまでの停滞を巻き返す起爆剤となれば、他の休載気味の漫画原作作品へのスポットライトの当て方として、中途半端に終わってしまったアニメ作品が息を吹き返すことになるかもしれません。

記事を読んでいただきありがとうございました!

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