記事を読んでありがとうございます。今回の記事ではインドのゲーム市場について書きたいと思います。インドは人口の増加率や、経済成長率の観点から見て、注目されているゲームの市場の一つです。左の図は総務省の調査で、インドの人口の増加具合をグラフにしたものですが。このグラフにあるように、生産年齢人口を中心に今まさに伸び盛りのインドですが、インドではどんなゲームが流行っており、ビジネス上はどんな展開が有効なのでしょうか。
日本やアメリカのように、ゲーム市場が成熟しているわけではなく、インドはゲームというものに触れた経験がそれほど無い、という人もまだまだ存在します。そんな層がこれからゲームの魅力にどんどん気づき虜になって行く事で急拡大する可能性があります。調べて見て私も驚いたのですが、インドでは25歳以下の若年層が人口の過半を占めています。まさに遊び盛り、ゲームをする中心的な年代である彼らがこれから市場を盛り上げていくでしょう。
インドの若年層は、自分が生まれ育った村や町が急速に近代化していくのを目の当たりにしながら育っている世代です。自分の価値観に基づいて、自分のファッション、自分の趣味、自分のライフスタイルを模索している彼らの生活の中に、ゲームはどのくらい定着していくでしょうか。
インド人のゲーム消費の背景には、急速なスマートフォンの普及があります。TVやラジオなどの既存メディアがまだまだ存在感をもっていますが、近年では急速スマートフォンへのシフトが進んでいます。
左の図を見て下さい。これはcyberZさんの調査なのですが、インドにおけるスマートフォンの広告市場の伸び率を表したものがこれです。2014年→2018年にかけて、市場規模は18倍にまで伸びて行く事が予想されています。
こんなニュースもあります。
https://japanese.engadget.com/2016/02/18/420-1-iphone-6s-0-5/
で最安(何と420円!!!)のスマートフォンがインドで市販された、というニュースです。これはインドの地場メーカー Ringing Bellsという会社が販売しているスマートフォンですが、FacebookもYoutubeもGoogleplayもプリセットされています。まだスマートフォンを持って居ない人、これから持っていく世代、彼らにもあっと言う間にスマートフォンが浸透していくでしょう。
インドゲームショウ2017年開催予定
さて、そんなインドゲーム市場ですが、やはり有望なゲーム市場として、各国のゲームディベロッパーの注目が集まっています。2017年には、インドのニューデリーにて、「インドゲームショウ」というイベントの開催も予定されており、一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)や一般社団法人日本オンラインゲーム協会(JOGA)などの日本企業が協賛しています。
参考記事:https://www.gamebusiness.jp/article/2016/06/20/12391.html
ゲームショウに先んじて開催されたセミナー「インド国内で急拡大のゲーム市場 日本企業のビジネスチャンスと市場参入戦略セミナー」において、インド大使館のチノイ大使はこう言っています。
「日本はゲーム市場が非常に発達しており、インドのゲーム業界としては日本企業のパートナーを欲している。日本企業には、ぜひインドゲームショウ2017に参加してほしい」
チノイさんが言うとおり、インドと日本のゲーム会社はとても良いパートナーになるはずです。日本とインドは文化圏も近くヒットするコンテンツを考えてみる価値はありそうです。LINEがタイで現地に密着したマーケティングを行ったように、現地の若者の文化を良く理解し、現地の人に愛されるサービスを作る事が出来れば最高です。
LINEのタイ向けマーケティングについてはこちらの記事をご参考にしてください。
課題としては、いかに課金モデルを作るか、決済システムなどが整備されていない中いかに安定的にサービスを作るのかという事あります。とはいえこれらの問題は時間が解決するでしょう。インドのゲーム市場が今以上に輝いていく時代も遠くないはずです。それを見越して、インドゲームショウにまずは足を運んでみるのはいかがでしょうか?