記事を読んで頂き有り難うございます。今回の記事は、e-sportsについての記事を書きます。日本でもe-sportsは知名度を高めてきました。プレイヤー、観客の人口はまだまだアメリカ、中国などの本場には及びませんが、日本でも 徐々にe-sportsに注目する人は増えてきています。
日本におけるe-sports熱に火を付けた立役者として、有名なのはやはり、梅原選手でしょう。日本初のプロゲーマーとして、いくつもの世界大会でレコードを保持し、「勝ち続ける意志力」などの著書も人気です。そんなプロゲーマーの梅原選手が、今回は動画の配信プラットフォームの「twitch」のグローバルアンバサダーに就任をしました。
参考記事:https://www.4gamer.net/games/999/G999905/20160603108/
Facebookよりも視聴者数の多い「Twitch」
「Twitch」はゲーム映像に特化した世界最大のゲーム映像配信プラットフォームです。 Amazonが運営会社です。基本的なシステムは、ライブストリーミング配信で、日本で言う所の「ニコニコ生放送」にシステムが似ています。サービスは完全無料で、配信も手軽に行うことができます。有名プロゲーマーの試合や国際大会のコンテンツも豊富です。またイベント機能も充実しており、Twitch内でのイベントを開催することもできます。
海外ではTwitchのユーザー数が何とfacebookをもしのぐ勢いで増えており(左の図を見て下さい)、e-sportsの人気度が伺えます。日本ではまだあまりポピュラーなサイトではありませんが、現在は着々とサービスのローカライズが進んでいます。
参考記事:https://www.4gamer.net/games/999/G999905/20160603108/
記事の中から、twitch日本支部のディレクターvictorさんの発言を引用しましょう。
(以下引用)
Victor : 2015年はユーザーの反響や市場など、とにかく「リサーチ」の年でした。2016年はこの調査の中で集めたデータを基に「実行」していく年になると思います。米国ではPAXやE3などがありますが、海外に比べ日本ではポピュラーではありません。2016年1月10日より始まったカプコンの「モンスターハンターフェスタ」配信を皮切りとして、日本に向けても大きく展開していきたいです。また、『パズドラ』『モンスト』『白猫』のようなスマートフォンゲームにも注目しています。日本ではスマートフォンで遊ぶゲーマーの割合も多いので、まだ発表ができませんが面白いことも考えています。
日本にはニコニコ動画という競合サイトが存在しますが、twitchのアンバサダーに梅原選手が選ばれたことは、間違いなく国内のe-sportsシーンにプラスの影響を与えるはずです。
e-sportsの世界市場はどうなっている
e-sports市場の成長率は世界的にみてかなりの高水準を保っています。左の図をご覧下さい。これは市場調査会社NEWZOOによるesports市場の調査ですが、2014年以降、プレイヤー人口は毎年10%以上の割合で増えています。特に成長著しいのは欧米市場、アジアに限定すると、中国や韓国市場も成長著しいです。アメリカ市場は、直近の2年間で、ゲーム視聴者数が2倍になったというから驚きです。
本場欧米におけるe-sportsシーンは、徹底的にユーザー側からのプッシュによって発展してきました。「ゲームの今」(徳岡正肇)によれば、現在世界最大のLANパーティーといわれているスウェーデンの「Dream Hack」は大学のカフェテリアで始まったイベントが進化して現在の規模になりました。あくまでゲームファンが楽しむ為に、企画され発展していっているのです。熱心なユーザーのゲーム愛が起点になり、twitchという有力なメディアがそこにかみ合うことで、一気に花開いているのが欧米のe-sportsシーンです。
参考記事:https://damonge.com/p=15306
欧米と対比して、日本でのesportシーンはどうなるのか、というと、現在ではあまり広がっていない、いうのが現在の状況かもしれません。少なくとも、facebookを見るよりも、長時間ゲームのプレイ動画を見る人がいたら、日本では「少し変わったオタクな人」と周囲の評価を受けてしまうはずです。
日本でeーsportsが広がっていかない理由について、国民性であるとか、資金の問題であるかとか、色々な分析が出来ると思います。しかし、最大の要因はと言えば、ゲーマーが国民的な遊びとしてまだまだ認知されていない、ということがあると思います。eーsportsが市民権を得て、選手が尊敬され子供の憧れの対象になっていくためには、ゲームそのもののイメージアップが最重要になります。欧米はボトムアップで成長しましたが、日本ではトップダウンでゲーマーを増やすことが必要になるでしょう。
私は梅原選手のファンです。「勝ち続ける意志力」は何回も読み、彼のゲームに対する情熱やストイックな努力の姿勢は素晴らしいと思います。ゲームも、真剣に突き詰めれば、サッカーや野球などと変わらないくらい奥深い世界なんだ、こんなにゲームはやる価値のあるものなんだ、そんな事を作り手の方から発信していくこと。それもまた、メディアの充実とともにesportsの発展には欠かせないものではないでしょうか。ラクジョブ新聞では今後も、ゲーム業界で輝く作り手、ゲーム選手を取り上げて、そのお手伝いをしたいと思います!