人を募集するにしても
まず初めに、今回の記事ではクリエイターさんを表現する人という意味でアーティストと書きました。人材を募集となった時に見えてくる方法はいくつもあります。例えば、求人広告、人材紹介、人からの紹介などです。これらのどれを選ぶかによって費用や時間的なコストも全く違ってきます。人材紹介であれば最初に手数料を頂いて、内定を出した人の年収3〜4割が相場となっています(最初に手数料が掛からない場合もあります)、求人広告の場合ですと期間と数(職種数、応募数)を決めて各社さんに合った商品を提案しこちらは一括、分割などで採用費用を支払います。期間に関しては各メディアによりバラツキがありそれこそ2週間の物から1年単位の物まで幅広くあります。
人材紹介と求人広告の共通点は既に自社のストレージに転職を考えている候補が複数眠っているということです。ですから、企業側としては決まりやすいので割と求人広告や人材紹介は利用されています。人からの紹介になると時間が掛かること、今というよりも先を見据えていい人いたら紹介になりますので緊急での対応は少々不都合があります。時間的な余裕がある場合、自分自身で採用人材とコンタクトを取っていきたいと考えているのでしたら有効です。人材紹介や求人広告にはない大きなメリットもあります。お金の部分です。会社に取ってはお金は備蓄している満タンの弾倉ですから少しでも減らさず戦っていきたいというニーズを汲むことを考えると人づてという手段は有効です。
人海戦術
人と時間を如何に効率良く回し何人採用出来るかという世界ですから1番手っ取り早いのは人づてでしょう。人づてと言っても方法はいくつかあります。いつも会う人に話しをして紹介してくれるのを待つもあるでしょうし、イベントなどへ担当者さんが出向きハンティングすることでファーストコンタクトから顔を合わせその人の身なりや作品という物を知った上で採用を決められるため見付けてから採用に至るまでのステップは非常に短いでしょう。もう終わってしまったイベントですが、立命館大学で開催されている「industory2016」では近年注目があつまる3DCGに対して有名アーティストさんをお呼びし、クリエイターさん達に作品を持ち寄ってもらいお披露目する場として設けられています。前回のゲストアーティストさんも複数名おりますが、ページに載っているプロフィールを見てみると有名作品もしくは、凄い経歴といえる方が集っていたことを伺えます。アーティストだからこそと言えますが、いい人がいるのなら自分も学ぶために行きたいという意欲や自分がどのくらいの位置にいるかをみておきたいという意欲を持った方がいらっしゃるので、こういったイベントは採用の機会として有効な位置づけになっています。
フリーランスがたくさん集まる交流会もありますが、あちらは企業さんへの仕事貰いや何となく色々な人と交流したいなど明確な意識を持たない集まりになってしまうケースは多々あると思います。私自身の体験談としてごちゃ混ぜの交流会に参加したことありますが、どの程度の実力などを測るのはサンプルを必ずしも持っている訳ではないので困難という感想を抱きました。ただ、先ほど挙げたイベントのケースですと正確にテーマが決まっています。作品を見る、見せるというテーマがハッキリしておりますので採用するためにという考え方でいくとアーティストが集まるイベントに軍配が上がります。「industory2016」は協賛先にもAdobeやEpicGames、ワコムなどソフトウェアを提供する会社が複数入っており企業側がアーティスト支援に力を入れていることも伺えます。私は今回こちらのイベントを「3DCG イベント」と検索して見付けました。人や時間に余裕を作り年間単位でプロジェクトとして取り組んで頂くのが有効ではないかと思います。
※industory2016についてはコチラから
次世代の求人
上記で挙げたイベントを使用してというスタイルは割と人と時間に余裕がある場合です。もう一段階、余裕がない場合時間場合の例をあげるとするならソーシャルと求人の融合です。ソーシャルと聞いて複数思い付くと思います。ソーシャルの意味は社会的な…という概念を現す言葉です。ソーシャルサービスというのはその名の通り一つの繋がりからアメーバの触手の様に狭い所から広い所まで隙間さえあれば入り込んでいきます。求人を考えるならまずはソーシャルへアクセスしてみて下さい。例えば3DCGデザイナーを欲しいとしてツイッターに「3DCG 作品」や「3DCG クリエイター」と入れると毎ツイートではありませんが、アーティストさん自身が制作した作品、もしくはチームで制作した作品などが出てきます。ですが、無料でネット公開しているからといって半端な物ではありません。
何故ならフリーランスの方などは自分自身の作品をPRする場として、言うなれば営業活動の場としてネットでの情報配信を使用しているからです。ツイッターやフェイスブックにリンクを載せるのは作品を自慢したいからではなく、自分の実力を多くの人に分かってもらうためです。1人が紹介してもう1人を紹介してとやっていくと6人も介せば世界中のどんな人とでも繋がれるという「6次の隔たり」という法則があります。世界中のソーシャルネットワーキングサービス(SNSの正式名称ですね)はこのことを下地に作られてきていると言われていますので、本当に有名なアーティストさんであっても連鎖的に繋がっていくものです。こういう作品を作りたいというイメージが頭の中で具現化されている、なおかつ作品作りが上手ければ性格は問わないということでしたらSNSは最高のハンティングツールです。先ほどまでイベントへ足を運び直接見るという形態でしたが、こちらは時間は掛かること、顔を合わせていないこと、匿名などの条件を呑んだ上でコスト、時間も掛けずに採用を考えるならこれ以上ない手段として提案できます。
求人広告に作品が掲載されている
本来ですと、求人広告は海外アーティスト作品投稿サイト「Art Station」(以下AS)の様な仕組みにしておきどういった方が登録しているのか、外部から見える様にしておくべきでしょう。もちろん、ASの様に有名タイトルを作りました、と公の場に公開するというのは国内ですと敷居は非常に高いでしょう。ですが、アーティストさんは元々そうした有名タイトルに関わり制作出来たのはその人のポテンシャルやそれ以前の作品を見た上で判断されてのことですから有名タイトルが無理であれば作品サンプルならいけると思います。自社メデイアの話になりますが、ラクジョブは現時点でそうなっていません。かといって他でなっているという所は、現時点で挙げるとすればpixivくらいかと思います。ただ、モデリングやモーション、映像系にもしっかり特化しているかと言われるとYesとはならないでしょう。
色々な条件を鑑みると、メリットデメリットそれぞれあります。先日お会いしたあるCG会社の社長さんからこんな話をお聞きしました。「トップはトップだけで集まり、転職・就職は何かを介せずして見付けていく」と。どういうことかと言えばトップ集団だけで形成されるコミュニティがありそこにいるだけで決まっていくということです。ラクジョブには各クリエイターさんが千差万別登録してくれています。ですから、トップ層も勿論いますが、構造上ここは数%の厚みしかありません。要領は稼いでいる人は稼いでおり、中間層はたくさんおりの様な考え方に近いです。当然ながらトップ10というランキングがあったら1位になれるのは1人か満点を取った人だけです。どうしてもトップは薄くなってしまいます。そうしたトップへ的確にアプローチしていくためにもSNSを使った直接の声掛けは効果的です。突然のことで怪しまれると思いますが、御社を担う人材を取る、これからの会社のために本当に必要な人材ということを説明したら分かってくれる筈です。
それでもやはり人づてよりもお金を多少払ってでも良い人材を採用する手伝いをお願いしたい、ということでしたら求人広告や人材紹介に頼んでみてはいかがでしょうか。
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