新作ゼルダの伝説　発売延期に

今年は待ちに待った新作ゼルダがWii Uで出るぞ！と思っていた私を含む多くのゼルダファンにとって、少し残念なニュースが報じられました。任天堂株式会社の公式Twitterにて、突如任天堂が開発中と発表している次世代ハード「NX(開発コード名)」の発売時期が公開されました。それと同時に、Wii U版「ゼルダの伝説 最新作」の発売時期を遅らせるというニュースも報じられました。2016年中の発売が、2017年となり、NX版とWii U版の同時発売予定であることが明かされました。2年前の「E3 2014」で公開された「ゼルダの伝説 最新作」ですが、シリーズ初のオープンワールドを採用予定とされており、宮本茂さんによるプレイ映像など話題になり、続報が待ち望まれていました。今回延期の発表は更なるクオリティアップのためという延期の際の常套句を用いて行われたわけですが、私はNXのローンチタイトルとしての開発を急いでいるのではないかと考えています。

名作ゼルダの裏に延期あり

（画像はAmazonより）

ゼルダの伝説は任天堂の主力タイトルかつ、海外では日本以上の熱狂的な人気作品であるがゆえに、慎重な開発による発売延期が報じられるシリーズでもあります。特に時のオカリナから始まった3Dアクションのゼルダタイトルは発売延期になりがちです。時のオカリナの発売は1998年ですが、当時のディレクター宮本茂さんによる「ちゃぶ台返し」と呼ばれる作り直し命令がなんども下され、1996年発売予定から2年の歳月を要することになりました。据え置き機における最新作「スカイウォードソード」も2008年に開発がはじまっていることがアナウンスがあり、2009年で翌年2010年発売を目標に開発が進んでいましたが、結局発売されたのは2011年です。なお、時のオカリナはファミ通クロスレビュー初となる40点満点、スカイウォードソードは史上16本目となる40点満点を獲得しており、ゲームレビュアーやユーザーから高い評価を得ています。

今回もローンチタイトル入り狙いか

（画像はAmazonより）

今回報道されたゼルダの伝説 最新作の延期ですが、似たような例が過去にもありました。「ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス」です。リアル系リンク最初の作品である「時のオカリナを超える」という高いモチベーションで制作されたソフトで、ゼルダシリーズの中で最も売上を上げたソフトでもあります。全世界での累計販売本数は約885万本です。このタイトルはゲームキューブ（GC）とWiiの両方で発売されたのですが、当初はGC用の作品として開発がスタートしました。

風のタクトの続編として持ち上がったプロジェクトでしたが、海外での評判がそれほど良くなかったため、リアルゼルダに路線を変更。しかし、DSゼルダなどに取り入れられた新しい遊び方をGCで取り入れることに困難していた青沼ディレクターに対して、宮本さんが「Wiiリモコンを使ったゼルダを検討してみないか」とアドバイスされ、2004年の発表から2年遅れた2006年の冬、WiiのローンチタイトルのひとつとしてGC版と同時発売されました。GC版はネット販売のみというWii版を集中的に売り出す方向で販売が開始されていました。発売後は海外において多くのゲームアワードを受賞しました。

「ゼルダの伝説最新作」は当初2015年発売を予定していましたが、今回の発売延期によって、またもや2年の延期となりました。さらに次世代ハード版との同時発売がアナウンスされたということは、トワイライトプリンセス同様、ローンチタイトルとして開発が急がれているのではないでしょうか。ゼルダ最新作の発売月はまだ報じられていないので憶測の域を出ませんが、最近の任天堂の新作ハードはローンチが弱いということも言われているので、もしかするとNXの発売と同時にゼルダを楽しめるようになる…かもしれません。トワイライトプリンセスの開発目標よりもさらに上をゆく「最も完成度の高いゼルダ」を第一優先した開発が行われているとのことで、どれほどの作品になるか期待が集まります。

（画像は公式サイトより）

発売が待ち通しい！

「NX」は任天堂が局面タッチパネルに覆われた新型コントローラーの特許申請を行っているというような部分的な情報しかなく、しかもそれがNXのものであると決まったわけではないのでどのような任天堂的遊び心が加わるのかというところは全く想像できません。NXの情報が明らかにされていくごとに、ゼルダ最新作がどのようなものであるかという妄想が膨らんでいくということがしばらく続くでしょう。

ゼルダ好きは絶対に死ねない1年になりそうです。