アカツキは、5月18日の日本経済新聞より、「アカツキ 5日続伸で上場来高値 ゲームの課金収入伸びる」という記事が掲載されておりました。その要因としては、大人気アニメ「ドラゴンボール」を使用したスマホゲーム「ドラゴンボールZ ドッカンバトル」の課金収入が好調というものでした。さらに、決算報告より海外展開も好調とのことです。そのため、今回は、「ドラゴンボールZ ドッカンバトル」から状況みたスマホゲームの海外展開について記事にしております。
アカツキの株価
アカツキ 5日続伸で上場来高値 ゲームの課金収入伸びる
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO02446500X10C16A5EN1000/
引用始め
スマートフォン(スマホ)ゲームの開発を手がけるアカツキ株が5日続伸し、前日比1000円(18%)高の6550円まで上昇した。3月に新規上場して以来の高値を付けた。12日発表した2016年3月期連結決算は純利益が前の期比3倍の11億円だった。スマホ向けゲーム「ドラゴンボールZ ドッカンバトル」の課金収入が増加。成長期待が高く、好業績を好感する買いが続いた。
引用終わり
「ドラゴンボールZ ドッカンバトル」は、2015年1月にリリースされ、一年以上経った今でも、売上ランキング上位を維持している人気スマホゲームになります。しかし、この株価の続伸と上場来高値は、スマホゲームの収益の好調さだけではないでしょう。もう一つの要因として考えられるのが、12日に発表された2016年3月期決算にあるのではないでしょうか。
アカツキは、2016年5が12日に3月期決算を発表いたしました。その際、業績では、売上高59億円(前年比137%)、営業利益21億円(前年比371%)の大幅な増収増益、そして創業以来最高の売上高と利益を達成いたしました。その中でも好調だったのが、既存コンテンツの海外展開です。中でも「ドラゴンボールZ ドッカンバトル」は、2015年1月にリリースし、その半年後の7月に海外展開を行いました。その結果、日本では、売り上げランキング1位を獲得し、フランスでは、ランキング3位、アメリカではランキング14位と世界的にも大ヒットしました。そして、英語、フランス語に加え、韓国語版もリリースされているとのことです(決算説明資料)。
キャラクターコンテンツを使ったゲーム展開
日本でのスマホ市場での売り上げランキングは近年、固定化が進み、上位のランキングはあまり大きな変動というのは見られなくなりました。そのランキングからその傾向を見てみると、モンストやパズドラのようなスマホゲームでヒットしたタイトルがある一方で、これまでにヒットしたアニメや家庭用ゲームのキャラクターを使ったタイトルも多数あります。最近では、アイドルマスターシンデレラガールズやディズニー、パワフルプロ野球、ドラゴンクエスト、ファイナルファンタジーなどは常に上位にランクインしています。この傾向から見てもゲーム性とマネタイズ、人気コンテンツを活用すれば、ある一定の収益は見込めるのではないでしょうか。
キャラクターコンテンツを使った海外展開
そしてこのようなキャラクターコンテンツをつかった海外展開は、「ドラゴンボールZ ドッカンバトル」の上位ランクインから、一定層のニーズがあることがわかります。しかし、海外でのキャラクターコンテンツを使ったゲームは、そのコンテンツに対してある程度の知名度があることが必要となってきます。しかし、いくら日本で大ヒットしたからといっても、相手の国で知名度がなければ意味がありません。また文化の違いによる、絵の好みやマネタイズ、ゲーム性も変わってくるでしょう。
日本のキャラクターコンテンツで成功しているものは、ドラゴンボールの他にも、NARUTOなど多数あります。そのため、ゲーム性やマネタイズ、ローカライズも去ることながら、使用するコンテンツの知名度に関しての市場調査も重要となってくるでしょう。