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2015.12.31 ゲームを作りたいのならまず読書から! 読書こそクリエイターにとって最高の面接対策です

ゲームクリエイターこそ本を読もう!

ゲームクリエイターこそ本を読もう!

「将来自分のゲームを作りたい!」そう思って、ゲームのプランナーやディレクターを目指している人は多いと思います。そんなあなたに言いたい。「ゲームを作りたかったら、本を沢山読んで下さい」。少し意外な意見だと思うかも知れません。しかし私は真剣に言っています。そもそもプランナーやディレクターの仕事とはなんでしょう?それは、「進捗の管理」や「仕様書の作成」です。つまり、デザイナーやプログラマーといった「職人」に対して、何をどうやれば良いのかを指示する役割です。ここで必要なスキルは、「コミュニケーション能力」です。では、「コミュニケーション能力」とは何でしょうか。それは、ビジネスの現場においては、「論理的に他人の意見を聞き、筋道立てて自分の意見を伝える能力」です。それは本を読むことで身につく力です。

ningetunoshinwa
これから、「指示を出す側」の仕事に就きたい人には、まず初めに是非読んで欲しい本があります。それは「人月の神話」という本です。
(私がレビューを書いた記事もあるので、読んでみて下さい)

 「人月」という考え方はもう古い?! 名著に学ぶ、ソフトウェア開発で炎上する理由

この本には「ソフトウェア開発が困難な理由」について書いてあるのですが、この中に興味深い指摘があります。プロジェクトが炎上してしまう理由は、プログラミングの記述作業ではなく、プログラマー同士の認識の食い違いや,仕様書の不備によって起こる、というのです。つまりソフトウェア開発が遅くなる原因は、1人1人のエンジニアの技術ではなく、コミュニケーションのロスにあるというのです。プロジェクトの中でコミュニケーションを上手くさばいて指示を出したり、仕様書に落とし込んだりするのが、プランナーやアートディレクターの役目です。予算もギリギリ、クライアントの要望もある、納期も迫っている、プログラマーは疲れている・・・そんな中現場を切り盛りする自分の姿をイメージしてみて下さい。そこであなたが出す指示次第で、全体の作業進捗、予算内でおさまるかどうか、かなりの部分決まってくるということです。
だからこそ、優秀なディレクターやプランナーはどんな企業でも喉から手が出るほど欲しがります。当然給料だって高くなります。現場で作業をするプログラマーやデザイナーにお金をかけるよりも、優秀なディレクターが1人いる事の方が、仕事のクオリティには影響が大きいからです。

極めて不思議な事なのですが、「将来ゲームを作りたい」と思う人向けに、「論理的思考」を伝授する場というのは、ほとんどありません。試しに、大手専門学校「東京HAL」のカリキュラムを見てみましょう。
HAL1
これはゲーム企画学科のカリキュラムですが、プログラミングについての基礎知識をはじめとして、プランナーになるための講座は確かにあります。しかし「論理的思考力」の講座はないでしょう?もちろん、「東京HAL」のカリキュラムは優れていると思いますし、この学校を出て活躍している優秀なクリエイターも沢山いることは分かっています。しかし、現場において明らかに必要となる論理的に考え発言する力というのは、学校に通ったから身につくものとは限らないのです。元外交官にして作家の佐藤優さんという方がこんな記事を書いています。
「スキルを学ぶ前に、論理的に考える力を磨け」(参考1)の記事を引用します。

論理的思考力のベースとなるのが「読む力」だ。数式にせよ、文章にせよ、論理を理解した上できちんと読むには、それなりの訓練がいる。たとえば、経済学の本を読んで「グラフならわかるが数式が出てくるのは苦手」という人がいるが、グラフはすべて数式で表せるのだから、グラフがわかるというのなら数式も読めないとおかしい。グラフと数式の対応関係がわからないのなら、論理的に理解していないということになる。
ビジネスパーソンが仕事で接するほとんどの文書は、論理的な文章と数字(数式)でできている。これらをきちんと理解し、得た情報や知識を活用するためには、論理的思考力を高める必要がある。そのために、数学と国語を学び直すことが近道になるのだが、中学・高校の教科書を読み直すような、ごくベーシックな勉強でも効果的だ。これだけでも、論理的思考力をかなり向上させることができる。

HAL2・・・とこの記事には書いてあります。プランナーやディレクターにとって要求されるような、「かけられる予算や期間を考えて、現場のディレクションをする」「必要な作業工程を把握して、割り振りを考え仕様書に落とし込む」こんな作業こそ、まさに論理的な思考力を試される作業です。自分で必要性に気づき、学習を始めれば、そうした力は誰でも身につけることが出来ます。そして論理的に考え行動出来るディレクターやプランナー志望者がいたら、経営者にとって物凄く魅力的な人材に映ることは間違いありません。履歴書の文面からも、面接の受け答えからも、能力のある経営者はあなたの実力を分かるでしょう。

今回の記事は、ゲームを作りたい人に対して、具体的な知識ではなく論理的な力を身につけませんか?という変わり種の記事でした。弊社でももちろん、社員は毎日勉強を続けています。世間的には普通のことでは無いかも知れませんが、ビジネスマンとして力を付けていくために不可欠だと理解しているからです。クリエイター志望の方にも是非、論理的な力を身につけて羽ばたいていって欲しいです。

イマジネーションと論理を使いこなして羽ばたこう!

イマジネーションと論理を使いこなして羽ばたこう!

(参考1:https://toyokeizai.net/articles/-/14298

(床井のオススメの本を紹介)

「数学入門」(上/下)遠山啓
(数学の基礎を知ると、プログラミングの理解も間違いなく進みます)
https://goo.gl/pjTpc6
https://goo.gl/BnB9tg

「論理の方法」(小室直樹)
https://goo.gl/uzmojB

やりなおし高校国語:教科書で論理力・読解力を鍛える(出口 汪)
https://goo.gl/N3Am2f

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