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2016.03.24 ゲーム会社 求人 今後給料が上がっていくのはUIデザイナー!?

デザイナーの給与は低い

記事を読んでいただきありがとうございます。今回取り上げるのはUIデザイナーについてです。デザイナーといえば、イラストなどの制作からデザインパーツの制作、背景デザインから小物の制作、キャラクターデザインなどなど多岐にわたります。その中でも絶対に切っても切り離せないデザイン業務というとUIデザインです。特にUIデザインは外注先に出すということがあまりなく、できる限り自社内で仕事をしてほしいとよく言われます。外注を使うにしても社内に出向して一緒に業務に当たってほしいと言うことですね。理由としてはゲームの操作性はどこまででも追求できるし、ゲームの内容が変わってしまったらまたUIも変わってくるので、なかなか切り離せない部分であるからです。プランナーやディレクターなどコンセプトやゲームの全体デザインを考えている人と打ち合わせしながら、随時修正を加えていきながら期限内に完成を目指していくわけです。

ゲーム業界の求人にかかわるようになって10年が経過していますが、ずっとデザイナーはプログラマー・エンジニアよりも給与や人月単価が低いままでした。特にUIデザイナーは2DCGデザイナーの枠内にくくられることが多いので、人月単価で言えば最大で60万円、給与としては年収300~400万円ぐらいが一番多く聞きます。逆にプログラマーであれば年収300~600万円と幅広くニーズがあります。もちろん会社によって給与体系が違うので、ディベロッパーなのかパブリッシャーなのかでも大きく変わってきます。ですがいずれにせよ職種格差的な意味で言うとどちらもゲームを作る上で欠かせない職種であるにもかかわらず、暗黙の了解として年間の給与においてだいたい100万以上の開きがあります。これはなぜでしょうか。

shutterstock_217783480需要と供給の関係

ゲーム業界は以前からプログラマー不足でした。Web系やIT系でもそうでしたが、結局のところプログラマーニーズがどれだけあっても実際に働けるプログラマーがいなければ仕事が回りませんし、良いプログラマーでなくてもなんとかそこそこのプログラマーを獲得したいと思えば、給与設定をあげるなどして獲得をしていくしかありません。要するに単純な話需要が供給を上回っているので、プログラマーの給与は他の職種に比べて高めに設定されやすいと言えるでしょう。そして今の給与設定から落とした場合、他社に移られるリスクが増大するのでそれもなかなか実行できません。

UIデザイナーはさきほど2DCGデザイナーとしてひとくくりにされると書きましたが、結局ここがそもそもの間違いだと思います。2DCGデザイナーは比較的採用しやすい職種で、ラクジョブでもリピートも実績もどんどん増えている職種ですが、UIデザイナーは比較的簡単に採用できますねという話を聞いたことがありません。逆の話の方がむしろよく耳に入ってきます。それだけUIデザイナーは需要と供給のバランスが崩れているといえるでしょう。そもそも最初から専門学校なりに入るときにUIデザイナーになりたいと思って入った人はどの程度いるのでしょうか?おそらくほぼいないでしょう。それだけUIデザイナーという職種自体最初から有名なわけではないですし、過小評価されています。

shutterstock_237547333ゲームの作り方とUI

UIデザインはゲーム制作全体においてかなり重要なポジションです。ゲームの運命を左右すると言っても過言ではありません。有名なタイトルをいくつもリリースしている名プロデューサーの人とゲームの作り方の話をしたときに、その人が最初にするのはゲームの世界観とゲームの面白さとなるコア部分、そしてUIデザインと言っていました。UIまでするんですか?と聞いてみたことがあります。プロデューサーの人は当然という表情で、「そこまでは必須です。ゲームを生かすも殺すもUIに左右される部分が非常に大きいし、作ろうとしているゲームのイメージがすべて頭の中に入っていないとUIデザインを作れない」とおっしゃっていました。逆にそれだけUIをゲーム作りの過程において重要視していると言えます。UIデザイナーについて、どんな人を求めているのかDeNAのUIデザイナーである坪田さんが語った記事があったので引用します。

引用開始

土屋:デザイナーの募集条件について教えてください。

坪田:すごくグラフィック勉強してきましたとかデッサン力ありますと言うより、作ったものをきちんと自分たちで自己否定して、何がユーザーに刺さるのかという思考を巡らすことができる人ですね。今は2Dだけでなく、アプリケーションの開発はアニメーションやレイヤー、トランジションなども含めて、機能としてデザインしていくことが求められます。それらを頭の中でシミュレーションしてUI設計できる人ですね。総括するとユーザーが本当に使うかどうか、機能を選別してディレクションできる人です。

土屋:そんな人はいません(笑)。

坪田:全てできる必要はないんです。足りないことはコミュニケーションできて、ユーザーを意識しながら頑張る人。楽しみながらプロトタイプを回せる人です。えふしんさんとも話していたけど、UIデザイナーはスタートアップ時のCTOと似ていると思うんです。名称は魅力的だけど、やることは何でも屋さん。

引用終了

【UIデザイナー不要説は本当か】現役クリエイターが「UI Crunch」で語った本音とは? より抜粋

UIデザイナーに求められることがこれだけあるとすれば、それはもうディレクター並みに高い給与設定でもおかしくないと思います。コミュニケーションできて、ユーザーを意識しながらがんばる人という最低限の条件を満たした人にも、同程度の経験を積んだエンジニアと同じ給与設定でもいいぐらいです。この記事ではそのほかの会社の人もどんな人を求めているか語っていますので、興味があれば記事を見てみて下さい。

今後さらにUIデザインの必要性は高まっていきます。そしてゲーム全体を考えられる人は最も最適なUIデザインも考えることが出来ます。プロデューサーやディレクターといった立ち位置にいなくてもUIデザインがどんどん採用される人がいれば、その人は単なるUIデザイナーではなく、ゲーム全体のデザインにかかわれるレベルの人であり、給与もポジションも一つ上であるのが当然であると言えるでしょう。DeNAの人の求める基準がすべてではないですが、それぐらいできるようになったら仕事に困ることも、収入面でも低くて不満に感じることが少なくなるでしょう。

すべてのゲームにとって必ず切り離せないUIデザインを担うデザイナーはもっと必要性が高まり、給与も増えていくと思います。これからUIデザイナー科というクラスが出来るぐらいメジャーな職種として取り扱って良いでしょう。そうなることがUIデザイナーの待遇改善と、UIデザイナーの必要性を訴えるきっかけになると思います。有名UIデザイナーという人が出てくる日が今から楽しみです!

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