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2015.12.18 アニメゲームCG映像制作 営業ノウハウ 案件受注の秘訣 「なんでもできます」では何にも頼めない

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アニメ・ゲーム・映像制作と聞くとクリエイティブの現場、作品命、クオリティが全て、と思われがちですが、どんなクリエイティブな集団だろうと、日本という資本主義社会で株式会社として経営されている以上は、営業活動をし、案件を受注して、スケジュールを管理して納期どおりに納品される必要があります。営業せず、作品作りに没頭し、やりたいことだけをやっていてはあっという間に資金繰りが悪化し、倒産してしまいます。そうならないためにも、しっかり営業活動をして、案件を受注する必要があるわけですが、中小企業の社長はクリエイターとして秀でた人が独立して自分の会社を立ち上げるケースが多く、ほとんどが元プログラマー、元デザイナー、元ディレクターで、元営業という人はほとんどいません。
なし崩し的に、営業をする羽目になったクリエイターが、「営業ってどうやればいいのかわからない」というところから社長の受難は始まります。社長の方々と話をすると「最近ものづくりが全然できていない」というぼやきをよく聞きます。今回は、そんなクリエイター社長が少しでも営業が楽になって、クリエイターとしての仕事ができるように、営業で絶対にやってはいけないことと営業、営業を加速させるためのヒントをお教えします。
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クリエイターとしてはプロでも、営業としては暗中模索

営業先に行った時あなたはなんて言って自分の会社を紹介していますか?案件がない、仕事がない、なんとか仕事を埋めなきゃ、と考える社長がついつい行ってしまいがちな一言が「なんでもできます」です。しかし、これこそ営業の際に絶対に言ってはいけない一言なのです。弊社とお付き合いのあるアニメ制作会社もよくこの言葉を使っていたそうです。「本当は2Dセルアニメで、昔風のアニメーションや劇画調の作画が得意なんだけれども、ゲームイラストの仕事や3Dの仕事もできないことはないし、仕事がほしい」そんな思いから「なんでもできます」と言っていたそうです。しかし、なんでもできるはずのその会社には、なかなか仕事が入ってきませんでした。なぜでしょう?

受注出来そうならなんでも突撃!!!

例えばですが、料理屋さんがあってそこのオーナーに「ここはなんのお店なんですか?」と質問した時に、「お客さんのオーダーに合わせてなんでも作れます」と言われてもいまいちピンと来ないですよね。それよりも「本場中国四川で10年修行を積んできました。本場の辛さを体感したい方は是非お越しください」の方が「ここに行ってみたい!」という気持ちが強くなるのではないでしょうか?
そんなことしたら、「辛いものが食べられない人が来なくなってしまうじゃないか!」という声も聞こえてきそうですが、初めから辛いものが食べられない人は相手にしなければいいじゃないですか。例えば、あなたがその地域一帯の辛いもの好きをお客さんにしてもまだ足りないくらい商売がしたいなら話は別ですが、そうでないのであればまずはそこで勝負してください。
先ほどはあまり営業がうまくない会社の例でしたが、逆に営業かうまい会社の例では、「TVシリーズは全くやらないショートムービー専門のアニメ会社。クオリティの高さと納期厳守の姿勢で、ゲームのOPや遊技機(パチンコ・パチスロ)の映像演出の案件を手がけている」「メーカーから直のコンシューマーハイエンド機の3DCGしか制作しない。それ以外のスマホ系や遊戯系、ローポリ系は全部外部の会社を紹介している」という会社もありますが、いずれも営業は上手くいっています。
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まずは得意分野で1位を目指してください

専門特化する営業には、自分たちを美味しく見せる効果の他に、自分たちの得意分野でだけ勝負ができるという利点があります。例えば、先ほどの昔風のアニメーションや劇画調の作画が得意な会社が3Dの案件を受けたとしましょう。慣れない3Dに苦戦しながらもなんとかこうとか仕上げて納品。ところが全然イメージと違うとクレームを言われ、人も増員、外注先も使い、予算もオーバーして赤字になりながら制作。なんとか納品をしてもらえたものの二度目のオファーが来ることはない。このような話は決して珍しいことではないと思います。しかし、営業範囲を絞って自分たちの得意分野でだけ勝負するのであれば、相手に満足してもらえるレベルで戦えます。あるいはそもそも勝ち目のある勝負ない勝負をしないという選択ができます。さらにクライアントからも信用され、数年後には営業に行かなくても相手の方から「今回もお願いしたいです」と相談が来るようになります。さらには価格を上げたとしても他のところに「頼むリスクを考えたらちょっとくらい高くても安心できる〇〇さんに頼みたい」という風になります。そこから事業を拡大することも徐々に業務範囲も拡大していくこともできます。何よりもまず得意分野でだけ勝負することです。苦手分野、あるいはよくわからない分野は断ってください。それが楽に勝てる営業を始めるための第一歩です。

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