まだまだネタが尽きないAR/VR市場
記事を読んでいただきありがとうございます。今回取り上げるのはまだまだ情報やニュース、ネタが盛りだくさんのAR/VR市場についてです。ARといえば『ポケモンGO!』が話題となったのは記憶に新しいところではありますし、今週開催される「東京ゲームショウ2016」でもVR関連のブースは多数設置される予定になっています。そして会場キャパシティをかなり超えるぐらい人が集まった「アダルトVRフェスタ」も目が離せないところではあります。
いずれにせよAR/VRに関しては日々ニュースとして取りざたされているわけですが、最近VRというプラットフォームというか新デバイスの登場により過去の作品がVRによって新たによみがえるという話も出てきています。というのもPlayStation向けのタイトルとして好評だった『勇者のくせになまいきだ』が新作PlayStationVR用ソフトとして『V!勇者のくせになまいきだR』として復活することが9月13日に発表されました。
そのほかにも9月24日にはPlayStationVRの予約が再開されることが決まっています。以前は予約受け付け開始直後に予約終了が続出したことでかなりの注目を浴びていると思われましたが、その勢いがまだ続くのか今回の予約状況についても気になるところではあります。
2020年の世界市場規模予測
日々何かしらのニュースが出ているAR/VR市場ですが、今回アメリカIDCの調査によると、2020年の世界市場規模は16兆円に達する見込みであると発表されました。
引用開始
米IDCの調査によれば、2016年のAR/VRの世界市場規模は52億ドル(約5,220億円)にのぼる。また両市場の製品出荷台数は1000万台に達する見通しだ。
このうち、ハードウェアが市場の半分を占める。AR用ハードウェアは同40万台にとどまるが、VR用ハードウェアの出荷台数は960万台(23億ドル規模)となる。
驚くべきはその成長率で、IDCは2020年に1,620億ドル(約16兆円)市場になると予測。年平均成長率(CAGR)は181.3%にのぼり、予測通りなら毎年倍以上伸びていく計算になる。2020年のAR/VR機器の出荷台数は1億1000万台を超えるとした。
産業分野での利用も進み、物流、製造などの市場は早期に立ち上がる見込みだ。VRシステムの売上には、ソフトウェア、コンサルティングサービス、システムインテグレーションなどが含まれる。地域別では、日本を除くアジア、米国、西欧だけで3/4を占める見込み。中でも米国が牽引する。
Sensor Towerのレポートによれば、今やARアプリの代表格となったポケモンGOの売上高は、リリース1か月で2億ドルを達成。今後、同様のアプリの登場も見込まれるという。ハードウェアでは、グーグルの「Google Glass」、マイクロソフトの「HoloLens」などが代表格となる。
引用終了
ゲーム市場に限った話ではないもののゲームの技術が他業界に活用されるような事例もあるでしょうし、逆に他業界での技術がゲーム業界に活かされることもあると思います。そういう意味ではAR/VR市場自体が成長し、大きくなることは今後の経済活動という点から考えても、大いに歓迎すべきことであると言えるでしょう。
本当に狙い目なのか?
ではそれだけ盛り上がってきていて「VR元年」ともいわれるAR/VR市場は本当にゲーム業界各社にとって活路となるのか、というところが焦点になってくると思います。実際のところいまだAR/VR分野において経済的に成功したという事例はなく、あくまで研究開発であったり宣伝広告費の一環としてVRを利用したPR活動などがほとんどです。他業界についてはわからないですが、それでもVRを使ったことによって商業的な成功を収めたという事例はまだ発表されていないのではないでしょうか?
そう考えると安易に入っていって痛い目を見ることも十分あり得ますので、ゲーム開発会社であれば問題のない範囲での研究開発やVRの受託開発に力を注ぐのが良いかと思います。活路は今後見いだせる可能性は十分にありますが、現時点でまだ明確な成功事例や成功パターンがないのでチャレンジするには時期尚早でしょう。とはいえ他の産業においてもAR/VR関連の技術は注目されていて、必要とされることも増えてくると思いますので、研究開発であったり、受託開発依頼があれば積極的に取り入れていくのが良いです。最近いろんな会社がVR関連の研究であったり受託開発をしている話を耳にしますし、あえて乗り遅れる必要はないでしょう。
これまでもいろんなメディアでVR市場規模は数兆~数十兆円規模に成長するといわれており、それをすべて真に受けるわけではないにしても新しいゲームの可能性、エンターテイメントの可能性は広がっていくと思います。個人的にはアダルトVRとニッチになってしまったホラーゲームのVR対応により再び脚光を浴びるジャンルになれば良いなと考えています。AR/VR市場が成長していくためにも、弊社で交流会を開催したり技術交流の場を積極的に設けていきたいと思います。興味のある会社は是非気軽にお問い合わせ下さい!