遊技機案件は動かない?
記事を読んでいただきありがとうございます。今回取り上げるのは、ここ2,3年の間に一気に落ち込んだ遊技機業界のお仕事についてです。2014年8月末にスロットに対する大きな規制が入ってからというもの、それまでどこもかしこも遊技機案件だらけで、いつも人手が足りないという話ばかりであったところから、あれよあれよという間に、今では案件自体がない、あっても進まない、開発ボリュームが変わらないのに開発費が減るなどマイナスの話ばかりよく耳にします。
一方で、しっかりとこれまで実績を積んできた会社で専門分野として遊技機液晶開発を行っていた会社に遊技機案件がどんどん入ってきているというのも見聞きしています。その業績好調な会社からすると周りでは不景気な話ばかりだけど、こちらにはそんなに影響がないし、しっかりやってきたしもっと顧客満足度もあげていくから問題はないという状況です。先日訪問した会社では8月で大きなラインが2つ終了するが、また別に大きなラインが2つ入ることが決まっており、さらに追加で話が来ているとおっしゃっていました。
適合率と新プロジェクト
全体的に見れば、仕事がないという会社のほうが多く、その中でもAEデザイナーが活躍していたオーサリング・コンポジット・エフェクト関連の仕事がなかなか見つからないという話をよく聞きます。原因としてはプロジェクトが立ち上がらない、プロジェクトの数が少ない、プロジェクトがなかなか本制作に入らず企画の練り直しフェーズに戻ってしまうなどあります。その中でも大きいのは、プロジェクト自体の数が減り、案件数が減ったため、エフェクト・コンポジット・オーサリング業務の数も減ったということと、特にパチンコ業界においては検定適合率の低下により同じプロジェクトnやり直しが多数発生し、新規プロジェクトに移行できないということが大きいでしょう。
保通協の型式試験等の状況を随時ニュースとして配信している『遊技日本』の記事を参照すると、それまで90%前後の適合率を維持していたパチンコの適合率が昨年9月から下降し続けていましたが、ついに今年に入って50%を割り込みました。結果をざっとまとめると下記のようになります。
1月適合率 パチンコ48.1% パチスロ42.4%
2月適合率 パチンコ38.4% パチスロ42.0%
3月適合率 パチンコ55.7% パチスロ43.1%
4月適合率 パチンコ51.9% パチスロ44.0%
5月適合率 パチンコ46.6% パチスロ44.0%
6月適合率 パチンコ47.9% パチスロ27.7%
適合率に関してスロットはそこまで変わっていませんが、パチンコにいたっては以前の基準の半分近くにまで落ち込んでいます。新しいタイトルをつくるわけでもなく、型式試験に通りにくくなっているがために、今仕事のある会社は継続する部分はあるものの、終えてしまい次の仕事を望む会社からするとかなり厳しい状況が続いているといえます。
AEデザイナーをどういかすか
そんな状況下で遊技機の仕事を待っていても埒が明きません。であればその技術を生かしてほかの仕事を入れていくのが起業としては当然の動きとなると思います。その中でどういった仕事を取っていくのがよいのかということになりますが、現在活況なのはスマートフォン向けゲームです。ゲームの順位は結構固定化されつつあり、硬直化していると見えなくもないですが、それでも多くのスマートフォン向けゲーム開発が今も積極的に行われ、新規のタイトルのたちあげが相次いでいます。
その中でAEデザイナーが必要になってくるのがゲーム内でのエフェクトもさることながら、ゲームの宣伝を行うPV制作の仕事です。PVはゲームがいかに面白そうなものであるかを短い時間内で表現することを求められます。そして公式サイトにYouTubeへアップロードした動画を掲載することで、公式サイトに来た人に興味を持ってもらい、事前登録やオープン後は登録を促したりと重要な役目を担っています。ゲームのPVはタイトル数以上にリニューアルや大型バージョンアップのたびにも作ることがありますし、ヒットすればTVCM向けの映像のニーズも生まれてきます。また同じAEを使う作業としてゲームのOP映像も作ることがあります。
遊技機での開発がそのまますべて活かせるわけではないものの、カメラワークや面白さを伝えるための演出を考えるという意味では十分に活躍の場として見込むことができます。そういったPV制作などにおいて人手が足りていないという状況もありますので、いい作品を知ってもらうためにも、眠ったままになっているAEデザイナーさんの力が必要です。今AEデザイナーの仕事がなくて困っているという会社さんがあれば、気軽に下記までお問い合わせいただければと思います。