パチンコ釘問題 パチンコ機の回収対象を公表!48,863台が回収へ

shutterstock_260879084ついに始まったパチンコ機の回収

記事を読んで頂いてありがとうございます。最近遊技機関連の記事を中心にアップしていますが、昨日とても重要な発表がありました。詳細はまず下記の記事を参照してください。

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遊技くぎの変更により性能が異なる可能性のあるパチンコ機について日工組(金沢全求理事長)は2月10日、業界関連団体及び業界メディアに「回収対象遊技機一覧表」を送付した。

日工組が公表した撤去機のリストには13メーカー、全28型式が含まれ、それらの合計設置台数は4万8,863台。また、調査中の遊技機については「回収対象遊技機が判明次第、順次報告する」としている。

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パチンコ業界誌「遊技日本」 日工組が回収対象リストを公表 より抜粋

今回の回収台数をメーカー別、台数が多い順で見てみると下記のようになります。

1.平和 4型式24,315台
2.サンセイR&D 3型式15,353台
3.SANKYO系列(SANKYO、ジェイビー、ビスティ) 5型式2,903台
4.サミー 2型式2,140台
5.京楽産業.系列(オッケー.京楽産業.) 3型式1,458台
6.高尾 3型式1,200台
7.三洋物産系列(三洋物産、サンスリー) 4型式779台
8.藤商事 3型式425台
9.大一商会 1型式290台

CRルパン三世7H9AZ1、要するにCRルパン三世~消されたルパン~394Ver.です。設置台数がこれだけで回収対象全体の47.1%もあり、メーカー単位で見ると49.8%とほぼ半分が平和の台です。続いて多いのがサンセイR&DでCR牙狼FINAL-XXだけで全体の31.1%を占めます。要するに平和とサンセイR&Dの2メーカーだけで81.2%にのぼります。これから回収対象機種が判明次第、順次報告するといっても、ホール側が厳しい状況を強いられることになります。設置台数が多いと言うことはそれだけ人気の台、稼げる台だったわけで、そこをもっていかれてしまうと、ホール経営者からすると相当厳しい状況に追い込まれることになります。

shutterstock_168257339撤去のタイミングは

撤去対象の機種が発表になったわけですが、ホール側はすぐにでも撤去しないといけないのでしょうか?それについては2015年12月25日に日本遊技機工業組合ならびに全国遊技機商業協同組合連合会、一般社団法人日本遊技関連事業協会、一般社団法人日本遊技産業経営者同友会、一般社団法人余暇環境整備推進協議会、一般社団法人パチンコ・チェーンストア協会といったホール関係5団体が「ぱちんこ遊技機の撤去回収等に関する声明」について記者会見を行っていて、その中で下記のように述べています。

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その後、日工組の筒井副理事長が、日工組からホール関係団体に送付済みの『「今後の遊技機」について(資料1)』の文書の説明を行なった。「『遊技くぎ問題に該当するおそれがある遊技機』は、速やかに回収し『適正な遊技機』と入れ替えていくことにする。適正な遊技機は28年1月から随時販売し、4月までには日工組全組合員メーカーから販売。入替対象となる機種については現在調査中なので、改めて段階的に通知します」。

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パチンコビレッジ 健全化に向けての施策について、日工組とホール関係5団体が記者会見 より抜粋

要するに新基準に適合した遊技機と入替をしていって下さいということになります。それだけホール側は新しい台を買わなければならなくなります。もちろん今回回収対象とされなかった機種を中古で購入し入れ替える手もありますが、それもまた回収対象として発表されてしまえば元の木阿弥です。一番無難な対応として2016年1月以降に販売される適正な遊技機で、回収対象の機種と入れ替えることになるでしょう。

結局のところこれもホールにとっては厳しいです。今回回収対象となった機種はいわゆるMAX機と呼ばれる大当たりで回収を狙う機種であり、ホール側も大当たりするまでどんどんユーザーが売ってくれるので売上にかなり貢献する重要な台ですし、ユーザーも一攫千金を求めて高射幸性の台に座ります。もちろん、1パチや5スロといった一攫千金と言うよりもパチンコパチスロを楽しむために来ているユーザーはまた別です。多くの遊技機ユーザーは高射幸性を求めて打ちに来るわけで、そこに射幸性を抑えた新機種が入ってもさっぱりお客さんがつかないことが想定されます。

shutterstock_274807505来たるべき事態に備えて

パチンコ台の適合試験の通過率が2016年1月に50%を切りましたが、これは釘の調整をしなくてもユーザーが楽しめて、ある程度の射幸性も保たれるような台の設定で適合させようとしているためです。その結果これまで80%前後を維持していた適合率がここ4ヶ月でどんどん下がり、最終的に5割を切るまでになってしまいました。メーカー側も大変ですが、ホール側も大変です。

今後規制が進んで行くにつれ、ギャンブルではなくエンターテイメントとして娯楽として遊ぶことがメインになっていくのかもしれません。メーカーもホールも業界団体も、ぱちんこ業界のみならず遊技機業界全体の行く末を考えつつ、大きな舵取りをする段階に来ていると思います。メーカーはもちろんのこと、液晶開発を支える受託開発会社、映像制作会社をフォローし、これからどういう状況になったとしても成長していけるようにお手伝いしていきたいと思います。

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