ここでは、ラクジョブメルマガで会員の皆さんにお届けしている就職・転職に関するコラム(と、全く無関係に撮られた弊社の猫の写真)をお送りします! ちなみに本日の猫は「尻がハートの形の猫」です。本編とは関係ありません。
今日のテーマは「『10月実質賃金は前年比較0.1%増』に見る業界状況」です。
12月6日に、厚生労働省から毎月勤労統計調査 令和元年10月分結果速報が発表されました。せっかく転職をしても賃金が変わらなかったり、下がってしまうのは避けたいですよね。そんな転職の将来を考える上でも厚生労働省のデータは参考になります。
今回の「実質賃金前年比較より増加」にはいくつかの理由があります。
・最低賃金が全国各地で10月から引き上げられたこと
・人手不足によりフルタイムで働く人の基本給が上がったこと
そのため、時間帯を決められて働いているパートタイムの賃金に関しては、去年の10月よりも0.7%下回っているというデータが出ています。
「人手不足でフルタイムの人の基本給が上がった」は分かりやすいですが、つまり働く時間が多くなってしまっている、ということですね。それでは、「人手不足」に対して求人数はどうなっているのか?と思い有効求人倍率(簡単に言えば1人あたりの転職希望者に対する求人数)を見ると同年10月で1.57倍。1人の転職希望者に対し1.57の求人。結構高めです。
なるほど人が足りていないから給与が上がったんだな、と思いますが、実はこの有効求人倍率の数値、10月時点で4ヶ月前から下がり続けているのです。つまり10月時点では人が足りないと言いながらも採用は控えめになりつつあり社内の人たちに長く働いてもらうしかない、という企業の状況が見えますね。
転職希望者にとっては去年よりまだ転職しやすい環境ではありますが、どこも人不足を全てカバーできるほど人材が足りているわけではありません。転職先の仕事量等については判断した上で転職活動を行うことをお勧めします。