こんにちは、ビ・ハイアの床井です。私はアニメゲーム漫画業界のクリエイター採用の「ラクジョブ」を運営しています。今回の記事は「人材採用がこれほど難しい理由」についてお話させて頂きます。
人材採用は難しい。採用の担当者が口を揃えて言う言葉です。難しさというのには様々な要素がありますが、特に中小企業にとっては「マッチする人材が来ない」という物ではないでしょうか。大手の求人広告を使えば、人材の応募数を増やすことは難しいことではありません。職種にもよりますが1、2週間で数百の応募が殺到することもざらです。しかしその集まった人を選り分け、面接し、採用するプロセスに手間と時間がかかるのです。また、苦労して採用をしても、その人材に直ぐに辞められてしまえば元も子もありません。特に若年層の高い離職率は経営層の悩みの種です。
まずは会社に合った人材に集まってもらう事。そしてその人達の中でも会社に残り価値を出し続けてくれそうな人に入社してもらう事。そして新入社員を教育して戦力になってもらうこと。その三拍子がそろって初めて、採用は「成功」したと言えるでしょう。逆に採用がうまく行かない…と感じるのならこの3つのうちどれかに失敗しているのです。
採用を成功させるためにはどうすれば良いでしょうか?その方法を知るためには、採用活動成功するためにこそ、まずは「採用が失敗する理由」を調べて見ましょう。次の表をご覧ください。
転職者が前職を辞めた理由(クリックすると大きな画像が見れます)
厚生労働省調べの「転職者が前職を辞めた理由」です。これを見ると、特に多い理由として「労働条件が良くなかった」「給料が少ない」「人間関係」「個性を生かせない」「仕事に興味が持てない」が上がっています。これらの理由を一口に言うと何になるか分かりますか。「思っていたのと違った」になります。なぜなら、上に挙げたような要素が盛り込まれていない殆ど求人広告は存在しないからです。自分が就活をしようと思った時の事を考えて見て下さい。きっと最初にとった行動は、「ネットや雑誌で求人情報を探す」であったはずです。そして今の職場を選ぶのに、何を決め手にしましたか。おそらく「給料が良い」であるとか「人間関係がよさそう」などの理由であったはずです。ミスマッチの生まれ続ける根本原因はここにあります。つまり「求人広告と会社の広告の実態が乖離している」のです。
そもそも求人広告とは、「企業の情報を載せて、それを見て人材の人に選んでもらうことで両者のともに満足のいくマッチングを実現させるサービス」であるはずです。それが逆にミスマッチングを生んでいるとは、何とも皮肉な話ですね。一体何故こんな事が起こってしまうのでしょうか。実は、このマッチングサービス自体がとても機械的で非現実的な前提を元に作られているのです。
それは「人材は必ず自分の目的意識をもって転職するはずだし、面接でそれを正直に言うはずだ。企業は必ず自社のことを正直に記事に書くはずだ」という前提です。まるで経済学が前提としている、完全情報、合理的選択並に非現実的なことです。
簡単に言えば、人材はしっかりした一流の人材しかいないことになっていますし、企業はきちんとした経営をしているしっかりした企業しかいないことになっているのです。仮にそうじゃないとしても、人材側は自分の不利なことを正直に話し、企業側も自社の都合が悪いことをしっかり話す前提になっています。
実際転職する人は不安を抱えていたり、自分に自信が無かったり人生に迷っていることもあるでしょう。企業も、例えば残業代を払えていなかったり、経営が実は傾いていたり、叩けばホコリの1つや2つ出てくるはずです。(胸に手を当ててみて下さい。笑)私だって就活生の時の自分が将来のビジョンに確信を持って、自信を持って今の所に来たとは言い切れないです。将来への不安や色々な情報に惑わされ迷ってたどり着いたのが今の職場、というのが実情でした。私だけではありません。基本的に職を探す人間は様々な不安を持っていますし、面接で嘘をつくこともあります。自分の抱える不安を埋め合わせるために、さんざん綺麗事を言うでしょう。「御社が第一志望です!」。
そんな就活を風刺するアニメもあるくらいです
企業の方でも、崇高な理念に恥ずかしくない働き方を出来ている所ばかりではないはずです。労働法全部きちんと守って残業代出ていますか。うつ病で辞める人、本当に一人もいませんか。全員がハッピーな組織だと、心の底から言えますか。もしそうで無いならば、それを正直に求人広告に書きますか。殆どの会社は求人のために嘘をついている。これが実情なのではないでしょうか。
理想的なシステムも、乗っかるプレーヤーが使い方を間違えると悲劇的なジレンマが生まれます。これほどまでに求人に苦労する理由を表に整理して見ましょう。
上の表は、採用に際しての企業と人材双方の動きを表したものです。
企業も人材も正直であれば、お互い本音で合意の上働き出す分けですから、双方ともにハッピーな採用が実現します(表における左上の象限)。当然人材は「期待外れ」にも会わないでしょうし、長いことそこで働くでしょう。しかし現実的には企業はまるきり嘘でないにしても、少しだけ会社を良く見せようと嘘をつきます。すると、「期待外れ」に会う人が出てきます。
人材の方も、自分を良く見せようと面接で建前を話します。するとミスマッチな人材を採ってしまう企業が出て来ます。だんだんと人材にも企業にも、相手に対する不信感が生まれてきます。「どうせエントリーシートは嘘ばっかりだろう」。「どうせ会社は嘘しか書かない。2chで評判を探ろう」。そうしてお互いに対する不信感が募っていくと、結果的に就職/転職活動におけるマッチング自体が形骸化し、お互いがアンハッピーになってしまうのです。
では、そんな状況を回避するためにどうすれば良いのでしょうか。それは簡単です。まずは企業の方から、人材に向けて正直な情報発信をしてゆけば良いのです。例えば、弊社の採用記事をご覧になってみて下さい。
新卒募集 清水有高社長について行けない!辞めよう!と思った瞬間は?女性副社長平田が語るそれでも続けているのは?なんで?
新卒募集 出社退社自由!何時に来てもOK!自由と責任について、新卒7年目の副社長が語る
読んでいただくと分かると思いますが、会社の内情や普通は後悔出来ないような暗黒面まで含めて、正直な記事になっています。「社長について行けないと思った瞬間」なんて、普通は表だって書かないでしょう。しかしこの記事を読んで、応募してくる人が実際にいるのです。
本当に記事に書いたとおりの会社になっているので、会社との相性の良い人材しかやって来ません。ここまで突っ込んだ内容の記事を書かずとも、会社の本音ベースでの欲しい人材や、特徴を押し出した記事にしてみてください。例えば弊社のお客さんではこんな紹介記事を書いています。
〇リアルタイムアニバーサリー株式会社
〇株式会社ポイントピクチャーズ
完璧にいい会社というものは存在しません。同時に、最初からビジネスマンとして完成した人材も存在しません。完璧な求人の会社も存在しません。採用は、不完全な人間のする泥臭くてアナログな行為です。だからこそラクジョブでは会社の泥臭い部分も含めて魅力を発信するという方針をとっています。その為にこうして記事を沢山書いています。御社の採用も、もっと会社の色々な面をさらけ出して伝えたい事を伝えてみてください。その為に弊社の記事が参考になれば幸いです。難しい!と思ったら弊社にお問い合わせ下さい。御社の魅力を発見させていただきます。