アニメ 映画 「映画興行収入、15年5%増 アニメけん引」の記事から考える劇場アニメの今後について

今回は、本日2016年1月27日の日本経済新聞に掲載された記事で、「映画興行収入、15年5%増 アニメけん引」という記事がありました。その記事に関して、他のサイトより情報を収集した上で、今後の映画アニメの動向について話させていただきます。こちらはラクジョブ会員向けの記事になりますが、このような動向のチェックや情報収集は、就職や転職にとって非常に重要です。

映画興行収入、15年5%増 アニメけん引
https://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ26I0I_W6A120C1TI1000/

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この記事によれば、日本の映画興行収入は、昨年比5%増の2171億円、うち55%が邦画で、そのトップが「映画 妖怪ウォッチ 誕生の秘密だニャン!」の78億円だったそうです。

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一般社団法人日本映画製作者連盟 過去データ一覧表(2000年以降)
配信元 https://www.eiren.org/

2015年邦画 興行収入ランキング(日本映画制作者連盟)TOP10
・映画 妖怪ウォッチ 誕生の秘密だニャン! 78億円
・バケモノの子 58.5億円
・HERO 46.7億円
・名探偵コナン 業火の向日葵 44.8億円
・映画ドラえもん のび太の宇宙英雄記(スペースヒーローズ) 39.3億円
・ドラゴンボールZ 復活の「F」 37.4億円
・進撃の巨人 ATTACK ON TITAN 32.5億円
・映画 ビリギャル 28.4億円
・ラブライブ!The School Idol Movie 28.4億円
・映画 暗殺教室 27.7億円

2000年邦画 興行収入ランキング(日本映画制作者連盟)TOP10
・劇場版ポケットモンスター/ 結晶塔の帝王 劇場版ポケットモンスター/ピチュウとピカチュウ 48.5億円
・ホワイトアウト  42.0億円
・ドラえもん のび太の太陽王伝説 ザ・ドラえもんズ ドキドキ機関車大爆走!【短編】 おばあちゃんの思い出【短編】 30.5億円
・名探偵コナン 瞳の中の暗殺者 25.0億円
・デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム! 21.6億円
・ONE PIECE 21.6億円
・ゴジラ2000 ミレニアム 16.5億円
・リング0 バースデイ 16.0億円
・ISOLA 多重人格少女 16.0億円
・太陽の法 エル・カンターレへの道 14.6億円

eigakougyoushunyu右の図は2000年から2015年まで邦画(緑線)と洋画(橙線)の興行収入とその総額(青線)のグラフになります。

日本の映画市場は2000年以降、2000億円規模で推移していますが、2000年から2015年の邦画の興行収入を見ていくと右肩上がり、2008年以降は、邦画の興行収入が洋画の興行収入を上回っている状況です。加えて、タイトルごとの興行収入を見ても、邦画の方が全体的にだいたい1.5倍ほどになっています。それに映画全体でのTOP10も2000年は邦画と洋画が4:6の割合だったのが、2015年には6:4と逆転しております。

邦画のジャンルの傾向は
2000年の映画は、ゲームや漫画原作のもとと実写が5本ずつとちょうど半々でした。それが2015年になると10本中8本がゲームや漫画やアニメが原作というものになっております。それにここ2、3年の傾向としては、「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」や「映画 暗殺教室」漫画から深夜放送でのアニメ化を経ての実写映画化という流れもあるようです。

また、近年では、毎年恒例の「ポケットモンスター」「ドラえもん」「名探偵コナン」「ONE PIECE」などのファミリー向けの劇場アニメタイトルの他に、深夜アニメからの劇場版のアニメタイトルの存在感も増してきております。以前より、「けいおん!」「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」「魔法少女まどか☆マギカ」などが興行収入10億円を超えてきていました。そして今回「ラブライブ!The School Idol Movie」が邦画ランキングTOP10に入るところまできました。また、2015年11月上映会しながらも10億円を突破した「ガールズ&パンツァー 劇場版」と徐々に深夜アニメを経ての劇場映画が増えてきております。

item06_img右の画像は「バケモノの子」公式サイトより(画像より公式サイトに飛びます)

劇場オリジナルアニメのタイトルへの期待も大きくなっております。「サマーウォーズ」「おおかみこどもの雨と雪」をはじめとした細田守監督作品、昨年でも「バケモノの子」が大ヒットしました。また、「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」の制作スタッフ陣が作ったオリジナルアニメ「心が叫びたがってるんだ。」も11.2億円の興行収入に達するなど、他にも東映アニメーションとニトロプラスによって作られたフル3DCGアニメ「楽園追放 -Expelled From Paradise-」や、ただいま上映中の人気イラストレーターカントク先生がキャラクター原案で、A-1 Picturesの制作陣が手がける「ガラスの花と壊す世界」など、期待度の高い作品が増えてきております。そのため、劇場版でヒットタイトルを出した制作スタッフや有名制作会社の今後は、TVシリーズやその続編の劇場版を作りつつ、オリジナルタイトルの制作を模索していく企業が増えるのではないかと考えています。


配信元 「ガラスの花と壊す世界」公式サイトより

2016-01-27 16.49.39オリジナルアニメは作りづらい。でも・・・
右の画像は「心が叫びたがってるんだ。」公式サイトより(画像より公式サイトに飛びます)
オリジナルアニメは、製作委員会にとって、原作ありのある程度知名度もあり人気のあるものとでは、売り上げの見通しが立ちづらいものになります。そのため、非常に踏み出しづらいものです。そのために、TVシリーズでは、オリジナルのアニメタイトルが減少傾向になっています。しかし、「あの花」スタッフによる「心が叫びたがっているんだ。」の成功を考えれば、ある程度の予算と期間がもらえる劇場版制作は、今後の成長分野ではないでしょうか。また、劇場版アニメは、細部にまでこれでもかというくらいにこだわりを持って制作しています。だからこそ、わざわざ劇場まで足を運び、映画代を払ってでも見たいという作品が多いのです。

ラクジョブ会員の中にもアニメ業界を目指して、TVアニメや劇場アニメを作ってたくさんの人に感動を与えたいと考えている人もたくさんいると思います。そういう人たちの就職や転職のお手伝いをし、よりよい環境の職場に行けるよう日々、ラクジョブを運営しております。また、アニメゲーム漫画業界に携わるものとして、各業界の問題点を改善していけるようなことにも取り組んでいければと思っております。

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