就活するあなたのライバルは何人ですか?
今回は、アニメゲーム漫画業界を目指す新卒向けの内定獲得術をお教えします。突然ですが、みなさん毎年どれくらいの新卒が就活しているか知っていますか。
自分一人の視点だとなかなか見えてこないかもしれませんが、文部科学省の調査によると、毎年40〜60万人の大学新卒が就職を希望します。つまりライバルが40〜60万人いるということです。では、新卒で企業から内定をもらえている人は40〜60万人に勝ったから内定をもらえたということかというとそうではありません。
東洋経済新報社から出ている「就職四季報2016年版」によると、調査対象497社に内定競争倍率を聞いたところ、1位は明治で2750倍、497位は福山通運で1.5倍と、たった500社を比べただけでも1833倍の差があり、1位の上位1/2750に入っていれば内定がもらえる計算になります。
なぜ40〜60万人と競争しているはずなのに実際の内定倍率はここまで低くなるのでしょうか。その理由は、就活において完全競争が成立していないからです。
就活は資本主義の世界での戦いです
完全競争とは、資本主義的な概念です。簡単に言うと、需要と供給が完全に一致していること、つまり企業が40〜60万人から選びたい放題なのだとしたら、確かに競争相手は40〜60万人になるということです。
しかし、実際には応募もしていない人を企業が選ぶこともできませんし、応募者も知っている企業にしか応募できません。完全競争にはもう一つ完全情報という成立要件が存在します。
完全情報とは、「財の全ての性質と市場価格を全ての市場参加者(需要者と供給者)が知ることができる。
しかも、無料でただちにしることができる」ことを指します(小室直樹著「小室直樹の資本主義原論」より)。つまり、新卒は日本にある全ての企業を知っていなければ、正確な意味での比較検討はできないですし、企業も、40〜60万人全員の情報がなけらば比較検討できません。
サイコパスは完全情報の成立している管理社会
2012~2013年に放送されたアニメ「PSYCHO-PASS サイコパス」は完全管理社会の弊害がシニカルに描かれていました。
その中では、シビュラシステムという超情報処理システムが日本中の人間の情報を管理しており、そのシビュラシステムによりあらかじめどこに就職できるが示されていました。
もし完全情報が成立しているのだとしたら、就活などという過程を経ることなく行ける範囲で就職先を選ぶしかなくなります。逆にこの完全情報が成立していないかゆえに、就活という過程を通して就職先を自分で獲得できるチャンスがあるとも言えます。
そしてこれからの就活では、この情報量を高めることにこそ活路があります。先ほど就職四季報でも見た通り、たった500社の中だけでも内定率は1.5倍から2750倍の差があります。
もしこれを日本中の全ての会社に広げ、世界中の全ての会社に広げれば、内定倍率10000倍以上の企業も見つかるでしょうし、倍率1倍以下の企業もいくらでも見つかるでしょう。では、企業情報を集めるためにはどうすればいいか。それは何かのシステムに頼らず自分の力で探すことです。
バルスと新卒求人サイト
今の新卒の就活のシステムは、就活サイトを通じてしか行われません。毎年就活解禁になると一斉にリクナビ、マイナビに人がアクセスが集中しサイトが落ちるそうです。
テレビでラピュタが放送されるたびにバルスで騒ぎになるのと似ていますよね。なぜ新卒の人たちはそこまで就活サイトを使いたがるのでしょうか。マイナビ2016には約15000社、リクナビ2016には約14500社が掲載されているそうですが、総務省の調査によると、日本に企業は約421万社あります。重複を考慮せずマイナビとリクナビを合わせた約3万社と比較しても約140倍の差があります。
つまり、ほとんどの日本学生は、1/140のパイの上にひしめいて内定獲得のために右往左往しています。だからこそ就職サイトを使わない就活ができれば、139/140のブルーオーシャンで企業を選べるようになります。
では、なぜそんな就活サイトが使われるのか。本当に就活サイトを利用しないでも問題ないのかについても検討します。まず就職サイトに求人広告を掲載するにはお金がかかります。ちなみにラクジョブで新卒採用のために求人広告を掲載しようとすると、これだけのお金がかかります。
ちなみに日本企業の売上高営業利益率は、2014年で4.5%です。ここからラクジョブの新卒採用のための求人掲載費用を捻出しようとすると、最低でも3444万円以上の売上が必要になります。つまりこれ以下の企業はそもそも求人サイトに掲載することもできません。つまり、求人サイトには求人広告掲載企業の経営状況で足切りをする作用があります。
さらに、日本中の全ての企業が毎年新卒を採用しているわけではありません。むしろ、求人サイト運営を行っているビ・ハイアに来る求人広告掲載はほとんどが中途、経験者、即戦力を対象とした相談ばかりです。
できることなら新卒が一人前になるまでの教育費はほかの会社に負担してほしいというのが大体の会社の本音です。もちろん企業は利潤の最大化を目的とした営利法人なのでそれがいい悪いということはありませんが、それが事実だということです。つまり、日本中の企業を手当たり次第に当たっていくと経営状態が良くない会社やそもそも新卒採用を行っていない会社に当たる可能性もあるということです。
求人サイトを否定し始める企業たち
しかし、逆にアニメゲーム漫画業界だと、求人サイトで見つけたからというコモディティな熱意ではなく、ウチのHPにたどり着くだけの熱意があるやつしか採用しませんという職人気質で偏屈な会社もあります。例えば、ジョジョのOP制作でも有名になった有限会社神風動画はそんな会社の一つです。神風動画さんは自社HPはもちろんですが、自社で求人採用動画を制作してYouTubeに投稿していたりもします。
このような会社の意向として求人サイトを使わない会社に出会うためには、求人サイトを使わない就活を行うしかありません。求人サイトのように情報はまとまっていないので、ネットの海の中から手探りで一つ一つ探していくしかなくなりますが、だからこそ見つかる求人のあります。ちなみに現在ラクジョブを運営しているビ・ハイア株式会社でも求人サイトを使わない自社HPコンテンツの拡充だけで新卒採用に挑戦しています。ぜひ興味のある方はビ・ハイアのHPもご覧になってください。
ビ・ハイア株式会社2016,2017新卒採用ページ
https://be-higher.jp/staffrecruit/