そもそも小室直樹って誰……?
小室直樹さんは日本を代表する著名な思想家さんです。その方面に明るい方にとっては有名な方、知らない人にとっては全く知らない方になるのではないでしょうか。『経済学をめぐる巨匠たち 経済思想ゼミナール』『日本人のための宗教原論 あなたを宗教はどう助けてくれるのか』『数学嫌いな人のための数学 数学原論』『日本国民に告ぐ 誇りなき国家は、必ず滅亡する』など、政治、経済、宗教に至るまで、抜本的な問題について深くわかりやすく書かれている本を多く書かれています。
その小室直樹さんの著書の中に、『小室直樹の資本主義原論』という本があります。資本主義とはそもそもどんなもので、日本は果たして資本主義国家なのかということについて書かれた本なのです。その中で、資本主義が成立するためには自由市場が必要だとし、自由市場の成立条件をいくつか提示しています。その中でも特に現実性がないといわれているのが「完全情報」という条件です。完全情報とは、「財の全ての性質と市場価格を全ての市場参加者(需要者と供給者)が知ることができる。しかも、無料でただちにしることができる」ことを指します。この完全情報という条件が充足することによって市場に一物一価が成立します。つまり情報が正しく開示されているのであれば、比較検討の結果、最適解が導き出されるということです。
情報の中で立ち往生
情報があれば、未来を予測することができるというのは、ある程度理解できると思います。お金がないという状況についての情報があれば、空腹になるという未来も見えるはずです。少子化が進んでいるという情報があれば、将来の人口は減少するという未来も見えます。
しかし、情報が複雑化すると未来に対する予測も不安定になります。日本がこれからどうなるのか、という抽象的な未来については予測は難しいですし、自分はいつ死ぬのか正確にわかる人はいません。確かに情報があれば、未来は予測可能ですが、要素が複雑化するとその予測の確度も低くなります。これはカオス理論と呼ばれたりします。
つまり、「どの就職先、転職先を選ぶのが一番いいのか」という質問にも答えようがありません。小室直樹さんは完全情報があれば選択を間違えることはないと言いましたが、完全情報が目の前にあったとしてもそれを分析できるだけのスペックが人間になければ選択を間違えてしまいます。
未来が見えるは超能力じゃないかもしれない
しかし、昨年ufotableによってアニメ化されたPCノベルゲーム「Fate/stay night」のシナリオライターとして有名な奈須きのこさんが書かれた小説「空の境界」の「未来福音」では、未来予測がテーマになっています。この章のメインヒロインとなっている瀬尾静音は、原因となるものを見てしまうと、その先の未来まで視覚的にみえてしまう能力を持っています。作中では、飼い犬が明日死んでしまうことがわかって悲しんでいる描写がされていたりしました。
また、2010年~2014年にかけて劇場上映された「機動戦士ガンダムUC」では、主人公であり、ニュータイプのバナージ・リンクスがはるか先の未来、時間という概念すら焼失した虚無の世界をリアリティを持って実感し身を小さくする様子も描写されています。
このように情報が未来を前もって体感させるということは物語の中でも描かれています。そして、例えば、そこまで出ないにしても、デートの予定を想像すると楽しい気分になるくらいのことはあるのではないでしょうか。情報が正しい選択のために何より重要になります。ちなみに、紹介している本や作品は当然ビ・ハイアで全部買って持っています。
転職した後の未来見えていますか?
先ほどの例では、情報から高いリアリティを感じる例でしたが、普通の人が求人情報をちょっと見ただけでは、実際に自分がその会社に入ってどうなるのかはなかなか想像できません。
もし想像ができるのであれば、一度入った会社を辞めることはよっぽどのことでない限りなくなりますが、実際には5回10回と転職を繰り返す人もいます。そしてその原因となっているのは、情報の提示の仕方と情報の受け取り方です。求人広告を掲載する会社はいいところだけ強調して悪いところは見せないですし、求人広告を見る求職者も情報を見たままに受け取ってしまったり、深く考えずに求人に応募してしまいます。その時はそれでお互いに問題ないかもしれませんが、採用後、転職後のお互いの将来が想像と違うものになってしまう可能性が高いです。
企業はできるだけ正直になるべきですし、求職者は求人広告にちゃんと本当のことが書かれているかを見極める必要があります。その結果として、採用側も転職側も納得できる将来になれば求人サイトとしては本望です。そのためにもラクジョブからは完全情報とまでは言わないまでも、質と精度の高い情報をこれからも配信していきますので、求人を始めとしたアニメゲーム漫画に関する情報はラクジョブからご覧になってください。