解剖学を学んだ方がいい??
今日はそんな不思議なお話をしたいと思います。子供に伝える美術解剖学という本を読みました。
自分で魚を釣り上げ、解剖を体験した子どもたちの絵が驚くほど変わった!表現に絵筆はいらない、必要なのは自然をよく見て学ぶ目だ。ピカソはなぜ天才か、脳で描くセザンヌと目で描くモネの表現の違い、子どもに抽象思考がきざす瞬間などをめぐり、ヒトがいかに絵を描くかを生物学的・解剖学的に解き明かす好著。
とAmazonでは紹介されています。東京芸術大学出身の布施さんという方が書いた本です。
この本の中にはレオナルド・ダ・ヴィンチが紹介されています。レオナルド・ダ・ヴィンチを知らない人はいないと思いますが、簡単に言うと画家であり、科学者であり、芸術家であり、解剖学者であり・・・要するに天才です。絵も色々描いてます。
有名な作品はモナリザや最後の晩餐です。モナリザや最後の晩餐を知らない人は世界に少ないでしょう、と言うくらい超有名作品ですね。さて、そんな画家としても名声を馳せた超天才のレオナルド・ダ・ヴィンチはこんな言葉を残しています。
ダメな画家は画家から学ぶ
優れた画家は自然から学ぶ
と言うものです。もう少し細かくかくと
誰も他人のやり方を真似すべきではない。なぜなら、真似をすれば自然の子供ではなく、自然の孫でしかない。我々には自然の形態がたくさん与えられているのだから、直接自然に触れることが大事だ。
とも言っています。これをアニメーターやグラフィッカーに言い換えるなら
ダメなアニメーターはアニメから学ぶ
優れたアニメーターは自然から学ぶ
ダメなグラフィッカーはゲームから学ぶ
優れたグラフィッカーは自然から学ぶ
と言い換えられませんか。
誰も他人のやり方を真似すべきではない。なぜなら、真似をすれば自然の子供ではなく、自然の孫でしかない。我々には自然の形態がたくさん与えられているのだから、直接自然に触れることが大事だ。
この言葉はオリジナリティとも言い換えられるでしょう。レオナルド・ダ・ヴィンチの作品は真似できない素晴らしさを持っています。それをダ・ヴィンチは自然から学んだのです。レオナルド・ダ・ヴィンチのマネをしていくら上手くなっても、レオナルド・ダ・ヴィンチを超える事は出来ません。それは自然の子供ではなく、レオナルド・ダ・ヴィンチの子供であり、自然の孫に過ぎないのです。
エヴァンゲリオンやガンダム、マクロス、ドラゴンクエスト、ファイナルファンタジー、色んな作品に感動してその絵を真似る、模写する、そういうのは楽しいことですし、私も子供の頃沢山やっていました。しかし、それではその作品を乗り越えることができない。やはり、クリエイターならオリジナルの作品を生み出したいと思うはずです。私自身も、ラクジョブを通じてガンダムやエヴァ、スタジオジブリ作品、ドラクエなど、過去の偉大な先輩達を作品でも、売上でも超えていくようなものが産み出されることを願って日々、ラクジョブを運営しています。
いくらエヴァやガンダムが好きでも、それの模写ばかりしていたらそれはエヴァのコピー、ガンダムのコピー、行けてもその子供で終わりです。どうせなら超えていきたいですよね。その為に必要なのは自然を観る、自然に触れる、と言う事です。アニメゲーム漫画ばかりを見てアニメゲーム漫画を作るのではなく、自然を観る中で自分の作品に練り込む『何か』を見いだして作品にしていく。その志向、作業自体が素晴らしい作品を産み出すプロセスだと思います。
この本の中では魚をかくプロセスの中で、実際に絵筆を置き、魚を釣り、解剖し、調理までしてみようという風に勧めています。そこまで触れて、知って、感じて、初めて魚の絵が描ける。そういった学びはすごく面白いものだと感じました。この本はとてもいい本だと思いますし、800円で買えます。人とは違った作品を作りたい、絵を上達させたい、というアニメゲーム漫画の絵を各仕事に就きたいと願っている人にはオススメの一冊です。
追記
この本はうちの副社長の平田が買った本でした。平田は趣味で絵を描いていて(趣味の割にワコムのシンティック最高機種&Mac Proまで持っています)そのためにこの本を買ったそうです。私も一般人より絵は上手い自信がありますし、この本を読んでみました。その結果、お、これはラクジョブ会員でアニメーターやグラフィッカーを目指してる人にはオススメの本だ、紹介しようとなって書きました。絵を描く、楽しいですよね。そんな仕事を紹介してお金が貰えて、そのお金でアニメゲーム漫画が買えるなんて最高に幸せです。