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2015.12.08 平均6.2% アニメゲームマンガ 求人 未経験者採用合格率 未経験OKの方が合格しにくい?

採用合格率、平均6.2%。これはラクジョブに掲載されているアニメゲームマンガ業界の未経験者求人広告を無作為に20個ほど抽出して算出した数字です。

7.1%?応募して採用される確率は?アニメゲームマンガ業界への内定率について

7.1%?応募して採用される確率は?アニメゲームマンガ業界への内定率について

未経験

というコラムも書きましたが、未経験者の求人は合格率が全体の数字よりも下がっている事になります。ラクジョブ会員の皆さんだと『え?未経験の求人のほうが合格率が低いの??』と思うかもしれません。

アニメゲームマンガの求人広告が合った場合、未経験の方が合格しやすい
アニメゲームマンガの求人広告が合った場合、未経験求人の方が内定が出やすい

なんとなく、そんなイメージを持っていませんか。しかし、現実は違います。未経験の方が合格しにくいのです。ちなみに、同様の調査をしたアニメゲームマンガ専門求人サイトラクジョブに掲載されている経験者募集の求人広告の合格率を調べてみると・・・

平均11.3%

となっており、なんと2倍近いさがあります。経験者募集の方が未経験者募集よりも2倍近く合格率が高いのです。これについて説明していきたいと思います。

例えば未経験者OKのゲームプログラマーの転職情報が掲載されていたとします。一方に経験者オンリーのゲームプログラマーの募集情報が載っていたとします。一般的な印象だと未経験OKの方が合格率が高くなりそうですよね。これがアニメゲームマンガの3DCGデザイナーの経験者募集、未経験者募集でも同じだと思います。

下記のデータをみて下さい。

採用人数 応募人数 採用率 募集職種
2 20 10.0% 経験者3DCGデザイナー
2 12 16.7% 経験者3DCGデザイナー
4 680 0.6% 未経験3DCGデザイナー
2 324 0.6% 未経験3DCGデザイナー

と言う風に、未経験者の求人には応募が殺到します。経験者の求人にはそもそも経験社しか行かないので応募が行かないのです。これはわかりやすく、差が顕著なデータを出しましたが、いずれもアニメゲームマンガの経験者求人の方が応募数自体が少なく、アニメゲームマンガの未経験者の求人の場合は応募が多く行きます。

経験者求人は応募自体が少ない

経験者求人は応募自体が少ない

今回のデータにおける経験者の平均応募人数は46名ほどでした。逆に未経験者の応募人数は平均すると約200名!

数が全く違う未経験者応募

数が全く違う未経験者応募

実に5倍近い差がついています。アニメゲームマンガ業界の採用企業の視点に立つと、未経験者は募集すると沢山の応募が来て選考が大変。経験者募集だと応募人数が少なくてジックリ選考する、という違いが出てくると思います。

impossible!

impossible!

これはアニメゲームマンガ専門求人サイトラクジョブを運営するビ・ハイアの求人でも同じ事です。新卒採用でリクナビさん等に載せると少なくて5000エントリー。多いときは1万エントリー以上の応募があります。全てをみるのは不可能!という位来ています。仮に一人一人の応募者に履歴書チェック、面接2〜3回で合計3時間かけたとしたら合計15,000時間〜30,000時間かかることになります。1年は約8,000時間なので、不眠不休で当たっても1年かけて終わりません。仮に残業をしっかりしてくれる年間2,500時間働く人事担当20人いたら50,000時間の労働時間を投下出来ますから年内に終わるでしょう。

しかし、20人の人事担当者を雇うためには年収、税金、諸経費を考えると安く考えても1人あたり500万円。合計で1億円近いお金がかかるでしょう。アニメゲームマンガの会社が多くある東京都の中小企業の情報を見ると

下記東京の中小企業の現状(サービス産業編)より
https://www.metro.tokyo.jp/INET/CHOUSA/2011/05/DATA/60l5n400.pdf

年間売上高を見ると、全体では「1~3 千万円未満」が 23.3%と最も多く、「1 千万円未満」18.5%、「3~5 千万円未満」14.8%、「 5 千万~1 億円未満」16.8%で、1 億円未満の企業が 73.4%と約 7 割を占めている。業種別では、情報・コンテンツ業は「1~3 億円未満」が 32.2%と最も多く、1 億円未満の企業が 51.6%と他業種と比較して少ない。一方、専門サービス業は、1 億円未満の企業が 84.2%と 8 割以上を占め、他業種と比べて売上規模の小さい企業が多い。所在地別では、都心、副都心、城南で 1 億円以上の企業が 3 割以上であり、他地域と比べて売上規模の大きい企業の割合が高く、城西、多摩では、3 千万円未満の企業が 5 割以上を占めている。

中小企業売上

とあります。業種別では、情報・コンテンツ業は「1~3 億円未満」が 32.2%と最も多く、1 億円未満の企業が 51.6%と他業種と比較して少ない、と書かれているように、アニメゲームマンガ業界は1〜3億円の会社が多い。とはいえ、3億円以上の会社はたったの13%しかいません。アニメゲームマンガ業界の多くは中小企業です。しかも、これは売上の話です。利益率に考えると仮にアニメゲームマンガ業界で、ゲーム開発会社、アニメ制作会社の営業利益率が5%と仮定します。そうすると売上3億円の会社でも営業利益は1,500万円。売上10億円でも5千万円です。

全員に対応するなんて不可能!?

全員に対応するなんて不可能!?

20人の人事担当者を置いて全てのエントリーに対応するため、1億円かけて人事担当を雇う、というのは全てのアニメゲームマンガ業界に対して不可能な数字になります。仮に、この記事を書いている時点で絶好調のガンホーさん、ミクシィさんなどなら営業利益が大量にあるので可能かも・・・と、思うかもしれませんが、人気が出れば出るほど逆説的に今度は大量に応募も増えるでしょう。ビ・ハイアで1万なら、それこそ10万、20万エントリーと増えてもおかしくありません。そしたら今度は人事担当だけで200人、400人、それを雇うために、10億、20億円と雇う・・・やはり不可能なのです。

未経験OKの求人であればあるほど、応募が増えて、しかも、その全てにきちんと対応することは不可能なのです。今の事例はビ・ハイアの未経験新卒エントリーの数と、ラクジョブの未経験者求人情報誌かデータを上げていませんが、別の業界の別の未経験求人でも同じ事が言えます。

厚生労働省より引用
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000104754.html

有効求人倍率

有効求人倍率

厚生労働省では、公共職業安定所(ハローワーク)における求人、求職、就職の状況をとりまとめ、求人倍率などの指標を作成し、一般職業紹介状況として毎月公表しています。平成27年10月の数値をみると、有効求人倍率(季節調整値)は1.24倍となり、前月と同水準となりました。 新規求人倍率(季節調整値)は1.83倍となり、前月を0.03ポイント下回りました。正社員有効求人倍率(季節調整値)は0.77倍となり、前月と同水準となりました。10月の有効求人(季節調整値)は前月に比べ0.3%増となり、有効求職者(同)は0.1%減となりました。10月の新規求人(原数値)は前年同月と比較すると5.4%増となりました。これを産業別にみると、宿泊業,飲食サービス業(14.7 %増)、 卸売業,小売業(8.2 %増)、医療,福祉(6.7 %増)などで増加となり、建設業(0.1 %減)は減少となりました。都道府県別の有効求人倍率(季節調整値)をみると、最高は東京都の1.82倍、最低は鹿児島県の0.87倍となりました。

これは厚生労働省より引用した有効求人倍率の数字です。有効求人倍率とは有効求職者数に対する有効求人数の比率です。簡単に言うと、この数字が高ければ高いほど、応募者よりも募集の方が多い、と理解して下さい。東京都は1.82倍とありますが、これは、1人の職を探してる求職者に対して、1.82個の募集がある、という事です。逆に、鹿児島県は1人あたり0.87なので全員に対して仕事がない状況です。

これをもう少し詳しくみていくと


改善してきた正社員の求人倍率平成 26 年度の有効求人倍率は 1.11 倍で、このうち正社員の有効求人倍率は 0.68倍となった。正社員の有効求人倍率は、他の雇用形態に比べれば相対的に低い水準にあるが、平成 21 年度の 0.26 倍から上昇し、前回のピークであった平成 18 年度の 0.63倍を超えた。

正社員 有効求人倍率

とあります。つまり、正社員の有効求人倍率で考えると、全ての人に仕事がないのです。ラクジョブで仕事を探している人もそうだと思いますが、日本人全員は正社員を目指している人が多いでしょう。それで考えると全ての人が正社員になるというのは不可能で、誰かが正社員になれない社会なのです。全ての職を求める人が全員正社員に努力するといつかなれる、というのは幻想なのです。

頑張れば正社員になれるというのは幻想・・・

頑張れば正社員になれるというのは幻想・・・

一般事務の有効求人倍率は0.2倍 つまり、5人応募したら必ず4人落ちる世界です。しかも、これは日本の全ての企業の求人を合わせてもこれなので、一般事務を応募してる人達はとてつもなく大変な椅子取りゲームをしてることになります。逆に、これが専門技術職になると有効求人倍率は1.6倍になります。つまり、一般事務とは逆に全ての企業が採用しようとしても、人材側がたらない状況です。専門技術職で応募してる人達は必ず椅子が取れる椅子取りゲームをしています。後は勤務先、年収などの差で気に入った椅子に座れるかどうか、と言う違いに過ぎません。

これはアニメゲームマンガ業界のデータだけではなく、日本全体をみてもそうなのですが未経験者の求人、専門技術を求められない求人の場合

応募する側からみると
未経験者の求人には応募者が殺到し合格率が下がる

採用する側からみると
大量の応募者が来るので選考が大変になるけど採用は出来る

となります。逆に、経験者の求人であればあるほど

応募する側からみると
経験者の求人には応募が少なく、比較的合格率が上がる(ラクジョブでも未経験に比べて2倍高くなる)

採用する側からみると
応募自体が少なく、選考はジックリ出来るけど採用が出来ない時が増える

というのが全体の傾向なのです。今回はイメージだと

未経験の方が合格しやすく、経験者の方が合格しにくい

という求人広告の思い込みデータを元に違う、という事を示してきました。更にいうと、日本全体でみても誰もが安定した正社員になれる、というのは既に崩壊しているという事も示しました。これは絶望でしょうか?しかし、多くの人はこういった統計データやメタな視点を持たずに就職活動をしています。頑張っても誰かが不合格になるのが正社員になるというゲームという前提で動いてすらいません。

頑張れば何とかなる、と言う考えは自分を不当に追い詰めると思いませんか。頑張ってもどうしようも無い場合もある、と分かれば自分のせいではない、と正しく思えるはずです。不要なストレスを被ることもありません。私自身、新卒の頃は200エントリーほどしてとても就職活動が大変でしたが、それはどこかに『内定が取れないのは自分のせいだ。取れないのは恥ずかしい』となっていたのだと思います。

今の日本は全ての人が正社員になれるわけではない、そういう正しいデータをもち、冷静に動ける人と、頑張れば何とかなるはず・・・ダメなのは自分のせい、と思い込んでいる人がいたら、どっちのほうが正社員になりやすいと思いますか。逆説的ですが、現状を正しく認識している人のほうが冷静に行動出来るのでうまく行くのです。

今の日本は全ての人が正社員になれるわけではない、は全産業の平均の話でしたが、ラクジョブを運営していく中で、厚生労働省並にいつか、詳細なデータをアニメゲームマンガ業界でも調査し、みなさんの役に立てればな、と思っています。アニメゲームマンガ専門求人サイトラクジョブは、求職者の皆さんに正しいデータを提供し、少しでも就職活動、転職活動の目安になればと思ってブログを更新していきます。


ビ・ハイア株式会社 代表取締役社長 清水有高
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