VRがe-sportsを変える? VRによって可能になる新しいe-sportsの楽しみかたについて

shutterstock_277673564e-sportsとVR

今回の記事では、esportsとVRについての記事を書きたいと思います。PSVRやオキュラス、HTCVIVEなど、2016年には入り主要なVRのヘッドマウントディスプレイが出揃いました。現在ではVR技術を使ったあらゆるゲームの可能性や、VRを使った新しい表現の可能性が模索されています。

そんな中でも、esportsはVRと相性が良いと言われています。esportsとはゲームをまるでスポーツ競技のように見立てて、腕の優れたスポーツ選手同士が競い合うようにゲーム内で対戦し、戦いの状況を観客席から観衆が見守るというスタイルの競技のことです。esportsが盛んなゲームのジャンルとしては格闘ゲームやFPSなどがありますが、いずれも多人数が争うことができ、アクション性が高いものばかりです。

VRはそんなesports市場を革新しようとしています。プレイヤー自身が、あるいは観衆も含めてVRの中に入り込んでゲーム競技を楽しむことは、私たちに高い臨場感とスリル感を与えてくれます。

VRを生かしたesportsイベントについて

000022_JD_uploadvr_wvaVRを使ったesportsイベントではすでに人気を博しているものが幾つかありますので紹介します。例えば、中国では昨年末にVRを使った国際的なesportsイベント、World Virtual Reality Arena 2015が開催されました。

大会ではVRヘッドギアを付けた各国の選手がVR空間内でシューティングゲームに入り込み、白熱した戦いを繰り広げました。

また、米企業Cupertinoは、スクリーンショット 2016-09-06 10.03.43esportsとVRをつなぐプラットフォームサイト「Silver.TV」を運営しています。

このサイトでは、 FPSからスポーツゲームまで、あらゆるジャンルのゲームをVRコンテンツ化して自由に視聴することができます。FPSの戦闘シーンを両陣営から見比べてみたり、俯瞰したアングルで見直してみたり、VRならではの仕掛けが詰まっており、コンテンツの量も豊富です。

プレイヤーは自身のプレイ動画を編集し、カメラアングルや演出効果を変更することができます。プロゲーマーの「魅せプレー」を今まで以上に楽しむことができるのです。

VRによって、新しく生まれる魅力

日本ではEsportsがあまり認知されておらず海外ほど盛り上がっていません。しかしVRの波によってe-sportsの魅力も認知されていくのではないでしょうか。VRを利用することによって、e-sportsは新しい魅力を持ちます。

例えば、格闘ゲームであれば、技術の優れたプレイヤーの挙動を360度あらゆる側面から鑑賞することができます。「ストリートファイター」の名選手として知られる梅原大悟選手のプレイのように、「名プレイ」の価値が高まるはずです。VRが念頭にあることによって、プレイヤー自身の考え方、プレイの仕方にも影響があるでしょう。

(参考動画)

※この動画は梅原選手の、「背水の陣」と言われる名プレイ動画です。絶体絶命の状況からの逆転は、現在でもゲームファンの語り草です。

ゲームコンテンツそのものも、VRによって変化する可能性があります。美麗なグラフィックとカメラアングルがあれば、格闘ゲームや戦闘ゲームだけではなく、芸術点を競うようなゲームや、コンサートの完成度を試すようなゲームが現れるかもしれません。e−sportsという言葉の範囲も、それに伴って広がっていくかもしれません。

いずれにしても、VRがゲームの楽しさを新しくし、より完成度の高い作品が増えて行くことは間違いないでしょう。ゲームの進化の最先端がVRのe-sportsの世界にはあるのではないでしょうか。

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