ゲーム会社 求人 ポートフォリオの作り方と見られるポイント 概要編

絵と自分を評価してもらうために・・・

絵と自分を評価してもらうために・・・

今日は転職の時にも提出しますし、特に就職のときに初めて作ることになるポートフォリオの作り方について、どうすればいいポートフォリオになるのか、という話をしていきたいと思います。

デザイナーの方であればポートフォリオの重要性はわかっていると思います。就職・転職活動の際に最も重要なのはまずポートフォリオです。それから経験者の方の場合は職務経歴書、そして履歴書ですが、それを見る前段階でポートフォリオによって90%以上判断がされているといっても過言ではないくらいポートフォリオはその人のスキルをはかる上で重要な位置を占めています。ポートフォリオはどれだけ作っても作りすぎると言うことはありません。とはいえ時間は有限です。ポートフォリオをどのように作れば良いのか?そこを人事担当者や映像制作会社、ゲーム会社の社長の言葉などを交えつつ書いていきます。

色んなポートフォリオがあります

色んなポートフォリオがあります

ポートフォリオがまず最初に見られるポイントとしてそれは外見です。外見?と思った方もいるかもしれませんが、外見が重要です。就職活動において同じ会社に複数の人が応募することは当然ですし、ゲーム会社や映像制作会社は複数応募があった中から会社のニーズと合致しそうな人がいれば選考にかけて絞った中から1名以上採用します。つまり、複数の人の中から選ばれる必要があります。

書類選考で生き残るためには・・・?

書類選考で生き残るためには・・・?

まず最初の関門として複数の人の中から書類選考で残ることを考えます。そのときに黒いバインダーに学校で制作した作品をいくつか挟み込んで最初か最後の紙に自分の所属する学校名と名前を書く。これはアウトです。ほかの就職活動をしている学生達が同じように作っていたら、はっきりいって目立ちませんし見ようとも思いません。デザイナーであるにもかかわず、ポートフォリオ自身をデザインしていないのです。これはあるプロデューサーの方がこう言っていました。

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「デザイナーは見てすぐわかる。服装のセンスを見て、ださかったり変だったらたいていそいつはデザインもダメだ。服装のセンスがない人間が、デザイナーとしては一流なんていうことはほぼない。見たことないといってもいいぐらい。」

つまりその日の服のコーディネート含めてデザイナーとして見られていると言うことです。新卒として就職活動をしているときはスーツを着ているのであまり差が出ないかもしれませんが、それでもアクセサリなど細かい部分まで見られています。そしてデザイナーにとって作品は自分の中にあるものを表現したものですので、その人自身がそこに表されていると言っても過言ではありません。面接のときのみならず企業訪問や会社説明会、合同企業説明会に参加していているときにポートフォリオを渡すこともあると思います。そのときすでに勝負は始まっています。むしろ家を出た時点から戦闘態勢に入るぐらいの気合があれば最高です。

こんな格好で面接に来たらどう思われる?

こんな格好で面接に来たらどう思われる?

ポートフォリオの外見の話はここまでにしておいて、続いてのポイントは最初のページです。少なくともどんな装丁であれポートフォリオを送ればいい人かもしれないという期待と合否を伝えるためにも必ず見られはします。だからこそ1ページ目のインパクトが重要です。1ページ目を見てどんな奴なんだ?と思わせ、さらに次へ次へとページをめくってもらうためです。普通のポートフォリオを普通に作って普通に見てもらって相手の印象に残るでしょうか?奇抜な装丁、突拍子もないデザイン、斬新なセンスなどなど、そんな人の作品を見たら、普通のポートフォリオの記憶なんて無限の彼方へ消し飛んでしまいます。

見てもらう人に覚えてもらうためにはどうするか?それを考えてみてください。一番覚えておいてほしいポイントは表面上のノウハウではなく、状況に応じた情報収集や戦略、戦略に則した実行です。今回は自分のことをたいして知らず、ライバルもたくさんいる中、どうやって勝ち残るかということが前提になっています。そのためには何をどうすると一番良いのか。相手の立場も想像しつつ、自分の願望も通し、両者が納得のいく結果とするためにどうすればいいのかを考える。これが一番覚えておいてほしいところです。このことは社会人生活をしていく上でも、人生の中でも大いに役立つと思いますし、これがきちんとできる人は少ないのでいろんな人から頼られたり尊敬されたりするようになるでしょう。

ちょっと待って!そのポートフォリオで本当にいいの?

ちょっと待って!そのポートフォリオと服装で本当にいいの?

結局のところポートフォリオは外見と1ページ目である程度勝負がついています。そこにひっかかるものがないのであれば、あとは流し読みして終わりです。そもそも絵を描くことでお金をもらっているプロのグラフィッカーが会社には集まっています。その人たちからしてみればちょっとうまい程度の絵は普通です。ほかの応募者もある程度うまいはずです。むしろそういうプロの人たちがおお、これは・・・!と思わせるぐらいの何かが必要なのです。そこをかいくぐってこそ、就職なり転職ができるようになります。もちろん、今回の話は会社への就職を前提としていますので、自分の作品で勝負したい、世の中に価値を問いたい人は一切気にする必要はありません。そういう人たちの目指す先は見てもらう絵、顧客のための絵ではなく、見たいといって勝手に集まってくるか、見られなくとも気にすることなく自分の絵こそ最高だという世界です。そういう人たちは自分の世界で自分の作品を高めていってもらえればと思います。

最後にここまでつらつらと書いてきましたが、一番重要なことをお伝えするのを忘れていました。どんなことを表現しようとも、面白いと思えるアイディアが詰まったポートフォリオを作ろうとも、絵そのもののクオリティが低ければ意味がありません。そんな状態ならば外見を凝る前に中身を磨くことを優先したほうがいいです。この文章は絵の基礎技術はありプロになれうる可能性を秘めているのに、ちょっとした見落としをしているために就職がうまくいかない、なんていう人向けです。絵がそんなにうまくないのにグラフィッカーとして就職できるという夢というかバグみたいな話ではありません。根底となる基礎技術がありそれにプラスアルファでほかの人よりも優位に立つためのテクニックと思っていただければ幸いです。どうかみなさんの就職活動が実を結びますように。