2014年、イラスト投稿サイトpixivの登録ユーザー数が1000万人を突破しました。運営2,357日目での快挙です。
参考:pixiv公式https://www.pixiv.net/info.php?id=2250
また、pixivでは毎年1月1日の新規会員登録数をデータ化しているのですが、2012年からの1年で一気に登録者数が伸び、未だうなぎ登りに増え続けていることが分かります。来年2016年の1月1日ももうすぐそこまで迫っているので、この1年間の伸びがどのようになるか気になるところです。
(参考:logmi https://logmi.jp/6103)pixivの他にも、イラスト投稿サイトとして2011年時点で登録数15万人のTINAMIなどがあり、それぞれのユーザーはもちろん、pixivとTINAMIあわせて両方登録している人もいます。これらで扱うのはイラストが主で、サイトによっては小説も扱っています。そのため、イラストを見に行く専門で投稿はしない人、小説のみに興味がある人もおり、またイラストレーターの中にも本職では無く兼業で描いている人もいるので、正確なイラストレーター人口はわかりませんが、少なくとも日本の人口の約10分の1の人がこれらのイラスト投稿サイトに登録をしている・イラスト関連に興味を持っている人だということがわかります。自主的にコミケに出展していたりと趣味の範疇で楽しむ方もいれば、イラストレーターとして生計を立て仕事をしたいという夢を持っている人もいます。ラクジョブ上で「第一希望職種」を「イラストレーター」にしている登録者は757名。その中にはpixivアカウントを「作品を確認出来るURL」として登録している人もいるため、pixivを自分のポートフォリオ代わりに商用利用してイラストを仕事にしたいと考えることはそんなに珍しいことでもないと推測されます。一部のイラスト制作会社やSAPのアートディレクターは上記のようなサイトで有望なイラストレーターを探し、カードゲームのイラスト作成業務などを発注したり、ラクジョブでもイラストレーターの採用募集をしている企業もいますが、実際どれぐらいのイラストレーターさんがそれで「食えている」のでしょうか?
ここで、アトリエシリーズなどのゲームキャラクターデザインやアニメキャラ原案を多数手がけている有名イラストレーター岸田メルさんのtweetを確認して見ましょう。
このtweetに、アイディアファクトリーさんの乙女ゲーム『薄桜鬼』などの大ヒットナンバリングタイトルにも起用されているイラストレーター、カズキヨネさんも続きます。
では、「偶然と運」とは、どういうことかというと・・・そう。とにかくたくさん描ける仕事が見つかることです。
一般的なサラリーマンの月収が20〜30万だったとしたら、運良くシリーズもののラノベイラストを全て請け負うことができたとしても年間通してサラリーマン3ヶ月分の報酬しか得られないと言うことになります。それでも岸田メルさんは「超節約してギリギリ生活できる水準」と言いますが、年収60〜90万だと月に使えるお金は家賃もあわせて5〜7.5万!!ぎ、ギリギリ過ぎる・・・!これだと一人暮らしは難しいので実家暮らしもしくはメインとなる職業を他に据える必要がありますね。今はスマホゲームイラストの案件なども有るので、それでイラストレーター1本でやりきるにしても、フリーのイラストレーターへのキャラ絵発注単価は約3,000円〜。レアリティの高い豪華イラストになるともっと高めの設定なこともありますが、33枚描いてようやくラノベ1冊分と考えると決して割の良い仕事ではありませんし、1人でできる分量が限られてきます。更に、イラストはほとんど権利買取の契約です。ゲームがどれだけ売れようと、イラストがどれだけ高評価だろうとインセンティブは入ってきません。イラストレーターとして成功すると言うことは、できるだけたくさんのオファーをもらい、枚数をひたすらたくさん描いていかないと成立しないということになってしまいます。これでは営業も大変だし、万一営業しなくても仕事が入ってくるぐらい有名になれたとしても、手を動かし1枚でも多く完成させていかないと続かない仕事です。描いていること自体が幸せだと言う人でない限りは飯を食うことすらたいへんだと言うことを理解して臨まなければなりません。
しかし、こんなイラスト業界にも最近光が見えてきました。Exys株式会社さんで、イラストレーターを救う新たな試みが動き出しているのです。作品ごとに使い捨てられるようなイラストレーターの収益構造を壊し、「イラストレーターを主体に作品を作る」という全く逆の発想を取り入れ、実際にgloopsさんと共同して脚本家とイラストレーターとのコラボという部分を前面に押し出した作品『SKYLOCK』をリリースして大成功を収めています。イラストレーターありきで作品を作る事によって、イラストレーターはイラストを切り売りする契約から解き放たれ、Ⓒを持つことができます。Ⓒとは、Copyrightの略。つまり、自分のイラスト作品に対して著作権を持つことができるということです。著作権を持つことができると、その作品が売れたりイラストが使用された分だけインセンティブを手に入れることができますし、自分の仕事に対して自分の財産として保護することが認められます。そうすることによって自身の名前をコンテンツとして商品展開できるようになり、ひたすら絵と体力を消費して命を削って作品を作ると言う状況から抜け出せるという画期的な施策なのです。
前述のように、イラスト産業はどんどん拡大を続け、イラストレーターを目指す人も更に増えてくるでしょう。そんな市場の中でギリギリの生活で枚数をこなして戦うような状況を回避するためにも、自らというコンテンツで社会に更なるエンタメを提供していける会社であなたの実力を伸ばし、挑戦してみませんか?
イラストレーター募集は人気で早めに締め切ることも多いですので、記事を見て興味が湧いたらまずは応募してみてくださいね☆