18歳以上であれば
18歳以上であれば学んでおくべき課題それは「政治」です。なぜ18歳以上かといえば今回の選挙前から投票年齢制限が引き下がり18歳から投票権を持つ仕組みだからです。私たちが持つ一票に重みがあります。この一票で時代は大きく動きます。
2011年3月11日は私たちの記憶から消してはならない東日本大震災が起きた日ですが、その当時は2009年に大勝利を収めた民主党政権が動かしていました。この当時、自民党なら経験を持っているから民主党よりも迅速に動けた、なぜ自民党じゃないのか、と揺れていた時でもあります。そして起きたのが原発事故です。もしかしたら、民主党ではなく自民党なら事前に食い止められたかもしれないなと思った人も大勢いたでしょう。時の政権が国を動かし、行く末を決める、というのが民主主義であれば当然の話です。その政権を決めるには一票をどう扱うかはとても大切なことです。
2016年7月10日の参院選に至る前日、当日までと連日の様に参院選は自民・公民過半数獲得と匂わせる言葉が至る所で出ておりました。さらに言いますと、当日20時に開票してからも改憲勢力優勢という文字は出っぱなしです。ただ、蓋を開けてみると自民党は単独過半数届かずという結果に、メディアの予想と違う結果となりました。このメディア報道のおかしさはありますが、それよりも過半数獲得まではいかなかったものの勝利した自民党が掲げる政策は差別を助長するモノになるというテーマが気付かぬ所で進行している様なので敢えて今回は取り上げていきたいと思います。ズバリそのテーマは差別です。
自民党の公約2016
こちらの画像は自民党の公約です。ここを見てみると
引用開始
女性活躍の土台は安定した生活基盤
・正規雇用は希望する女性について正規雇用への転換を進めるとともに、同ー労働賃金の実現により女性の処遇改善やスキルアップを支援します。
・ひとり親家庭に対し、仕事と子育ての両立支援、孤立化させないための居場所の確保などの支援を拡充します。
中略
・セクハラ、マタハラなど、あらゆるハラスメントへの対応を強化します。
引用終了
と書かれている様に女性差別は一見ない様に見えます。むしろ、自民党は積極的に女性雇用を推進し、差別を根絶したい様に見えます。その証拠に大きな文字でまとめられた働き方の部分でも触れられていますし、女性活躍の場を広げるなどと女性雇用に対して力を入れている様に見える文章が至る所に点在しております。気になる方は写真を押すと公約に飛べるので見てみてください。そもそも機会均等法があるにも関わらず現実的に行なわれている男女差別があることはおかしいので公約で掲げなくてはいけない程、深刻というのは一つ問題ですし、自民党がそこに向けて前向きに取り組もうとしているというのは私たちにとっても明るい話です。
「さすが自民党」「さすが安倍さん」もしかしたらそう思ったかもしれません。出来れば私もそう思いたいです。ただし実態は逆を行こうとしています。2013年に平成25年度予算重要政策という資料を見てみると理由が見えてきます。
引用開始
(4)「学力と人間力を備えた人材を育成するための教育再生 」、「文化芸術 ・ スポーツの振興 」、「科学技術 ・イノベーション推進の国づくり」の実現
世界トップレベルの学力と規範意識を備え、歴史や文化を尊重する態度を育 む教育再生を実現するため、全国的な学力調査の悉皆実施、教育再生を支える教 職員等指導体制の充実、新たな教育改革の推進、道徳教育の推進、理数教育の推 進、持続発展教育(ESD)の推進、情報通信技術を活用した学びの推進、土曜授 業の積極的活用、特別支援教育の充実、グローバル人材の育成、成長分野等にお ける実践的職業教育の充実を図る。また、安心して教育を受けることのできる社 会を実現するため、いじめ問題に対する総合的な取組の推進や幼児教育の推進、 子どもの安全を守る学校健康教育の推進、通学路安全対策アドバイザーの派遣、 奨学金事業の充実、学校・家庭・地域の連携協働を推進するとともに、学 校施設 の耐震化・老朽化対策等を推進する。
引用終了
この長い文章の中で重要なのは「道徳教育の推進」という部分です。これは簡単に言えば、教育の中に道徳を入れるということです。道徳は元々は儒教の教えということで昔から生きている人が偉い、先に生まれた方が偉い、長男の嫁は次男の嫁よりも偉い、という日本のどこでも見る風景を作っている元凶に当たります。〇〇が偉いという一つの価値観だけが考え方自体がおかしいのはみなさんもお分かりだと思います。
平等では?
全ての人が等しく権利を有し、尊重されるべきという考え方で成り立つ国にも関わらず〇〇だから偉いは矛盾しています。長男の嫁はという言葉は女性は男性よりも下という言い方にも捉えられます。そして、与党はこの道徳教育を推進します、と正式な文書の中で宣言しております。つまり、男性女性関係なく働ける社会を実現します、と言っている政策から矛盾した動きを取っています。現段階で次の予算案は出されておりませんが、ここは私たち時代を握る一票を持つ者がしっかりと目を開いて注目するべき所です。選挙で国会に送り込まれる人が決まる以上、私たちは疑いの目と信じる目を持って見ることが大切な役割だと思います。
政治、考えるのめんどいな、という人も国の行く末を決めるタイミングだけはしっかりと目を凝らして見て欲しいと思います。アニメゲーム漫画業界だけでなく世界から差別を無くせる様、こうした所にも今後も迫っていければと思います。