火垂るの墓は反戦映画にならない 高畑勲さんアニメ監督 君が戦争を欲しないならば紹介

火垂るの墓は反戦映画にならない、という高畑勲さんの言葉が書かれた本を紹介したいと思います。それは君が戦争を欲しないならば、という本です。

61dREok1CjL

アニメゲームマンガ会社専門求人サイトラクジョブを見ていて、高畑勲さんのことを知らなかったらびっくりしますが、念のため経歴を書いておきます。宮崎駿さんと一緒にスタジオジブリを設立した人です。主な監督、演出作品には

アルプスの少女ハイジ
母を訪ねて三千里
火垂るの墓
平成狸合戦ぽんぽこ
などがあり(もっとあるのですが、多すぎるので書きません)

51PNXH89K8L

プロデューサーとしては風の谷のナウシカ、天空の城ラピュタなどがあります。その中でも『火垂るの墓』はかなり異色というか、異彩を放っている映画です。となりのトトロと同時に放映されたらしいです。となりのトトロが昭和30年代前半が舞台になっていて、火垂るの墓は昭和20年終戦前後の混乱を必至に生きる兄妹の話です。となりのトトロが凄く平和な話であれば、火垂るの墓は凄く悲惨なシーンが沢山あります。子供の頃あれを見て私は衝撃を受けました。とにかく空襲で家族が死に、色んな人が悲惨な目に遭う話なのです。特にお母さんが〇〇になってしまうシーンは子どの頃見て泣きそうになりました。

hotarunohakatotoro

そんな戦争の悲惨さを描いた火垂るの墓ですが、あれは反戦映画にならない、と高畑監督が言っています。というのも、火垂るの墓は発表当時、反戦映画というジャンルに入れられたそうです。それに対して監督はそうじゃない、と当時から思っていた。

何故かというと、あんな悲惨な目に遭ったのだから戦争はやめよう、と言う風にならないからだ、と高畑さんは言います。むしろ、あんな悲惨な目に合わないために軍備を増強しよう、相手を倒そう!となるのです、と語ります。また、海外で火垂るの墓が放映されたときにとある人は『日本人もこんなに大変だったのか・・・あの当時は敵国だったけど気にもしなかった。大変だっただね・・・』という反応とは別に、『日本人が被害者としか描かれていない。ふざけるな。日本人だって色々殺しただろう!』という意見もあった。と本で紹介されています。

家族が死ぬ、悲惨な目に遭う、というのはわかりやすく人の心に衝撃を与えます。それを政府が利用することは良くあることです。

MomotaroUminoShinpei01

この画像は続編の桃太郎 海の神兵 74分の対策です

桃太郎の海鷲
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A1%83%E5%A4%AA%E9%83%8E%E3%81%AE%E6%B5%B7%E9%B7%B2

というアニメを知っていますか?これは終戦も迫った1,943年頃、日本政府より作られた国策アニメです。日本初の国産長編アニメです。日本海軍がハワイを奇襲した真珠湾攻撃をモデルにしていて、桃太郎を隊長とする部隊が鬼ヶ島へ「鬼退治(空襲)」を敢行し、多大な戦果を挙げるという内容です。

まさに鬼畜米英。日本初の長編アニメは戦争予算によって作られたのです。これは現代でも変わりません。ハリウッド映画で作られる戦争映画の多くがアメリカを正義としています。ここでその事例を沢山挙げることはしませんが、少し調べれば出てくる事です。

戦争とアニメは切っても切れない関係にあるのです。それは昔の話だけではなく現代も同じ。アニメの中で戦争シーン、戦闘シーンが描かれることは沢山あります。それはアニメの中の出来事で終わることではない。現実世界に影響を及ぼすように設計されて作られてる物もある。今の日本にそういうアニメは少ないかも知れませんが、

たのしいプロパガンダ (イースト新書Q)
辻田真佐憲

81uO7ggLdNL

にも書かれているように、大衆を扇動するものは常に楽しさを伴ってやってくる。私達アニメゲームマンガ業界に属していたり、アニメゲームマンガをこれから作りたい!と思う人達は、アニメゲームマンガにそういう側面もあるのだ、と言う事を知っておくのも一つ視点が増えて自分の社会を見る目、作品を作る上での考えが増えていいのでは無いでしょうか、と思って今年で80才になる高畑さんの言葉と本を紹介させて頂きました。無論、アニメゲームマンガ以外、スポーツも、アイドルも、娯楽と言われるモノ全てがプロパガンダに利用される可能性を持っています。

戦争と言えば、アニメゲームマンガの中だけの話・・・そんな時代が来ることを祈って今日もラクジョブを運営したいと思います。


ビ・ハイア株式会社 代表取締役社長 清水有高
アニメゲームマンガ専門求人サイトラクジョブ
https://raku-job.jp
リードマン 一月万冊 1ヶ月で1万冊読めたらいいな!
https://readman.jp/
一月万冊 YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/yukoreadman
〒107-0062 東京都港区南青山3-2-2 南青山MRビル4/6階 受付6階
tel 03-4577-9005 fax 03-6447-4268

toiawase-1024x226-1

採用のご相談、ラクジョブへのお問い合わせは下記からどうぞ