アニメ ゲーム 漫画 採用 正社員として雇用されることとフリーランスや契約社員で仕事をすることに差はあるのか

Undecided man終身雇用という神話

記事を読んでいただきありがとうございます。クリエイターとして仕事をしていく上でどんな形で仕事をするのが良いのでしょうか?正社員でしょうか、フリーランスでしょうか?それとも契約社員や派遣社員?いっそのこと独立して起業すること?どんな形が最も良いのかについてちょっと考えていきたいと思います。そもそも終身雇用制度というものが日本ではいわれてきましたが、これ自体もうすでに崩壊したといわれて久しいです。終身雇用が成立していたころでいえば、ある意味正社員という看板に他の雇用形態とは違う輝きがあったと言えるかも知れませんが、実際のところそれ自体怪しいといわざるを得ません。なぜなら実際の雇用データを見てみると、終身雇用という言葉とはかけ離れた実態があるからです。

引用開始

たとえば、図表 1 は平成 18 年における従業員の勤続年数を調べたものである。もしも、終身雇用なのであれば、大学卒業後に就職したとしても、50~54 歳でおよそ 30 年、54~59 歳でおよそ 35年の勤続年数になるはずである。しかし表をみると、これ らに近い数字なのは、大企業の製造業に勤める男性従業員(50~54 歳で 30.2年、54 ~59 歳で 33.7 年)のみである。たとえ製造業に従事する男性従業員でも、小企業に なると勤続年数は 17年に過ぎない(50~54 歳)。中企業のサービス業に勤める女性従 業員にいたっては、勤続年数は 10 年以下(50~54歳)である。つまり、そもそも終 身雇用と呼べるような長い勤続年数を経験しているのは、せいぜい大企業の製造業に勤めている男性従業員だけである。 それでは、大企業の製造業に従事している男性従業員は、日本全体でどの程度の割合を占めてしているのだろうか。図表 2-1 は図表 1 と同じ調査による産業別の従業員数を表したものである。この表をみると、大企業の製造業に従事している男性従業員 は、全体のわずか8.8%にすぎない。また、別の調査でみると、図表 2-2 にあるよう に大企業の製造業に従事している男性従業員の割合は全体の4%である。このように 調査方法によって、多少の違いはあるものの、終身雇用と呼ぶような長期雇用となっていた従業員は、人口全体のごく一部を占めているに過ぎない。

引用終了

NIRA研究報告書 終身雇用という幻想を捨てよ

Wait deadlines存在しなかった終身雇用

このデータから明らかなのは終身雇用と呼べるものが成立していたのは、大企業の製造業に従事している男性従業員であり、全体から見ればたったの8.8%に過ぎません。そのわずかな人数が恩恵を受けたシステムが日本全体でさもあったかのように報道されていました。そしてそれが崩壊したと。この報道自体大多数を占める労働者にとっては意味のないというか、実感のわかない報道であったでしょう。逆に苦労を乗り越え有名大学から大手企業に就職できた人にとっては、これまで信じて積み上げてきた価値観が崩れ去る可能性を秘めた悲報だったかもしれません。

これらのことから考えると正社員という肩書きに対してメリットはいったい何があるのでしょうか。社会保険に加入できることなども言えますが、それは労働時間によってはアルバイトでも加入するものですし、労働法で守られているということも契約社員やアルバイトにも言えることです。となるとますます正社員である必要性として何があるのかと思えてしまいます。結局のところ雇用形態にこだわりを持つのは古い考え方といえるのかもしれません。どんな雇用形態であろうと会社が倒産したら新しい職場を見つける必要に迫られますし、新しい職場で必要とされるような人材でなければ結局雇用契約を解除されたり業務委託契約を解除されたりして、結局職にあぶれることになります。

Fotolia_51141558_Subscription_Monthly_Mこれからの時代を生き抜くためには

要するに正社員、契約社員、フリーランス、社長といった肩書きは意味をなさないということです。本質的なことを考えれば当たり前の話です。経営者や株主は能力がある人に対して時間給となる給与や能力給となる報酬を支払い、その対価としてコンテンツを納品してもらいます。とあるコンテンツ制作において、一人で完結するということがあまりないので複数の人に支払って一つのコンテンツを納品してもらいます。そのコンテンツが納品されない場合や、チームでの仕事において支障を来す場合、コンテンツそのものの品質が著しく低い場合には雇用契約や業務委託契約などを解除して新しく有能な人ないし外注先と契約を締結します。端的に言ってきちんと満足のいく仕事をしないとクビを切って新しい人と契約しますよというだけの話です。

であれば解決方法は簡単です。自分が有能な人になればいいわけです。有能な人とは自分と契約した対象、つまりは雇用契約を結んだ会社や業務委託契約を結んだ相手が満足するコンテンツを作れる人です。それができれば何も困りません。契約相手が倒産しても別の会社から声がかかりますし、仕事に困ることは一切ないでしょう。そのうち会社を作って社長になり、まるっと仕事を受けてくれませんかという依頼が来るかも知れません。

就職する人も転職する人も考えることは、どうやって仕事に就くかではなく、仕事に就いた先で会社から見て、業界や社会全体から見て価値のあるクリエイターになるということはどういうことなのか?です。価値の出し方はそれこそ無限にありますので、自分が苦労をすることなく他者より秀でている点を見つけることがその近道になると思います。

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良い作品を作って業界を発展させていくためにも一度考えてみてはいかがでしょうか?

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