任天堂は、4月27日に2016年3月期連結決算を発表しました。今回は、決算の発表内容と最近の任天堂の動きに関してまとめてみました。
任天堂、2年連続営業黒字 3月期連結決算
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160427-00000032-kyt-bus_all
引用始め
任天堂が27日発表した2016年3月期連結決算は、本業のもうけを示す営業利益が前期比32・7%増の328億円と2年連続の黒字となった。携帯型ゲーム機「ニンテンドー3DS」が苦戦したものの、利益率が高いダウンロードソフトなどが好調だった。
売上高は前期比8・2%減の5044億円と7年連続の減収。ニンテンドー3DSは人気ソフトがそろわず、本体、ソフトともに販売が2割落ち込んだ。据え置き型ゲーム機「Wii U(ウィー・ユー)」は「スプラトゥーン」「スーパーマリオメーカー」などのヒットでソフト販売は1割増えたが、本体は微減となった。
営業利益では、利益率の高いダウンロードソフトやゲームと連動する人形「アミーボ」が貢献した。円高で外貨建て資産に183億円の差損が発生し、経常利益は59・2%減の287億円、純利益も60・6%減の165億円だった。
17年3月期の売上高は、来年3月発売の新型ゲーム機「NX」の拡販を見込む一方、ウィー・ユーの販売減少で前期を下回る。利益面では収益性の高いスマートフォン用ゲームの投入が本格化するため大幅増益に転じる。監査等委員会設置会社への移行も決めた。
引用終わり
売上高が5044億円、前期から8.2%減少したもののゲーム事業での売り上げである営業利益は328億円と前期比32.7%増加しています。要因としては、携帯型ゲーム機「ニンテンドー3DS」のハード、ソフト、共に2割減少と苦戦しています。据え置き型ゲーム機「Wii U」は、「スプラトゥーン」や「スーパーマリオメーカー」などのヒット作により、ソフト販売1割増加したものの、本体は微減とのことです。全体的に見れば、ハード機、ソフト共に苦戦ではないでしょうか。しかし一方で、パッケージや輸送費のかからない、利益率の高いダウンロードソフトの売れ行きが好調だったため、全体的な営業利益は増加となっています。
Wii Uやニンテンドー3DSのハードが苦戦しているということが取り上げられているが、実際の販売状況はどうなのだろうか。任天堂のホームページには過去販売されたハード機とソフトの販売台数に関して公表しています(https://www.nintendo.co.jp/ir/sales/hard_soft/)。2016年3月末時点で、現代機である「Wii U」は、ハードが1280万台、ソフト販売数8404万本、「ニンテンドー3DS」のハードが5885万台、ソフトが2億7418本になります。そして過去最も売れたハードが据え置き機であれば、「Wii」の1億163万台、ソフト9億1428万本、携帯型ゲーム機であれば、「ニンテンドーDS」の1億5402万本、ソフト9億4823万本で一つ前の世代になります。そのことを考えれば、ソフトのラインナップにより、ハードの売り上げもまだまだ伸びる余地あるのではないでしょうか。
次世代機「NX」の発売日発表
そして今回の決算発表でのもう一つの関心事となっているのが、次世代機の「NX」です。コントローラーの表面がディスプレイ画面になっているという発表以来、噂が噂を呼び、デマが横行し、存在自体までもが疑われていた「NX」でしたが、任天堂から正式に2017年3月発売予定と発表されました。
任天堂の新型ゲーム機「NX」、17年3月発売
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160427-00050109-yom-bus_all
引用始め
価格などは年内にも明らかにする予定だ。君島達己社長は大阪市内で開いた決算会見で、「据え置き型のWii(ウィー) U(ユー)、携帯型のニンテンドー3DSのどちらの後継機でもない。全く新しい遊びを提案する」と述べた。
引用終わり
今後、「NX」への期待が高まるとともにどのような機能があるのかの続報にも期待したいものです。「NX」の発売予定が決まったとともにローンチのタイトルも気になります。早くも「ゼルダの伝説」に関して販売延期が決まっており、「NX」のローンチタイトルになるのではとの予想にもつながります。果たして、「Wii」や「ニンテンドー3DS」を超えることができるのか、コンシューマーゲームの次のステップに進むためにも「NX」への期待は大きくならざるをえません。