ラクジョブはアニメゲーム漫画業界に特化した求人サイトして10年近くの運営実績がありますが、近年の傾向として3DCGデザイナーの登録や応募が増えています。そこで今回は、転職を考えている3DCGデザイナーがどんな会社を選ぶべきかについてお伝えします。
3DCGデザイナーの転職希望者が増えています
まずなぜ今3DCGデザイナーの転職希望が増えているのでしょうか。その大きな原因の一つは、遊技機(パチンコ・パチスロ)業界の不振です。大きな音やタバコの臭いに包まれているパチンコ屋の中では、遊技機の液晶演出もそれに見合うだけの派手さが必要です。そのために遊技機の液晶演出はどんどん派手になり、液晶演出としてもリッチになっています。
しかし、遊技機の規制により、開発がストップする台も増え、映像演出として使われる3DCGも発注が少なくなりました。それに対する各社の対応は様々です。これまでの信頼から遊技機の仕事をなんとか取ってくる会社もありますし、遊技機系の仕事が減った分、アニメ系やゲーム系の仕事を取りに行く会社もあります。中にはこれまでの受託のみだった会社がクリエイターを出向出さざるを得なくなっている会社もあります。
業績が芳しくない3DCG制作会社
転職希望者が増えている理由の一端は間違いなく、遊技機規制による映像制作会社の不振にあります。なら転職先が同じく不振な会社ということは避けたいはずです。そのためにもまずは今仕事が少ない、業績が芳しくない会社の特徴を把握する必要があります。
まずはメーカーとどれだけ近い距離で仕事しているかということがあります。業界全体の仕事の量が減っている中、下請けになればなるほど流れる仕事の量は少なくなります。次にどれくらい仕事ぶりが信頼されているかということがあります。いくらメーカーに知り合いが多かろうとクオリティや納期が満足いくものでなければ必要とされません。
これから生き残る3DCG制作会社
つまり逆に言うのであれば、必要とされる会社とは、メーカーからの信頼が厚く、納期やクオリティがしっかりとしている会社ということになります。つまりこれらの特徴を備えている会社が転職先としても魅力的な会社ということです。
取引先は会社概要に記載されているもののあります。また、従業員数が50名を超えている会社であれば大体の会社はメーカーと直接取引があります。また、単純な作業としての3DCGを制作するだけでなく、映像演出全体を企画から考えられる会社はメーカーとの距離が近いところで仕事することができます。
また、仕事の有無という意味では、今のタイミングで求人を掲載している会社はそれだけでも信用に足る会社が多いです。そもそもにおいて仕事の量に対して人手が足りていないから求人を掲載してデザイナーを採用したいわけです。それも仕事がしばらく先まで続いている状態でなければ固定費の増加につながる採用を考えることはしません。だからこそ今は転職希望者が多い上に、優良企業の求人広告掲載が多い、転職に適したタイミングです。
これから生き残る3DCGデザイナー
しかし、仕事ができる会社には仕事のできる人たちが集まっているから仕事の質も高いという側面もあります。つまり、いい会社に入るためにはいいデザイナーである必要もありますし、いいデザイナーに成長するためには、いい会社、いい環境に身をおく必要がある、という循環にも陥ってしまいます。
もちろん転職を考えているデザイナーの方が「自分はどんな会社でも活躍できる」という自信がある方であれば問題ないですが、そうでない方もいらっしゃるはずです。「前の会社では十分な仕事ができなかったから次の会社ではしっかり働きたい」と考えている方も多いでしょう。
では、どうすればいいのか。究極的に言ってしまえば、フリーランスとして1人でも働けるぐらいの実力のある人のみが生き残れる世界になるでしょう。「大企業や業界大手に就職すれば安心」という考え方は、専門職であるところのデザイナーにとっては一番のリスクになりえます。どこに転職するかも大切ですが、転職した先でどんな仕事をして、どんなデザイナーになりたいのか、だから今どんな仕事をしたいのかを考えることが転職に失敗しないために必要なことです。