実は、アニメイトに行った事が殆どないんです・・・
こんにちは。ビ・ハイアの床井です。今回の記事はちょっと変わり種です。私が昨日アニメイトにいって来たことについて書きたいと思います。アニメゲーム漫画業界の発展のために仕事をしている私ですが、実はあまり二次元キャラや萌え系コンテンツには詳しくなく(笑)、アニメイトには足が遠かったのです。しかし昨日仕事の後に、「いかんいかん、業界の全てをよく知るためにも、アニメイトくらいは通うことにしよう!」と思い立ち足を運んで来ました。
※因みに私は萌え系は嫌いですがジブリは好きです。特に「紅の豚」などの大人のロマンが詰まったものが大好きです。ジブリと萌え系コンテンツは無関係ではないと思うのですがどうなんでしょう。詳しい方教えて下さい。
驚きポイント1ー女性の客が圧倒的に多い
さて、そうして渋谷のアニメイトに降り立った私ですが、来てはじめに思った事は「女性が多いな〜」ということでした。印象としては、全体の8割くらいが女性という感じでした。おいてある商品も、男性声優の雑誌、BL系コミック、少女漫画など女性を意識したコンテンツが強調されていました。また、缶バッジやストラップやクリアファイルなどの作品に関連した小物グッズも多く陳列されていました。現在はコミック(紙媒体)の年間売上が下がり続けているので、関連商品も含め利益を出すという手法なのだと思います。
アニメイトにいる女性は、一様に雰囲気が似通って居ました。商品を見る視線は澄んでおり、物静かな人が多かったです。それはお客さんだけではなく、店員さんも含めてそうです。渋谷のアニメイトはまるで、「腐女子と乙女の集うサロン」のようでした。
驚きポイント2ーコミックの単価が安すぎる
自分の知らない作品が山ほどあった事に危機感を抱いた私は、店員さんにお勧めの作品を聞いてそれをそのまま買い込むことにしました。数名の店員に聞いて20冊弱のBL・少女漫画をレジに持って行きましたが、お会計は何と約1万円。あまりの安さに私は驚愕しました。私は読書が趣味で、良く書店に足を運びます。新書や文庫本を20冊も買うと、通常2万円くらいはします。コミックの単価は500〜600円なので20弱の冊数で1万円というのは考えて見れば当然なのですが、いざ自分で買って見ると、本の重みと1万円という金額はあまりにも釣り合わないように思いました。
同じ1万円で他に何が買えるかというと、ビッグマック(370円)なら27個、ユニクロのTシャツ(1500)ならおよそ6枚買う事が出来ます。こう並べて見ると、いかにコミックの値段が低いか分かりませんか?もちろん個人の価値観にもよるので絶対的な価値というものは存在もしませんが、コミックを18冊買うか、それともハンバーガーを27個買うかでいえば、前者を選択する人がこの記事の読者には多い筈です。
逆に言えば、これだけコミックの単価が安いにも関わらず、中には価値が凝縮されているからこそ、日本の漫画業界は豊かさを保って居るのかも知れません。たとえ私のような安月給の新人サラリーマンのなけなしも1万円でも(笑)、18冊ものコミックを手にする事が出来るのですから。一冊のコミックが出来るのに、ストーリーから作画まで、作家から書店まで、恐ろしいまでの手間がかかっています。しかし私達はそれをたった500円で享受することができる。場合によっては漫画喫茶に行くとかしてもっと安くなるかもしれない。上質なアウトプットの出来る作家の多くは、上質なインプットをしているはずです。イチロー一人が野球界にいるのは、日本中に少年草野球チームがあるからだ、と良くいいますが、アニメゲーム漫画業界も同様です。日本に優秀なイラストレーターがいるのは。良質なコンテンツが手に入れやすく、同人活動で作画が自然に磨かれる、という文化があるからこそですよね。
業界発展とアニメイト
腐女子と乙女の巣窟、もといサロンであるアニメイトでしたが、安価で良質な作品をゆっくり選べて、店員も含め居心地の良い空間というのは素晴らしいと思いました。こんなお店があるおかげで日本のコンテンツの質を下支えして、いい作品が産まれていく事に貢献しているのは間違い無いと思います。こんな空間がもっと増えて、業界の発展につながるためにビ・ハイアは何が出来るのかな、とそんな事を思った夜でした。