乙女ゲームに必要不可欠な存在、それはディレクター
記事を読んでいただきまして有り難うございます。今回の記事は「乙女系ゲームのディレクター」についての記事を書きたいと思います。乙女ゲームは、女性向けのゲームジャンルの中ではBL系ゲームと並び立つ人気ジャンルです。実は乙女ゲームにはコアなファンも多く、ユーザーの面も肥えているのでゲームに対する評価の目も厳しく、開発にはセンスも技術も普通以上に必要とされる難しいジャンルなのです。そんな乙女ゲーム開発について、特に大きな役割をもってくるのは「ゲームディレクター」です。良作の乙女ゲームが産まれるには、「イラスト」「台詞回し」「展開やシナリオ」など、あらゆる要素がしっかりと揃っている必要があります(どれかが欠けていると一気に興醒めという気持ち、遊んだ事のある人なら分かるはず)。各要素を全て成立させゲームにまとめあげるのが、ディレクターの仕事です。
そこで今回の記事では、「乙女系ゲームの開発に関わりたい!」という人のために、職場探しに役立つ情報・考え方をお伝えしたいと思います。乙女ゲームの開発会社の経営者から聞いた話をもとにしているので、実践的な内容になっていると思います。この記事によって、皆さんの就職活動が上手く行けば幸いです。
企画寄りか、現場寄りか。ディレクターといっても、タイプが存在する
「ディレクター」と一言にいっても、会社によって、案件によって担当する業務の範囲が微妙に違ってくるので注意が必要です。ある会社では「イラストレーターの描く画のテイストを揃え、納期や枚数について進行管理をする」という役回りになることもあります。またある会社では、「世界観やキャラクターの作り込み、セリフなどトータルに作品のコンセプトを考える人」のことを言う場合もあります。乙女系のゲームに限らずゲーム開発の全般に言えることなのですが、「予算を出し、企画を起こす会社」と、「与えられた企画にそって、キャラクターやイラストの絵を下請け制作する会社」に別れるケースがよくあります(もちろん、企画からイラスト制作まで、一つの会社で完結する場合もあります)。あなたが「乙女系ゲームのディレクターになりたい!」とそう思ったときに、今から受けようとしている会社がどちら側なのかを気にしてください。その会社がどちら側であるのかによって、当然ディレクターとしての役回りも変わってくるからです。
企画を作る会社の場合は、ディレクターに求められるのは「想像力、思考力」です。キャラクターの設定から世界観など作品について統一感を持たせるように外注会社との折衝などの業務をこなします。企画力を問われるディレクターの場合、「プランナー」と呼ばれている事もあります。乙女ゲームの中でも、特に設定やシナリオに魅力を感じている人や、もともとプランナーの経験がある人であればこのタイプのディレクターにはなりやすいです。
イラストの下請けがメインになる会社の場合には、ディレクターにとっての仕事は「発注先のニーズと現場のイラストレーターの希望とを両立させ作画を割り振る」ことや、「絵のクオリティレベルや納期について進捗を管理する」ことになります。言わば中間管理的なポジションになると考えていただければ分かりやすいです。イラストレーターにはそれぞれ、「自分が伸ばしたいスキル、自分が好きで書きたい絵」という物があります。そうした個人の希望に答えつつも、作品の設定や世界観が生きるようにディレクションをする必要があります。
乙女心が何よりも大切です
以上、乙女系のディレクターにも大別して二つのタイプが存在する事を説明しました。このどちらのタイプのディレクターにとっても共通して必要になるものがあります。それは、「乙女心がわかること」です。乙女ゲームは前述したように、コアなユーザーも多く、ユーザーのお眼鏡にかなわないと売れるゲームにはなりません、特にディレクターとしての素養を決めるのは、自分がユーザーの気持ちにたって、「こういうセリフがいいのではないか」「こういうシチュエーションはドキドキする」と考えることができるかどうか、という点です。これができるにはやはり、「自分がユーザーとしてどのくらい乙女ゲームを遊んでいるのか。乙女系のコンテンツに触れてきたのか」という所が重要なのです。つまるところ、「好きこそものの上手なれ。」という事ですね。
良質なユーザーと、良質な作り手がグルグルと循環して、乙女系ゲームの良作がどんどん産まれて欲しいです。弊社のラクジョブにも、乙女系のゲームに関する求人の情報は載っていますので、この記事を読んだ方は、そちらも合わせてご覧下さい。