今回は、イラストレーターのキャリアアップについての記事です。先日、あるゲーム関連の会社の社長からふと言われたことがありました。それが、イラストレーターのキャリアアップの仕方は他の業界から見たら異色だよねということでした。それについての記事になります。
活躍しているイラストレーターと言えば
活躍しているイラストレーターと言えば、アニメやゲームのキャラクターデザインやライトノベルの表紙、最近では、ソーシャルゲームのイラストをペンネーム入りで作成する方々がイラストレーターの最前線で活躍している方々ではないでしょうか。また、そのような方々の多くは、2次創作の分野でも有名な方が多く、日本最大の2次創作のイベント、コミックマーケットでも、有名なイラストレーターのサークルには長蛇の列が形成されます。
イラストレーターのスキルアップの方法
イラストレーターとして多くの人が行っているキャリアアップの過程が、クラウド型のイラスト制作会社に登録して、お仕事をもらったり、コミックマーケットのような同人誌即売会などで声をかけられてお仕事に繋がったりということはよく聞きます。ただ多くの人は、登録はしたものの仕事にあまり繋がらなかったり、イベントの場でも声をかけられなかったりというものです。
好きなイラストレーターを真似て成長
多くのイラストレーターが行っているスキルアップの方法が、好きなイラストレーターの絵を真似て画力をつけていくという方法です。コミックマーケットでは、毎回3万5000サークルもの出展があり、カタログには、サークルカットと呼ばれるイラストレーターが書いた挿絵が載ります。それを見ていると、時々、作品自体は、とあるアニメタイトルだけど絵の感じはあのイラストレーターに似ているということがあります。そのような感じでイラストレーターは、好きなイラストレーターの真似をしつつ、画力を上げ、自分独自のテイストを仕上げていくというスキルアップを取っていると思います。
芸術分野のスキルアップは弟子入りが基本
イラストレーターという職業は、芸術の一種ではないでしょうか。そしてこのスキルアップの方法は他の芸術を扱っている方々から見たら少々異色に見えるのではないでしょうか。例えば、陶芸にしろ、歌舞伎にしろ、落語にしろ、伝統芸能と呼ばれるものに関しての多くは、有名な家元に弟子入りをして、スキルを磨き成長していくという方法が多く聞かれます。それは漫画業界においても時々聞く話ではありました。しかし、イラストレーターに関しては、同人誌即売会で人気が出たとか、商業誌デビューして初めて知名度が上がったなどで初めて活躍できるところまでに来ますが、そこに到達するまでは各個人の努力という印象があります。そして、イラストレーターの弟子入りの話というものはあまり聞いたことがありません。
よりスキルアップの早いのはどっち?
ここまで、イラストレーターのキャリアアップの特殊性に関して書かせていただきましたが、実際、どちらのスキルアップの方法が早いかの確証はありません。それは、どのように成長したいかという本人次第になります。しかし、有名イラストレーターへの弟子入りすることは、そのイラストレーターの技術を直に目にすることができますし、一人で模写するよりもかなり多くのことが学べるのではないでしょうか。
近年、イラストレーターの志望する人材は年々増加傾向にあるということが言われています(芸術系大学出身者と労働)。その中で成功するためにも、イラストレーターに弟子入りして、さらにスキルを磨くという選択肢があってもいいのではないでしょうか。