面接は“種類”で分けること
季節の変わり目は会社の変わり目。今のように冬から春に移る時期も、転職者が多くラクジョブを通じて活動しています。そんな中でやはり一番気になるのは「面接」「選考」でしょう。もしあなたが初めて転職をするという場合は、是非今回の文章を読んでみて下さい。面接は行き当たりばったりでやってもダメです。会社は会社ごとに向き不向きが確かにありますが、それを大きく2つに分けることができるのです。
その2つとは「開発会社」か「メーカー」か、ということ。なんだそりゃ・・・?と思うかもしれませんが、この2つは全く会社の在り方が違うのです。順番に説明してゆきましょう。
※ちなみに「メーカー」とはSAPなど、「自社のコンテンツとしてゲームを制作、販売することが主な仕事内容となっている会社」と定義しておきます。開発会社自身でもパブリッシュをすることはありますが、大まかな仕事内容が受託開発の場合は「開発会社」とします。
開発会社が面接で聞く質問
まず開発会社。この業界は8割が開発会社ですが、ここで必要とされるのは「きちんと納期を守ってクオリティを出す人」です。発想力はもちろん必要ですが、オリジナリティがありすぎても良くありません。何より一番大事なのは「納期を守れる」ということ。ですから彼らが聞くのは「どれくらいのスピードで納品出来るか?」ということです。デザイナーであれば1作品を作るのにかかる時間を聞かれますし、(ポートフォリオに書いておきましょう)プログラマーであればソースコードを問われます。プランナーであれば企画書も問われますが、これまでどれくらいの期間で1プロジェクトを完成させたかについて聞かれることがあるでしょう。
メーカーが面接で聞く質問
メーカーの採用率は開発会社より低いことが特徴として上げられます。ラクジョブに掲載している会社でも、6倍ほどの差があります。6ヶ月の間に6名採用するのが開発会社としたら、1名しか採用しないのがメーカー。募集人材数はほとんど変わらないか、メーカーの方が多い場合すらあります。もちろんその分沢山の人材を見ているのですが、かなり厳しい採用基準を持っていると言えます。
例えばあるメーカーさんが言っていたのは「言われればやることができる、という人はいらない。言われなくてもやっている人が欲しい。」ということでした。この会社は10年以上自社コンテンツを生み出しており、それだけで会社を成り立たせています。つまり開発会社で必要な「納期を守る」ということは当然なのです。
メーカーでよく聞かれる質問は「どんな問題をこれまで解決してきたか」「社内のグループをどうまとめあげたか」といったこと。特にリーダー的役割ではなくても、社内の何かしらの問題を放置せずどう対処するか?についてはとても注目されます。
開発会社からメーカーへ進みたい人へ
メーカー寄りの会社は、開発会社とそもそも会社の作りが違います。もちろん開発の方法も。全てのメーカー、全ての開発会社が皆共通した開発手法を取っているわけではありませんが、会社自身の哲学や考え方が違うのです。それがまず現れるのが選考段階であり、そして入社してからも当然その自主性が問われます。開発会社というのは基本的に「発注」を受けた仕事をします。仮にプランニングから全面的に任されているとしても、発注者のOKをもらわなければGOできないことはままあります。ある意味「OK」を判断する存在が外にあると言えるでしょう。しかしメーカーは、社内での「OK」判断如何は存在するとしても、基本的に全ての責任を負うのは自社内です。もし売上的に失敗すれば、会社自身がどうなるかわかりません。その危険さは開発会社では味わえないものです。
「素晴らしいゲームを作る」とは何か?
危険さを味わいたくないから開発会社、というのは勿体ない考え方でしょう。どの会社も必ずリスクがあります。開発会社は仕事が受けられなければ苦しい状況になりますし、メーカーのリスクは説明したとおりです。皆さんが元々ゲームを作りたい!と思ったのは、そういった様々なリスクを乗り越えて作られた素晴らしいゲームを沢山遊んで来たからではないでしょうか?これまで様々なゲームメーカー、その何十倍のゲーム開発会社が生まれては潰れてゆきました。それでもゲームクリエイターが消えるわけではありません。会社がなくなってもゲームは作れますが、せっかくならリスクを知った上でゲームを自由に作って欲しいとラクジョブは願っています。面接を受ける上では、そういったリスクのある業界で働いている事を自覚しながら臨んでみて下さい。
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