ゲーム会社が同じ場所で一緒に仕事をするまでの経緯
2016年の第1回目のアニメゲーム漫画業界経営者無料交流会については1月25日月曜日19時から表参道で開催します。もうかれこれ何回開催したのかわからないぐらい開催し続けていますが、開催を継続してきた中で実際に仕事につながったという事例についてお伝えしていきたいと思います。今回取り上げるのはゲーム開発会社(A社)とゲームパブリッシャーとしても製品をリリースしながらも他社からの受託案件もこなしているという会社(B社)のマッチング事例です。
ガラケー全盛期のゲーム開発案件とは
この事例の交流会は渋谷で開催していました。当時ゲームの仕事といってもDSの案件と携帯電話向けのiアプリといったアプリ系の仕事が多数ありました。DS自体はハードの売れ行きが国内外を問わずものすごい勢いで広まっていき、それにあわせるようにゲームパブリッシャーも一気に増えました。その結果開発会社にはコンシューマーの案件が多数あふれかえりました。そしてピークは過ぎたものの携帯電話向けのコンテンツ開発も精力的に行われており、開発に癖のあったKDDIの携帯電話向けコンテンツ制作の案件や、iモード、ソフトバンクを含めた3キャリア対応のモバイルゲームコンテンツ開発も積極的に行われていました。
一攫千金を夢見て公式サイトが乱立しました
携帯電話の公式サイトといえば、あるパブリッシャーが過去にリリースした自社コンテンツを毎月300円で遊べるようにしてサイトを開設したところ人が一気に集まって毎月1億円を超える課金があり、しかもそれが毎月継続して入ってくるどころから増えていくという状態になった話を聞いたときは、新しいプラットフォームの可能性を垣間見た気がしました。そんな一攫千金もありえる携帯電話向けコンテンツの開発はゲームパブリッシャーであればどこでも力を入れて行っていました。それ以外の会社がモバイルに特化したサイトを始めたりもしたためものすごい勢いでモバイルゲーム開発というニーズは広がっていきました。ソーシャルゲームバブルでも早いタイミングで波に乗った会社が大ヒットを出してものすごい売上げを上げていたのでそれに似た部分がありました。
そんなゲーム業界の状況のさなか、B社はパブリッシャーとして提供するゲームは基本的に社内のラインで構築し、他社から仕事の依頼が入ると社内のラインがふさがってしまっている場合、外注先を使いながら仕事を回していました。案件の依頼も増えていて特にモバイル向けのコンテンツ制作依頼はコンシューマーゲームと比べて数が多く予算が少ないという特徴がありました。
モバイルゲームはコンシューマーと違って3Dばりばりというわけではなく、ドット絵ができるデザイナーが再び脚光を浴びたように2Dメインのゲームばかりでした。それは携帯電話をゲームを遊ぶ機器としてみたときのスペックの差が大きな原因で、メモリの量も多くないので比較的メモリのサイズに気を使ってコンパクトにまとめて開発をする必要があります。当時のPS3などの性能や開発している内容からして本当に何年前のハードでやっているんだといわれても仕方のない内容でした。それでも携帯電話の爆発的な普及とゲームコンテンツの充実は、その後のプラットフォームとしての主戦場となる片鱗は垣間見るものでした。
お互いのニーズがしっかりかみ合わさった!
A社もB社もちょうど弊社と取引関係にあり、それぞれ経営者交流会に参加することを促してみたところ、渋谷の交流会で始めてあって名刺交換をしたのです。お互いのニーズ、A社はモバイル開発案件を増やしたい、B社はモバイル開発案件をメインで担当してくれる開発会社が知りたいというニーズを知っていたので、私が交流会で直接引き合わせたところ、意気投合し何度か打ち合わせを重ねた結果、A社がB社と同じビルに入ってともに仕事をしやすい体制を構築するということになりました。その後毎度毎度新規の案件が発生するたびに制作を依頼し、二人三脚で開発案件を一つ一つクリアしていっています。途中からガラケーではなくスマートフォン向けのアプリ開発も行うようになって今に至ります。
優秀なパートナー企業が増えて収益も順調にアップ
今回の事例はB社にとって課題のひとつであった優秀なゲーム開発先の確保を行うことができ、普通に採用して1ラインを作ることよりも素早く仕事が進む結果となりました。提携先を見つけて同じビル内に引越ししてもらい継続して仕事を依頼できる信頼関係が構築できたことは、お金の面でもスピードの面でも作品の出来上がりから考えても、すばらしい選択でした。A社も受託案件をこなしながら、少しずつレベニューシェアの案件も増えているので、最終的には自社パブリッシュを見据えて仕事を進めていきたいとおっしゃっていました。
こういった継続的なお仕事に発展する可能性もあるアニメゲーム漫画業界経営者無料交流会は1月25日に開催いたします。これからもっと多くの事例が生まれ、大ヒット作がうまれていくころをイメージしつつ、業界発展のためになることがあれば気軽にお声掛けください。経営者限定無料交流会についてはこれからも継続して開催していきますし、いい作品がひとつでも多く生まれる手伝いができるのであればこれほどうれしいことはありません。お問い合わせは下記までお願いいたします。
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