予算の安いソシャゲOP・PV、アニメCG制作の仕事が人気な理由

先日お伺いしたアニメの制作会社様からアニメCG制作やソシャゲPV制作の業界事情について話を聞いたのでご紹介させていただきます。ラインを埋めたい、営業を効率化したいときはぜひ読んでください。

shutterstock_265415642アニメCG制作やソシャゲのPVは値段が安い

3DCGツールMaya、MAXなどを用いたCG制作やAfter Effectsや作画アニメを用いたPV制作などは端的に言ってしまえば、単価が安いです。3DCG制作に関して言えば、パチンコ・パチスロなどの遊技機の約半分、コンシューマーゲームやソシャゲなどの3DCG制作の1/2~1/3程度の値段感です。PV制作にしても同じAfter Effectsを用いた遊技機のオーサリング、コンポジット、エフェクト制作の方が圧倒的に実入りがいいです。また、作画アニメであってもテレビアニメや劇場アニメのみならず、遊技機の映像演出の一部でも使用されています。

用いる技術に大差はないのに、なぜこれほどまでに差が出るのか。投下する市場の規模やそれぞれの業界が持っている外注費の相場観が関係しています。遊技機の市場規模は約20兆円ありますが、アニメ、ゲームはそれぞれ1兆円ほどです。もちろん、アニメやゲーム、漫画の原作がパチンコ・パチスロ化されることも多々あり、「遊技機業界もアニメゲーム漫画がなければ今の市場規模はなかっただろう」という意見に反対する人は少ないはずです。また、ソシャゲにおいてPVはいわばおまけです。なかったとしてもゲームそのものに支障はありません。あくまで「プロモーションビデオ」であり、予算が豊富に取られることはあまりありません。

shutterstock_260784674単価が高い遊技機・ゲームの仕事

アニメCGやソシャゲPV制作に比べて、遊技機やゲームの単価は高いです。遊技機であれば、3DCGデザイナー、AE(After Effects)デザイナーでそれぞれ人月70~80万円、リーダークラス・ディレクタークラスになると100万円を超えるケースもあります。現場の方から遊技機のキャラクターモデル1体1000万円という単価を聞いたこともあります。

ゲームはソシャゲとコンシューマーで値段が変わります。コンシューマーゲームは年々市場規模が小さくなっています。一方でPS4などのハイエンドゲーム機の登場でハイクオリティなグラフィック表現がユーザーからのニーズとして高まっています。それに値段が変わらないか下がっているのに、要求のレベルが高くなって工数は増えているのはコンシューマーゲームの3DCGです。メーカーからの発注量も少なくなっているので昔から発注があったお得意先への発注がほとんどになっています。

一方でソシャゲの3DCGはまだまだビジネスチャンスがあります。スマホゲーム市場全体は3D化の傾向が年々強くなっていますが、これから3Dゲームに新規参入するパブリッシャーや運営中のタイトルが安定してきたので、3D制作を外部で制作する体制に移行したいというニーズをよく聞きます。

shutterstock_185071325遊技機の仕事が減っています…

これまで遊技機の仕事は多くの会社が手掛けていました。パチンコ・パチスロ台は1つの台を開発するのに2~3年かけて開発します。一度遊技機の仕事が入れば、1~2年間会社のラインが埋まるという話も少なくありませんでした。会社HPの制作実績は丸々1~2年「守秘義務により非公開」というCG制作会社もザラにあります。中には遊技機のCG制作専門の会社もあり、制作タイトルが一切公開されていないケースもあります。

これまではそれでも問題ありませんでした。じっくり営業して、1~2年に1本大きな仕事が決まればそれでラインを稼働させることができました。しかし、ここ1年ほどで遊技機の仕事が急激に減っています。遊技機業界には「規制」と呼ばれる制度があります。遊技機はいわばギャンブルと言っても過言ではありません。そのギャンブル性(射幸性)を煽りすぎないように規制というレギュレーションで世に出せる台の基準を決めています。近年、その規制の変更が相次いでおり、遊技機業界は未曽有のピンチを迎えています。

shutterstock_349078049実績にできる仕事がほしい!

そこで困ったいるのが、実績の出せない会社です。遊技機業界は秘匿性が高いので基本的に実績として制作タイトルの公開ができません。NDAを締結すれば、実績を公開することはできますが、営業に時間がかかるようになります。遊技機業界と違ってアニメやゲーム系の仕事は期間や物量、単価が小さめなことが多いので、営業が大切になります。

そこで比較的実績として名前が出せやすいアニメCGの仕事やソシャゲPV制作を営業のための実績作りとして制作する会社が増えています。弊社でもゲームパブリッシャー様にショートアニメーション制作専門のアニメ会社をご紹介していたりします。また、そういったこれまでの取引先とは違う業界とのコネクションを増やしたいというニーズも増えており、ビ・ハイアではアニメゲーム漫画業界の経営者限定で無料の交流会を開催しています。以下のページではこの交流会の詳細も説明していますので合わせて読んでみてください。ビ・ハイアでは、アニメゲーム漫画業界に関わる全ての会社の発展を願ってこのような情報発信や交流会を無料で提供しています。ぜひ興味のある方は他の記事も合わせてご覧になってみてください。

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