美大生の就職率は50%?
美大。美術大学は、その名の通り美術分野を追求するための専門性の高い大学です。一昔前ですが、美大をモチーフにした漫画・アニメ・映画のメディアミックス作品『ハチミツとクローバー』で話題になり、絵を描く人間なら誰しも一度は憧れる教育環境として認知されています。しかし、現実には一般の大学よりも学費が高く、また専門性が高い分ほんとうに美術の才能のある一部の人間しか入学できない狭き門となっています。
美大生向けサイト「美大生ラボ」では、美術大学、美術系学部のある大学、美術系短期大学、美術系学科のある短期大学は全国で94校であると紹介しています。その94校に対し、入学してくる美大生は2014年時点で13,206人。全体から見たら少ない数字ですが、入学する学生数は年々増加しており、1大学に対して毎年140人の狭き門です。2016年の受験データを見ると、有名どころの美大の倍率は3〜7倍。これは東京大学の倍率よりも高い数値となっています。
そんな、入るのにも大変な美術大学ですが、就職率は50%ほどと言われています。一般の文系大学出身者である私からして見れば、狭き門を通り抜け、高い学費を払っても半分ぐらい就職出来ない人がいるなんて!と驚いてしまいますが、そもそも、学ぶことが美術関連なのでビジネスとは一線を画した立ち位置に居ます。就職率に関しては30年前とほぼ変わりません。30年前から、就職せず個人でアーティスト活動をしている人も多く見受けられ、就職せずとも自らを商材に、絵の方面で生計を立てる人になっていけるのが美術大学の強みでもありますので、美術大学にとって就職率の低さは何ら問題のないことなのです。
大きく変わった美大生の進路
しかし、問題とすべきは一部の就職希望者の進路についてです。前述の通り、元々自らを商材にして芸術家・アーティスト活動をしていくということを目的として入学し、それを卒業後も完遂出来る人の割合が減ってきているというのです。30年前の1980年。美大生の進路の第1位は美術系の教員、第2位は芸術家・アーティストでした。まさに、美大卒業の醍醐味とも言えるような、技術に専門特化した進路と言えます。しかし、ここ最近のデータとして2014年の就職データを見ると、就職先1位は美術・写真デザイナー、音楽・舞台芸術家で、2位に販売職・事務職と、全く美術分やとは関係ない一般職への就職が目立つようになってきました。
教員に至っては、1980年の36%に比べ、2014年では6%と、大幅な減少が見られます。
入学している人数が増えれば、当然のことながら卒業する人数も増えます。教員募集に関しては受け入れ先の学校数が増えない限り受け入れ枠も増えることはありませんし、特に、美術系大学の教員の年齢は平均して51歳以上が70%を占める結果が出ていますので、積極的に若年層の教員受け入れを行っていないことがわかります。
こうして、美大卒の卒業後の美術離れは美術系就職窓口の減少による影響も色濃く反映されています。その他、芸大・美大生が卒業後に本業として絵を描かなくなる6つの理由というブログに美大出身者の生の声や見解が紹介されていますので、こちらも合わせて見てみて下さい。
とはいえ絵に関わる仕事がしたい
上記のブログのように、絵を描いて生活をしていくためには現状の日本では様々な不安要素があります。そのため、生活を優先して一般職に就き、趣味で絵を描くという人も少なくない中、やはりせっかく美大を出たのであればそのスキルを活かし、それで生計を立てていきたいという方が少なからず(いや、大多数か)いるはずです。
そこで、安定していてかつ絵に関わる仕事として、オススメしたいのがアートディレクター職です。絵を描かなくなる6つの理由にも紹介されていますが、絵に関わる仕事で一番安定し収入にもつながりやすいのは、人に教えることです。とはいえ、美大をはじめとする教育機関では前述の通り募集枠が減少しています。そこで着目したいのは、教育機関よりも圧倒的な数がある「企業」です。
幸いなことに、現在伸びている産業であるスマートフォンアプリのプロバイダーでは、常に新規アプリのための開発を進めています。ゲームには中身のプログラムとセットになって、目を惹くイラストやグラフィックデザインが必要となってきます。その制作に携わる、イラストレーターへの指導や納期。クオリティ管理要員として、美大卒で絵を見る力を持っている人材のニーズが急速に高まっています。魅力的な絵に仕上げるために、流行の絵柄でイラストを描くイラストレーターももちろん必要ですが、それ以上に、絵に関する基礎知識を持っていて理論として魅力的な絵柄のなんたるかがわかっており、適切に指示を出してクオリティの担保されたイラストを仕上げることが出来るような専門性の高い美術大学出身者が求められているのです。
職種 |
【ゲーム アートディレクター募集】 |
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仕事内容 | 主に ・ゲームの世界観づくり ・イラストのディレクションとクオリティチェック ・イラストの発注やスケジュール管理 ・新規イラストレーターの発掘 現在制作中の新規タイトル『黒騎士と白の魔王』では「すべてが別格のRPG」と銘打って 【求める人物像】 絵のスキルについては、ポートフォリオで最低限商業レベルの絵が描けるかを |
仕事のやりがい | グラニはクオリティにとことんこだわったゲーム制作を目指しています。 著名な作家様や有名スタジオ様との仕事も多く、憧れのクリエイターに自分の考えたキャラを描いてもらえるチャンスもたくさんあります。 外部へのイラスト発注やイラストレーターの発掘などがアートディレクターの主な仕事となり、具体的には、シナリオや設定から、自分のアイディアや美的感覚を発揮して指示書に落とし込むこと。最もイメージにマッチするクリエイターに依頼し、再現していきます。 また、もう一点重要な業務として、イラスト監修があります。 イラストを依頼する作家様ひとり一人の画風を分析し、魅力を最大限に引き出すことも重要です。 さらに、クリエイター様との信頼関係を存分に築きあげ、自分の指示書以上のクオリティの作品をご提案していただけたときには「すごい!」という一言では表せない感動があります。 グラニのアートディレクターは、それぞれ経歴がバラバラ。 |
勤務地1 | 東京都港区 |
最寄駅1 | ■日比谷線・大江戸線「六本木」駅より徒歩2分 ■南北線・大江戸線「麻布十番」駅より徒歩9分 ■千代田線「乃木坂」駅より徒歩10分 |
雇用条件 | |
雇用形態 | 正社員 |
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応募資格 | ポートフォリオのご提出が出来る方 ご自身でのイラストやデザイン制作経験とディレクション経験のある方 |
給与 | 25万~40万 |
給与形態 | 月給制(当社規定に準じます) |
勤務時間 | ・裁量労働時間制 10:30~19:30 (所定労働時間8時間、休憩時間1時間) |
試用期間 | 3か月 |
試用期間給与 | 本採用時と同額 |
待遇 | 【通勤手当】交通費支給 【住宅手当】正社員に対して、月額2万円の家賃補助を支給 【近隣手当】住宅手当に加え、オフィスの徒歩圏内(1.8km以内)に住んでいる正社員に対して、月額7万円支給 ※引越し補助制度もあり(※福利厚生・制度を参照) 【扶養家族手当】配偶者1万円、子供一人に対し5千円(月額)の手当を支給 【おしゃれ手当】オシャレに要した費用の実費分を支給(上限5千円/月額) 【ゲーミング手当】推奨ゲームをプレイし基準をクリアした場合に支給。その他指定ソフトの購入費用補助等あり。 |
休日・休暇 | 週休2日制(土・日)、祝日 有給休暇(入社6カ月後に10日間付与)、夏季休暇、年末年始休暇、慶弔休暇 他 |
実務経験 | 要 |
美大出身者のみなさん、夢を諦めず、美術に関わることを仕事にするチャンスです。
ぜひご応募ください。
◆【ゲーム アートディレクター募集】有名作家の起用実績も多数!憧れのイラストレーターと仕事ができるチャンス!/株式会社グラニ
https://raku-job.jp/index.php?op=offer_detail&id=57861dfc892659308
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