遊技機業界 NDAの壁を超えていい外注先を探すためには?

いい作品に向けて頑張るのは発注元も受注元も同じ!

いい作品に向けて頑張るのは発注元も受注元も同じ!

開発・制作会社がいいクライアントを探すために営業をするのと同じように、発注元の優秀な外注先を見つけるために、外注担当者も頑張っている!!・・・というのは、実は余り知られていない事実です。と言うのも、実際に私がお付き合いしている某遊技機メーカーの担当者は、今や数年間連続で遊技機業界での年間販売台数上位5位に入るほどの人気台を作り、仕事をしたいあまたの企業が毎日営業しに来るような人気メーカーにも関わらず、常に低姿勢。おごり高ぶることもせず打ち合わせをした1社1社をエクセルにまとめ、「特徴」「社員数」「次の空き時期」など事細かに管理をし、制作・開発ラインの確保のために常に開発会社の最新情報確保に余念がありません。

大量の外注先からいい協力会社を探すのは至難の業

大量の外注先からいい協力会社を探すのは至難の業

また、2年間続いていまだランキング上位にある有名IPアプリを手がけるSAP担当者によると、常に外注先の数が足りず、ユーザーの求めるものを手がけて行くに当たって、イメージにぴったりな制作物を作成してもらえる会社を探すことは至難を極めていると言います。同じアプリを2年間手がけつつも、固定の外注先が見つかっていない、というのが現状で、現在もその会社ではトライアルを繰り返し、ベストパートナーを探し続けています。

いい作品のためにはド真剣に考える

いい作品のためにはド真剣に考える

確かに、メーカーや大企業は自分たちの看板で作品を世に出していく責任がありますが、表看板だけでは商売はできません!中身が伴い、それにファンがついて始めてメーカー。だからこそそれを裏側で支え、良い物に昇華させてくれる腕の良い外注先を見つけることには心血注いでいるのです!

Wikipediaによると日本国内のゲームメーカー62社。
P-WORLD調べによると日本国内の遊技機(パチンコ・パチスロ)メーカーは全部で42社です。

それに対して、ゲーム開発会社は都内だけでビ・ハイアで把握しているだけでも1000社以上。遊技機関連だと映像も含めて160社以上。完全に内製で仕事をするメーカーもあると考えると、5〜20倍の数の制作・開発会社の中から、自社の制作物にあった外注会社を選ばなくてはならない。というのが発注側の置かれた状況なのです。

では、そうした外注先戦国時代の中で、クライアント側企業はどのように外注先を見つけているのでしょうか?

Googleで「外注先探し 方法」と調べると、
下記のようなマッチングサイトや、受発注商談会のお知らせページが出てきます。

外注探し 情報収集 Google 検索

しかし、ゲームや遊技機などの特殊な業界に特化したマッチングサイトや商談会はほとんど言って良いほどなく、業種を絞らずにこうしたところで探そうとしてもマッチング率は低くなり、時間の無駄になってしまいそうです。

ビ・ハイアではアニメ・ゲーム・マンガ業界に特化したマッチングサイト「ラクビジ」https://www.raku-biz.jp/

ラクビジシステム

開発・制作会社の経営者層が300名集まる無料懇親会TOP300サミットhttps://www.facebook.com/events/509203365910051/

ゲーム開発会社が年商以上の受注をゲットした出会いもあるアニメゲームマンガ業界TOP300サミット!in表参道

を運営していますが、こうして改めて検索してみると競合と言われる会社がほとんど無いことに驚きました。

また、こうした情報を得たとしても、実際に打ち合わせを行う前に見ておきたいのがHPの情報です。私自身も、交流会を定期的に開き、4,000社を超えるゲーム・遊技機・アニメ関連会社のネットワークを持っている関係上、会社の紹介を頼まれることが多数あるのですが、ご紹介前には決まって「情報が分かるHPなどを教えて下さい」と必ずと言って良いほど聞かれます!

HPには直近の開発・制作実績や社長がどこの出身なのか、どんなスタッフを何名ほど抱えているのか、など外注先を選定するに当たって重要な情報が詰まっているため、実際の打ち合わせでどういった部分を聞いたら良いか?自社・自分との共通項はあるか?実際に発注した際に滞りなく進められそうか?などある程度把握するために必要不可欠な存在です。

ところが、実は最近では優秀で優れた技術を持っている会社でもHPの更新がおろそかになっている、ということが散見されます。ここで、外注先を探そうとしている企業様にお伝えしたいのは、HPが更新されていることに越したことはないが、優秀な企業でもHP更新がおろそかになって埋もれてしまっている、言わば「穴場企業」がたくさんある ということです。

守秘義務守ってますか?

守秘義務守ってますか?

これは一体どういうことなのでしょうか。ヒントは、「守秘義務」の情報です。

今回例に出すのは社員規模20名ほどの映像制作会社A社の話です。現在、遊技機関連の仕事では実写ものも取り扱うと言うことで実写レベルのハイクオリティな作品を求められることが多々あります。ハリウッド実写化されたとあるスーパーヒーローものの映画クオリティの映像を1から作って遊技機に組み込んで欲しい、というオーダーなどもごく一般的にまかり通っています。クライアントからのオーダーということもあってA社もハリウッドクオリティのものを、しかも実際の役者を使えないので、役者も超リアルに3Dで作り込んで納品しました。

クライアントも大喜びし、ユーザーの評価も上々でした。

しかし、その制作実績はHPに書かれません。

遊技機の制作に関しては、守秘義務が厳しく、実績として作品に社名を出すことも、HPにも書くこともできないのです。結果として、A社は遊技機制作を行っていた2年間の実績はHPに空白のまま、最新情報が2年前の古いHPのように見られてしまいます。こうしたことがあるので、現在はHPのみでは判断できない情報が多くなってしまい、開発会社とメーカーのすれ違いが起こってしまいます。では、こうしたすれ違い問題をどう解決したら良いかというと、やはり1社1社に会うこと以外にありません。

ちゃんと守秘義務を守るところほど情報が出ない

ちゃんと守秘義務を守るところほど情報が出ない

守秘義務をしっかり守っている会社ほど、どれだけ良い物を作っていたとしても表に出すことは絶対にありません。しかし、技術に自信を持っているしそれを使って更なるいい作品を作りたいと思っているはずなのでプレゼンの場がほしいと願っています。こうした、「隠れた名企業」に会うためには共通の知り合いツテや、この業界の情報に詳しい第一人者に話を聞き、実際に顔合わせをして適宜NDAを結ぶなど正当なやり取りを踏んだ上で、実績を開示してもらうほかありません。

逆説的では有りますが、外注先を選ぶ上で「なんでもできます」という企業やNDAを結んでも一向に実績を開示してくれない企業・逆にNDAを結ぶ前から秘密保持のかかった実績を送ってきてしまう企業は要注意です。「なんでもできます」は市場に新しく出た技術や情報への感度が低く、自分たちの評価を高く見積もりすぎている場合や、受注してから出来る人たちを外部からかき集める体質の企業に多くある言葉です。NDAをおろそかにする企業には情報の扱いへの慎重さが足りず、意思の疎通ややり取りの不具合が出てくる可能性が高まります。

内緒だけどあなただけには・・・はNG!

内緒だけどあなただけには・・・はNG!

「企業に注意」というと間違いかもしれません。企業としては良い仕事をしているのですが、担当者が勉強不足だったり仕事が遅かったりリテラシーがなかったりすると、お互いに良い仕事が出来ません。そうした場合には、担当者が変わるまでその会社には発注を待つという選択もありです。

会社の中のスタッフは優秀でも、担当窓口のせいで損をしているデベロッパーも多数知っています。しかし、そうした何か問題がある担当者は経験則上数ヶ月のうちに退職することが多いので、「この担当はだめだ」と思ったら、会社自体とは縁を切らず静観しているのが正解です。この業界は狭いので、悪いことはすぐに噂になってしまいます。いい外注を探したいだけなのに、「炎上案件か?」「逃げられたか?」と言われたり、営業をしているだけなのに「仕事がないのか」「実力がないから仕事を探す羽目になるのだ」など、言われたい放題です。

同じ業界で同じユーザー層を相手にしているということは、ある意味業界を盛り上げる同士でも有りつつ、ライバルでもあるということなので、悪い噂を流してでも自分たちが優位に立ちたい、と思う会社が有ってもおかしくはありません。中には、一緒に仕事をすると合意した受発注関係にある会社同士でも憎み合っていることがあります。仲間内でも悪口が出てしまうのは、お互いに仕事関係で協力するという合意がとれていないか、それ以外のところで感情的に反発し合っているからです。

本来、良い作品を作り、世に送り出していくことが業界全体の至上命題なのであれば、こうした些細なすれ違いやいがみ合い、悪口などは全ていらないことになるはずですが、そうならない原因は「良い作品を作るために良い会社と出会いたいのは当たり前」という認識を全企業が持っていないためです。ゲームや遊技機産業が拡大したのもせいぜいここ20〜30年の短い間なので受注・発注の健全な関係性が作れていないのは当たり前なのです。

こうしている間にも、どんどん新しい会社が生まれています。弊社では毎週土曜日に新規企業の確認作業を行っていますが、1週間に多い時で15社ほどの企業が見つかります。この全てに会って話を聞き、管理するのは至難の業ですが、ゲームや遊技機の産業規模を大きくするためにはよりよい企業同士が出会うことがスタンダードだ、という認識が広まれば、より企業間が求め合うことが普通になり、マッチする会社と出会いやすくなると考えられます。

どの企業も、たった1社で全てをこなし大成功すると言うことは難しいです。支え合って鼓舞し合いながら業界を更に大きくしていくためにも、発注側の企業には、「うちは良い会社と付き合いたいですよー!」と宣言して欲しいですし、その逆も又しかりです。私たちはそういった会社さんがよりマッチするベストパートナーを探せるように情報提供していったり、実績を共有できる場を作って行きたいと考えています。

 

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