今回は、ソニーの決算報告から見えてくるゲーム業界の動向に関して書かせていただきます。ソニーは、2009年の3月期の決算から赤字体質が続いていました。しかし、今期の決算では黒字に転換し、復調の兆しが見えてきているということです。
ソニー、2年ぶり黒字 金融・ゲームけん引、復活の兆し
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160129-00000063-asahi-bus_all
引用始め
ソニーの15年4~12月期決算は、売上高が6兆2816億円、本業のもうけを示す営業利益が3870億円だった。前年同期より売上高は0・1%増、営業利益は2倍以上に増えた。16年3月期は売上高で前年比3・8%減の7兆9千億円を見込むが、営業利益は前年の4倍以上の3200億円、純利益は1400億円となる見通しで、09年3月期から続いた赤字体質から脱しようとしている。
利益を支えるのは、金融とゲーム事業だ。ソニー生命を中心とする金融の営業利益が1394億円と全体の約3分の1を稼ぎ出す。ゲーム事業もプレイステーション(PS)4が好調で、過去のPSに比べて最速で累計販売台数は3500万台を突破した。この2事業は「成長牽引(けんいん)領域」と位置づけ、積極的な投資も続ける方針だ。
引用終わり
今までのソニーの主力であったイメージセンサーなどのデバイス機器事業は不振の分、良かったのが金融とゲーム事業部でした。とくにPlayStation4の売れ行きはよく、全世界で3500万台以上を販売し、今回の復調に大きな役割を果たしました。
日本では不調のPlayStation 4
しかし、このPlayStation4の好調も日本によるものではありません。ほとんどが海外の売り上げになります。日本でのPlayStation4の販売台数は、2015年11月の時点で200万台と全体シェアの10%も満たしていません。
日本で好調なニンテンドー3DS
日本で好調なハードといえば、ニンテンドー3DSになります。累計出荷台数5434万本(公式サイト2015年9月末時点)、うち国内出荷台数は、2015年の12月下旬時点で2000万台と突破と、3ヶ月の差はあるものの30%ほどのシェアはあるのではないかと考えられます。(https://www.sankei.com/west/news/160113/wst1601130094-n1.html)
ソーシャルゲームの国別の課金率を見ると、世界のモバイルゲーム市場が、250億ドルに対して、1位がアメリカの54.1億ドル、2位が日本の51.6ドル、3位が中国の50.1億ドル、4位が韓国の13.7億ドルでした。これをプレイヤー人口に換算するとどうでしょうか。日本のプレイヤー人口が4580万人と言われています。これは、中国の8分の1、北米の3分の1にし相当しません。そのため、プレイヤー一人当たりの平均課金額を見ていくと、1位が日本の24.08ドル、2位が韓国の12.83ドル、3位が北米の6.61ドル、4位が中国の2.88ドルでした。なんと、最大の市場規模の北米の額の3倍から4倍もの課金額となっていました。ちなみにプレイ時間は、北米、日本共に3.5時間だったそうです。(https://www.gamespark.jp/article/2015/11/14/61757.html)
日本と北米の比較
これらの情報から日本人は、北米に比べて、スマートフォンやニンテンドー3DSのような携帯型のゲームを好む傾向があります。プレイ時間が、日本と北米から見ても同じくらいということを考えれば、家でしっかりプレイする北米に比べて、通勤や通学時間、ちょっとした隙間の時間を使ったプレイスタイルのため、携帯ゲームが好まれるのでしょう。また、日本人が好むゲームのジャンルが、パズルやRPGと一回数分で区切りが着けれたり、携帯型のハードのスリープでいつでも区切りが着けやすいRPGであることも据え置き機から離れる鯨飲の一つではないでしょうか。今後、日本で据え置き型の人気を戻すためには、Wii sportのような新しいタイプのゲームの開発が求められるのではないでしょうか。
今後のソニーのゲーム開発は・・・
ソニーのCEO平井一夫氏が、ソニーのゲーム事業についてこんなことを話していました。
PS VR「100以上のタイトルが開発中」-ソニーCEO平井一夫語る」
https://www.inside-games.jp/article/2016/01/08/94755.html
︎こちらの記事より、ソニーのCEOの平井一夫氏は、現在開発中のPlayStation VRのタイトルが100本以上あるということをBBCのインタビューで語っており、今後のゲーム業界を変えるのではないかと考えています。もともとFPS(ファーストプレイヤーシューティング)と相性がいいVRは、海外のゲーマーとは相性がいいでしょう。日本では、RPGを好む傾向が多いため、VRMMORPGのゲームであれば、据え置きゲーム機の需要増加が見込めるのではないでしょうか。どんなジャンルのゲームが出るか楽しみですね。
VRのゲームを作る上で必要となってくること
Wii Sportsの例から見て、家族で、同時にプレイしたり、インターネットを使って、友人と同時にプレイできたりしたほうがいいでしょう。そのためにも、今のソーシャルゲーム以上のリアルタイム通信技術が必要となってくるでしょう。また、360度歪みなく見せ、VR酔いを起こさず、没入感のある映像で、長時間プレイしても人体に悪影響の少ないゲームを仕上げていくことができれば、日本でも据え置き型のハードの需要が増すのではないかと考えます。
VRのタイトルは、2016年に、PlayStation VRで100タイトル以上、Oculus VRで100タイトル以上出そうとしています。そのための協力会社も多数集めているということです。今後、VR関連でゲーム開発を行うのであれば、VR関連のノウハウを持っている企業と一緒にお仕事をしたり、VRの案件を発注しそうな会社と知り合っておく必要があるでしょう。そのようなビジネスマッチングをやっているビ・ハイア株式会社、ご相談等がございましたら下記のフォーマットよりご連絡ください。
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