記事を読んで下さりありがとうございます。このタイトルを見て下さったということは、VR関連に興味がある会社さんか、新規で何か参入を考えている会社さんだと思います。残念ながらビ・ハイアはVRを開発している会社ではないので、VRの専門知識について語ることは出来ません。もしそうしたことを読みたくて開いた方はここでページを閉じていただければと思います。この記事は「AppleがVR端末の開発を極秘で開発を進めている」というニュースを見て感じた違和感と日本人の生産性の低さについて論じる記事です。日本のアニメゲーム漫画業界の社長さん向けに書きました。皆さんの創作エネルギー100万馬力になれば幸いです。
プラットフォームを押さえられてせっかくのクリエイティビティを発揮できない日本のアニメゲーム漫画企業
現在日本で影響力を持っている企業の名前を聞いて違和感を覚えて欲しい、という話です。どう言うことかというと、せっせと今この瞬間も物作りに臨んでいると思います。その制作物の内容はクライアントから指示で作っている会社もあれば、パブリッシャーさんであれば自社タイトルでしょう。どちらでも構いませんが、それをどこにリリースする予定ですか?という話です。
違和感を覚えて欲しいのは「Apple」「Microsoft」「Google」「Amazon」にプラットフォームを占拠されている点です。これらの企業の製品やプラットフォームを使わずして仕事が出来る会社があれば教えていただきたいのですが、ほぼ皆無だと思います。ほぼというのは、DMMやその他に完全な日本法人あるので「ほぼ」と付けました。当然9割は占めていませんよね。言っても1~2割くらいだと思います。
日本がもたもたしている間に彼らはやって来ます。先行者になれることはその業界の利益を手中に収めたようなものですからどんどん向かってきます。その証拠にスマフォゲーム、アプリ、電子書籍、動画定額サービスなどのプラットフォームは今から日本が参入するのは難しいくらいまで追い込まれています。そして冒頭で取り上げたニュース「AppleがVR端末の開発を極秘で開発を進めている」去年から必ず来るよ、来るよと言われているのに本腰を入れずに中途半端に状況を伺っていた結果がこれです。あくまで予想ですがこのままでいくとVR業界の利益もほとんどを持っていかれるでしょう。
んっ?ちょっと待てよ
ここまで読んでいただいた社長さん方に一つの疑問が浮かんでいると思います。それは「SONYがVR開発しているのは知らないの?」という疑問です。ここについて補足しておきます。現在、代表兼CEOは平井一夫氏、副社長兼CFOは吉田憲一郎氏となっていますし、ほか役員を見ても日本人の名前がずらっと並んでいます。なおかつ株式を自分たちで持っている企業なら「私が間違っていました、申し訳ございませんでした」です。しかし、実態は違います。どう言うことかというとSONYは株式を公開し出資を受けています、会社というのは株主のために存在していますら、SONYの大株主が誰か?によって会社を誰が持っているかは変わります。元々SONYは日本発の会社です、代表も役員も日本人になっていますが、主要株主は8割以上外国人と銀行によって占められています。
下記はSONYの株主比率です。SONYは外国の企業になっています。
SONY株式の状況より抜粋
https://www.sony.co.jp/SonyInfo/IR/stock/information.html
その株主は資料の通り外国人が55%以上保有ですので日本の企業とは程遠い状況となっています。金融機関が保有している約20%の株式も多くは外資系のシティバンクやゴールドマンサックスなどです。
最初の質問へはSONYがVRデバイスを開発を知っていますが日本の企業として考えていません、というのが私の回答です。この記事は業界の社長さん方に向けて書いていますので、この事実を知らないということはないと思いますが、念のために補足させていただきました。
現在の日本でソーシャルゲームのTOP3を走っている企業は「ガンホー」「mixi」「コロプラ」となっています。この会社それぞれの時価総額を足してみます。(データは2016年1月時点Yahooファイナンスより)ガンホー3364億円、mixi3211億円、コロプラ2880億円となっています。それに対しこれらの会社が展開しているプラットフォームを展開している企業「Apple」「Google」はApple65兆円、Google31兆円となっています。見てもらって事実が明白ですが、ガンホー、mixi、コロプラの合計値は9455億円、Apple、Googleの合計値は96兆円ですから圧倒的に負けています。これは当然の結果ですよね。このTOP3が展開しているプラットフォームを全てではないですが牛耳られています。我々日本はAppleやGoogleが作ってくれたプラットフォームに乗っかっているだけです。日本が取るべき道は海外の企業に追随していくことでしょうか?
この現象は、日本のアニメゲーム漫画業界内でも発生しています。それは勿論土台にあるモノが汎用性を持ち素晴らしいモノだからです。このことは先に言っておきます。例えば、アトムやガンダム、マリオらはリメイクされ今でもリリースされ続けています。私たちはアニメゲーム漫画業界の会社さん達と接する機会が多いので予算や制作費を出来る限り抑えたい事情は把握しています。下請け会社さんは常に「ヒーヒー」言っています、では、パブリッシャーやSAPが沢山持って行っているかと言うとパブリッシャーやSAPも「ゼーゼー」言っています。だからこそ、昔の人気作品をリメイクで手掛け安定の売上を確保しようという気持ちはよく分かります。
画像はガンホーさんのパズドラHPからお借りしました。(クリックするとサイトへ飛べます。)
こちらは1960年から現在2014年までのGDP推移です。GDPというのは国内総生産高です、つまりどれだけの付加価値を国民が生み出したかです。現在、景気が悪い、ヤバイというのは周知の事実なのでその部分は気にしないで下さい。私が伝えたいのは1995年までの上がり率です。ポテンシャル凄すぎますよね、約443億から5.3兆円の上昇です。1995年のGDPから2012年に掛けては多少の上昇を見せましたが金額にすると5.3兆円から5.9兆円、差額は1960-1995が約5.2兆円、1995-2012が約0.6兆円です。
それに対しアメリカ。日本みたいにモノ作りのカルチャーではないのであくまで参考程度で見てください。アメリカの伸び率は2008年-2009年のリーマンショックなどの影響を除けば現在も上がり続けています。1960年が5430億円、そこから2014年の17.4兆円、どれくらいの変化というと約17兆円です。とはいえ、アメリカという国は0.001の人が受ける利益のために99.999%%が被害を受け貧困問題にまで発展しているので見本にはして欲しくないのですが、それでも凄いですよね。このポテンシャル。冒頭で引き合いに出したように日本にある主要な製品のほとんどをアメリカに奪われているのも納得していただけたと思います。ポテンシャルの違いが明らかに結果を大きく分けています。念のために書いておきますが、気にして欲しいのは金額部分ではなく上がり率です。ポテンシャルに注目して下さい。
弱者の言葉には耳を貸さない
現在、来週のTPP条約調印に向けて慌ただしく準備を進めています。そして、このTPPを台頭してくる国はアメリカの企業です。アメリカ企業はTPP調印を機に日本企業へ強くぶつかって来るでしょう。「ぶつかってこないでよ〜」と言われてもそんな言葉には耳を貸すこともありませんし、私たちが生きる資本主義は資本を多く持つ者が、多く持たない人間を下に就かせ働かせることが出来る世界です。例えばパブリッシャーはお上風を吹かせて受託会社に無理難題を吹っ掛け「これを出来なければ二度とお前の会社へは仕事を渡さない」とか、私が以前聞いたのは出版社さんから仕事を貰いたい場合は出版社を接待する必要がある、そこで酒を飲み交わしてようやく仕事の話が始まる、飲み交わすと言っても酔っ払ったくらいまでは飲み続けます。そこから仕事の話が始まって頭が回る訳ないと思うのですが、漫画業界はそうなっているそうです。ちなみに、この話は大手の出版社さんからまる請け会社の代表が発言していた1次情報です。ですので、資本を多く持つ者が上に来るのは普通の話ですよね。
TPPを台頭してくるのは主にアメリカですが、アメリカという国はリベラリズムを選択しています。リベラリズムというのは自由主義のことです。アメリカが選択している自由主義は掘り下げると自由と名前が付いていますがこの自由には条件があり資本を持っていれば何をしても許される主義、そういう世界です。アメリカは教育、年金、医療保険、刑務所など本来公共の福祉とするべきものまで経済の論理を持ち込んでいます。これは悲惨な話です、お金が無くては学校へ通えない、病院に通えないということです。例えばあなたが歩いていて軽く怪我をしたと仮定して下さい、日本の場合は119番をしたら救急車に乗せてもらえますよね、アメリカは全く違います、911番をして救急車がやって来ても保険に入っていなければ救急車には乗せてもらえません。医療保険を全員が入れる日本だと想像がつき難いのですが、アメリカには民間の保険を入っていない人間は乗れませんし、医者にも掛かれません。入院を1日しただけで2桁万円とか普通に請求される世界です。この文化を生きている人達がやってきます。ここは政治について話す場所ではないので是非の判断はお任せしますが、桁違いのポテンシャルを持つ企業が資本を投下してきたら勝てる可能性は皆無であることは間違いないでしょう。
大きな資本を携えてやってきます
そしてこのことが意味するのは、ポテンシャルを上げない場合は日本のアニメゲーム漫画業界が衰退することだと思います。細かくアニメゲーム漫画業界を見ると一見上昇しているように見えますが大枠でみたら全く変化していません。それを表したのが最初に見ていただいたグラフです。しかし、このことを逆に捉えたらポテンシャルを上げて挑めば5兆円以上の上昇を見せ、アメリカ企業だろうと、イギリス企業だろうと立ち向かえる資本を整えられます。
ただ、こんなことを言い出したら元も子もないですが、別に立ち向かう必要はありませんし、資本を整える必要はありません。そうですよね。パブリッシャー、メーカー、SAP、ディベロッパー、受託会社、映像専門会社、サーバー専門の会社それぞれに強みを持っていれば特定の企業がぶつかって来ても自分たちの強みを押し出せばそこそこの利益は得られますし、迎合したら甘い汁を吸わせてもらえると思います。
しかし、皆さんはこの業界に入ってやりたかった事は、請けた仕事を上に流すこと、ある程度の利益を得るためだけにゲームを作る、次期クールを埋めるためにアニメを制作することでしょうか。本心は違いますよね。アトムやガンダム、マリオなどを見て、プレイして、私もこういう作品を創りたいという思いがあったからアニメゲーム漫画会社で社長をやっている訳ですよね。1960年から1995年に上昇した金額は5兆円にも登りますが、現在は横ばい下手したら変化していません。今までプレイした中で楽しかったゲームは?見て楽しかった作品は?で上位を占めるのは昔の作品。皮肉にも80年、90年代の作品が多数を占めています。これらを超える作品を作りたいからですよね。では、作りましょう。
ビ・ハイアの役割
私たちはアニメゲーム漫画業界の原動力となりたいと申しましたが、嘘偽りなく心の底からの言葉です。原動力となりポテンシャルを引き上げるお手伝いをしていきたいと考えています。私たちは何かを開発するという立場ではないため技術的な提供は出来ませんが、得意な技術力を合わせられるよう企業さん同士を繋ぐ場を提供、採用のお手伝いをしております。もちろん、弊社のサービスを使う、使わないは抜きの話です。アニメゲーム漫画業界を作り出した先輩達のように新しいモノを創造する、そういうお手伝いをしていければと思っています、新たなモノが毎日生まれる世界はとても素晴らしい世界ではないでしょうか?
GDPがずっと上昇し続け何千兆円という所まで到達する世界です。現時点でここに関して可能不可能を論じられる論理的な証拠がある訳ではありませんが、戦後何もない焼け野原だった状態からインターネットや電話線、携帯電話などを普及させたのが私たちの先輩たちです。彼らが出来て我々に出来ない理由がありますか?日本人が持つ本来のポテンシャルなら間違いなく出来ると信じてビ・ハイアは業界発展を掲げています。そういう世界を作るお手伝いをビ・ハイアはしていければと思っていますとお伝えして記事を終わりにします。読んでいただきありがとうございました。
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