VR技術のマネタイズはどうする? 「株式会社ポケット・クエリーズ」に学ぶ「Kinnect」、「スマートフォン」などのガジェットの使い方とアイデア

記事を読んで頂きありがとうございます。ビ・ハイアの床井です。今回の記事のテーマは「VR技術」についてです。昨年は東京ゲームショウにてVR技術を使ったゲームのブースが多数設置されました。恋愛ゲームの「サマーレッスン」やRPGの「白猫VRプロジェクト」などがVRを応用したゲームとしては有名です。こうした作品のリリースが決まっている一方で、国内のVRゲーム市場はまだまだ規模が小さく、VR系のゲームは売上に繋げる事が難しいのでは無いか、という声も存在します

shutterstock_252717229VR 技術を応用した近接領域に関心が集まっている

ゲーム業界におけるVR導入の導入は未知数である部分が大きいです。しかしゲーム業界以外にも、VR導入によって大きくマーケットが切り拓かれるのではないか?と言われている市場は数多く存在します。例えばfacebook社は「サタデーナイトライブ」や「ディスカバリーチャンネル」などの著明なチャンネルのVR 動画がニュースフィードで閲覧出来るようになる、と発表しています。

VR技術を研究している日本の会社の中にも、VRをゲームだけに応用するのではなく、音楽コンサートやスポーツ観戦など、「ゲーム以外の領域」に対してVR技術の応用を試みている会社も存在します。

shutterstock_173977910VR技術はコンセプトが命

VR技術は、映像美を楽しむ、という方法もあるのですが、どんなシチュエーションで使うか、どんなガジェットと組み合わせて使うかによって、用途は無限大に広がります。そういう意味では、映像をどう作るか、以前の「どう使いこなすか」というコンセプトの部分が特に重要になってくるとも言えます。

VRを応用する為の技術の研究・開発をしている「株式会社ポケット・クエリーズ」という会社があります。Unity技術に優れたゲーム開発会社なのですが、VR技術についても研究開発を進めています。特にVR技術を応用しゲームだけで無い領域にも応用するために、様々なデバイスの開発研究を行っています。代表的な物をいくつかご紹介しましょう。

kr3Dカメラを搭載した「くえりんろぼ」

ポケット・クエリーズが特に力を入れて研究、開発しているものに「くえりんろぼ」というロボットがあります。これは2つのカメラがついた小回りのきくロボットです。カメラは3Dゴーグルに方向追従して動きます。ロボット自体は自律的に移動するようプログラムを汲むことも出来るので、用途に合わせて縦横無尽に映像を収集することが出来ます。また、人間の顔面を認識したり、マーカー認識をしたりすることもできるので、使い手の用途に合わせて非常に幅広い使い方をする事が出来ます。

「くえりんロボ」の用途は多彩です。例えば、現実の都市を模したジオラマの中を走行させ、「Leap Motion」という3D対応センサによって、自分の手の動きを映像の中に反映する事が出来ます。これによって、例えば建築物の製造現場を模したジオラマを作り、現場を擬似的に見学する事が出来ます。また、例えばテニスや野球の試合の最中に走行させれば、家にいながらにしてリアルタイムに臨場感の高いスポーツ観戦をすることが出来ます。音楽コンサートの中に入り込ませれば、コンサート鑑賞も出来ます

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東京23区VR WALKING

「東京23区VRWALKING」もポケット・クエリーズのVR代表作の1つです。これもVRと「Kinnect」の組み合わせを応用したものです。モニターには東京23区の映像が映し出されており、自分が足を動かせば、それに連動して風景がスクロールしていく仕組みになっています。「東京23区 VR WALKING」はスマートフォンとも機能連動しており、現実におとずれたスポットを「おすすめスポット」として登録出来るようになっており、ゲームの中での「散歩コース」をどんどんと増やせる仕組みになっています。

ポケット・クエリーズはこれらの例のように、VR映像をその映像の面白さだけでなく、その他のガジェットと組み合わせて新しいコンセプトを作る事を得意としています。VR系の仕事に関心がある、何か新しい企画を考えて見たいという人がいれば、是非コンタクトを取ってみてください。また、「くえりんロボ」や「東京23区 VR WALKING」以外にもVRを使った新しいコンセプトをいくつも打ち出しているので、興味のある方はラクジョブか ポケット・クエリーズさんにお問合せをください。VR映像は、経験した事のある人であれば分かると思いますが、今までとはまるきり違うタイプの映像表現を可能にします。しかし映像単体だけでは、なかなかマネタイズの出来る仕組みを作りにくいのも現状です。今回取り上げた「ポケット・クエリーズ」のように、新しい取り組みをしている会社の中から、「こうすれば稼げる」という前例が出てくれば、よりVR技術の技は浸透していくでしょう。