〇〇が得意ですと伝えることの意味
記事をお読みいただきありがとうございます。今回は、営業についてがテーマです。私たちはアニメゲームマンガ業界専門の営業代行として年間4000社、のべ1万件以上の営業の現場に携わってきました。その際よく見かける傾向があります。それは、御社の特徴を「なんでもできます」と相手に伝えることです。これは、営業のプロは絶対やらないことです。そこで、今回は「なんでもできます」が絶対にNGについてお伝えします。今日の現場から早速活用してみてください。
先述のように我々はいくつもの営業の現場に携わってきたのですが、仕事になる、ならないを分けるワードが「なんでもできます」です。それは、実際にお手伝いした会社さんの結果に出ています。反対に、「〇〇が得意です」という会社さんの方は受注率が高くなっています。言葉でなぜこんな違いが生まれるのでしょうか、実は私自身、今朝気付くまでは不思議だなと思っていました。第一次世界大戦の戦略を利用して作られた営業の戦略に、ランチェスター戦略というものがあります。歴史を重ねているため、営業の世界においてその名を知らない人はいないと思います。もし、初めて知ったという方は色々な本が出ていますので、読んでみてください。同様のことはランチェスター戦略にも、差別化させる、特化させる、は効果的であり強いと書かれていますが、ランチェスター戦略はあまりに有名なので、別の言葉に置き換えて説明していきます。
抽象的と具体的
その理由は、具体と抽象という概念で説明できると考えました。具体と抽象という概念は相反するもので、具体性が上がるほど、抽象性は下がり、抽象性が上がるほど、具体性は上がっていきます。例えば、ゲーム開発という言葉は、抽象的ですが、プログラマー、へ言葉が変わると抽象性は下がり、具体性が上がってきます。もう少し行くと、C、C#、C+へ変わると、抽象性がさらに下がり、具体性がさらに上がります。数学的に書き換えると、(ゲーム開発(プログラマー(C、C#、C+)))こんな感じでしょうか。ゲーム開発という言葉には、プログラマーやデザイナーなど複数の意味を含みますが、プログラマーという言葉にはデザイナーは含まれません。もっと細かくすると、デザイナーという言葉にC、C#、C+は含まれてきません。なんとなくですが、理解いただけたでしょうか。つまり、具体的になると繊細になり、抽象的になると大雑把になるイメージです。
ここで特徴の話に戻ります。「なんでもできます」はNGとお伝えしましたが、なんでもを聞いた時の相手は「なんでも」=全て=ゲーム開発、企画、デザインができる会社=何か機会があれば、となり、「〇〇が得意です」という場合、「3Dの背景が得意」=3D背景=3D背景の得意な会社=3Dの案件が出てきた時に依頼、とインプットされます。どう伝えるかで印象が変わるのは、こういったことが理由です。
なんでも、は一見すると便利な言葉ですが、お客さんにとっては御社に頼みたくなる特徴が抽象的でぼんやりするため営業には不向きな言葉です。具体性高く、ここです、とハッキリ伝えることが御社の受注率増加へ繋がります。そのためにも、日頃から御社独自の色はと聞かれたら、最低限、具体的に言えるようにしておきましょう。先日、一緒に訪問した会社さんのケースですが、用意が出来ておらずしどろもどろになってしまい、最終的になんでもできます、と伝え受注を逃した、というケースがありました。もし、目立つ特徴がない場合、今から作ってください。アニメゲーム漫画業界で会社を現在も経営し続けられているということは、どこかの部分が秀でていたから仕事を獲得できた筈です。そうした特徴で大丈夫ですし、それこそが必要なモノです。
さらに言うと、値段争いに発展します
曖昧でぼんやりしたものが選ばれる時というのは、皆さんが買い物する際、どうしているかを考えてもらうと分かると思います。なんでも置いてあるお店を利用する時です。これらを選択する時の大きな要因は、安さですよね。さらに進んで考えると、値段勝負ができるのは資本をたくさん持っている会社ですよね。御社はそこで勝負ができますか。抽象的な言葉はNGです。相手の印象に残らないだけではなく、値段勝負にも持ち込まれてしまうと御社に仕事が回ってくる率が下がってしまいます。ただ、特徴を具体的に伝えることで仕事のチャンスは広がり、相手の記憶にも残りやすくなります。
アニメゲーム漫画業界の発展を考えると、皆さんが営業に行く時間を減らして物作りに時間を費やしてもらった方がいいと考え、今回の記事を配信しました是非活用してみてください。業界発展。
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