Uターン、Iターンと言うけども・・・実際はどうだ?
最近ありがたいことに、東京以外の会社さんからもお問い合わせを頂くようになりました。今までラクジョブは9割以上東京のお客様にご利用頂いています。残りの1割は、新潟だったり富山だったり秋田だったり・・・中にはタイの求人についてのご相談もありました。
実際、こういった東京以外からのご相談を頂く場合、第一声が「どうにも地元では集まらなくて・・・」というものが圧倒的割合を占めます。そして続く「Uターン、Iターンでも良いから募集したいのです」という言葉。気持ちはとても良くわかります。それではまずデータからご覧下さい。
0.26割 北海道・北東北地方
0.16割 南東北・北関東・信越地方
6.9割 東京
0.42割 東京23区外
0.73割 南関東地方
0.3割 中京・東海地方
1.02割 近畿・北陸地方
0.04割 中国・四国地方
0.17割 九州地方
7割が東京に集中!
こちらは弊社で調べたゲーム会社さんの分布割合です。実にゲーム会社が全国中1割以上を占めるのは近畿・北陸地方と東京だけ。・・・というか、7割は東京に集中していることがわかり、これだけでもかなり地方展開は厳しいという事がわかります。
しかし、厳しいとわかったところで突然移転!はさすがに非現実的過ぎます。現在、東京外の会社さんが採っている営業・採用対策を、実際伺ったものから上手く行った例まで簡単にご紹介させて頂きます。10年以上地方にいます!という会社さんの知恵やノウハウが詰まっていますので、新進気鋭の会社さんは是非ご参照ください。
1.人材対策(新卒)
ゲーム会社の新卒を集めようにも、専門学校がほとんど無い、あっても1校というのがまず採用で最初にぶち当たる問題です。この場合意外と見落とされ勝ちなのが、周囲の県。以前ある中部地方にある会社さんから採用の極意を伺ったところ、「ほとんど自分の会社がある県からは採っていない(採れない)」という衝撃的なご意見を頂いた事がありました。そもそも東京以外という時点で、周囲の県でもゲーム会社が足りていないというのは統計からも明らかです。自社が属している地方全体に声がかけられるような媒体、採用方法を選んでください。また、自社HPの充実は必須です!新卒に対してアピールする際は、出来る限りリアルにアットホーム感を出してください。新卒の9割は大手を希望します。しかし大手ほどアットホーム感というのは出しにくいものです。地元ならでは、人数が大手より少ないからこそできる「生の声」を社内で集め、自社HPに掲載することをお勧めします。
2.人材対策(中途)
中途は最も採用のご相談を頂きます。中には「Facebookで地道に1人1人あたって口説いています」という丁寧な採用をしている人事担当者様もいらっしゃいますが、大抵はそう手間もかけられません。皆さんからよく聞く言葉は前述の通り「Uターンを狙いたい」ですが、「Uターン」をするにも動機が必要ですし、そもそも「Uターンしたい勢」が少なめです。出来る限り転職者がUターンに積極的になるように採用担当者ができることは、「Uターンしたとすれば手に入るメリット」です。
「地元だからラク」以外に、技術的に成長があるのか?脂ののったクリエイターが帰ったとしてもスキルが詰めるのか?また、Uターンは家族の介護の関係がある場合もあるので、時間の余裕は検討して貰えるのか?など・・・全てを叶えることは難しいかも知れませんが「私達はこう考えています」「こういうことをご用意します」といったアピールだけでも必ずするようにしてください。・・・また、ここまでしてもやはり地方は大量採用には向いていません。最近は特に多いのですが、ソーシャルゲーム等の盛り上がりから地方での大量採用をしたい、というご相談も頂くようになりました。その際は・・・正直、東京にもう一つオフィスを作った方が効率的と言えます。
3.外注・協力会社先探し
協力会社探しは、意外とあまり困っているという声を聞きません。理由として地方は地方での協力団体を作るなど地元コミュニティが発達しているからです。もしそういったものをよく知らない・・・という場合、出会う方法は2つあります。1つは「○○地方 ゲーム業界 交流会」などで検索すること。
地方限定のゲーム業界交流会は結構行われています。もう一つは地元の採用イベントに参加すること。採用はしなくて・・・という場合は「××地方 ゲーム会社」で調べるだけで協力会社候補はいくつか出て来ますが、実際はそういったイベントの場で直接話した方が後々絆が深くなった例が多いように思います。一方、もし東京に協力会社を作りたい!という場合は、例えば地方支社を持っている会社さんが一番お勧めではあります。Skypeなどがあるとはいえ、やはり地元にいるという安心感は代えがたいものがあるようです。
4.仕事先探し
仕事先を探している・・・というご相談は最近減りましたが(6年ほど前はよくありました)、これもわざわざ東京まで出てくるより地元のコミュニティで助け合う方が上手く行っているようです。理由として、東京まで出てくる場合の時間とお金のコストがかかりすぎることが第一に上げられます。というか、これが殆ど全てです。あとは「密なコミュニケーションが取れるのかメーカー側が不安がる」などの要素もありますが・・・ほとんど一緒ですね。たまに東京に1〜2人だけいる支社を作って営業だけに特化させることもありますが、これは担当してくれる営業マンを探すだけで大変ですのでお勧めしません。
いかがでしたでしょうか。業界が盛り上がっているからこその問題でもありますが、出来る限り私達も日本全国から世界中までのアニメゲーム漫画会社さんをお手伝いしたいと思います。
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