プログラマーは慢性的に不足している
こんにちは。ビ・ハイアの床井です。今回の話題は「Unity人材」についてです。ご存じの通り、現在Unityのエンジニア慢性的に不足しています。
Unityの人口自体がまだ多くは無く、ソシャゲの隆盛などによりニーズも膨らんでいることから、「どこを探してもいない」という状況になっています。また、日本という単位で見ると少子高齢化が進んでおり、エンジニア人材も減り続けているのが現状です。いかにしてUnityの人材を確保していくか、というのは今後もゲームの開発会社にとっては避けて通ることの出来ない問題であると言えます。今回の記事は、unityの人材不足について書きたいと思います。
ベトナムのプログラマーに注目が集まっている
国内でUnity人材を調達することが当面は難しいとすると、解決作として考えられるのは海外のエンジニアを起用するということです。しかし海外エンジニアには語学やスキルなどの面で問題はないのでしょうか。
日本のゲーム開発になじむことが出来るのでしょうか。今回の記事に際して、Unity人材の出向を事業にしている「株式会社プレイネクストジャパン」の代表青田径春さんに海外のUnity人材動向について伺いました。「特に東アジアのエンジニアで優秀な人を引き抜いて行くのが良いです。ベトナムや韓国、中国などで日本人のエンジニアと遜色ないほど優秀なエンジニアというのは沢山いる。そんな人達をどう活かすかが重要ですね」と青田さんは語ります。プレイネクストジャパンでは主にベトナム人のエンジニアを雇用していますが、彼らは平均して現場での対応力が高く、技術力も日本人に優るとも劣らず、真面目で熱心な好人材が多いと言います。また、ベトナムは人口が増加傾向の時期(日本で言う高度成長のような時期)から、微増〜安定期にさしかかっており、社会的にある程度成熟しつつも若い労働者が多い国です。少子高齢化の進む日本とこういった意味でもかみ合わせの良い国であるとのことでず。
日本のゲームを理解している人材が重要
東アジアでは「ポケモン」(※1)などの日本のコンテンツが若い世代を中心に愛好されており、日本のゲームやアニメに触れて大人になった世代が今20代半ば〜30歳くらいには多いのです。その中でも比較的に高学歴で、 自分もゲームプログラマーになりたい!そう思う層が一定数存在し、彼らの存在こそ現在のUnity不足の打開策になるはずです。
また、そんな人材は往々にて英語を話すことが出来るケースが多く、コミュニケーションには最初から困らない、とのことでした。ただのエンジニアでありUnityが使える、というレベルの人材であれば数は多いですが、重要なのはゲームに親しんでおり日本のゲーム産業を良く知っている人こそ採用する必要があります。ゲーム開発は単に仕様書を作り、指示通りに動くだけでは完成度を高める事は出来ません。やはり自分がユーザーとして遊び慣れており、作業における細かなニュアンスまで含めて理解し動ける人材が必要になります。「日本語の問題は直ぐに解決出来るが、日本のゲームが好きだ、という人材である事が大事だ」と青田さんも話していました。
今後は当然になる海外エンジニア
最初述べた通り、日本のエンジニア人口は減少しています。対して、あらゆるもののIT化が進行している現在、エンジニアのニーズは高まり続けています。今後はますます、海外のエンジニアをチームの一員として受け入れる機会が増えてくるのではないでしょうか。
実際、ゲーム以外の他の業界ではアジアの他の国のエンジニアを引き抜いて雇用すること当然の事になりつつあります。しかし問題点として上げられることは、日本のゲーム会社への帰属意識をどう持つかという事です。ベトナムのエンジニアを採用する企業としては当然会社に定着し企業に価値を還元して欲しいでしょう。しかし若いうちに「自国よりももっと高い年収の得られる所で働きたい!」という動機で働いているベトナム人エンジニアも、やがて自分の国に帰りたいと言い出すかもしれません。
また、優秀で独立心のある人材ほど、もともと会社に対する帰属心は日本人ほど強くは無いのですから、より条件のいい会社があれば転職してしまう可能性もあります。日本のゲーム会社は、良くも悪くも、チーム感を大事にするというか、人間関係上の信頼感をベースに仕事のやり取りをしたり、またプロジェクト毎に制作チームで動いたりと、会社に対する心情的コミットメントも求める傾向があります。そんな日本のゲーム会社は、海外のエンジニアにとってはどう写るでしょうか。日本の会社に定着し、日本社会で家族形成をする人もいるでしょうし、逆に本国にもどって日本で得たノウハウをつかってビジネスをする人もいるでしょう。そんな一人一人に対して向き合い、ゲーム開発という共通の目的に向けてマネジメントしていく事が、今後エンジニア不足に直面していく会社にとっては必要になることかも知れません。
(参考1:https://pokemon-matome.net/articles/64814.html)