山田太郎前参議院議員に聞く!第二弾!参院選後、表現の自由はどうなるのか?(後編)

引き続き山田さんのインタビューです。前編では「29万票」という得票数の影響、それ故にできる今後の動きなどについてお話し頂きました。後半は「今後私たちが目指すべきコンテンツ表現の在り方」について語って頂きます。

第一回目のスペシャルインタビューはこちら
前編 https://raku-job.jp/news/companyrep/20063/ (記事埋め込みリンク)
後編 https://raku-job.jp/news/companyrep/20109/ (同上)

今回のインタビュー記事前編はこちら:山田太郎前参議院議員に聞く!第二段!参院選後、表現の自由はどうなるのか?(前編)

game「車を買わずにゲームをやるのは変」だから規制される?

——「表現の自由を守る党」みたいなものでしょうか?

山田:「党」にしてしまうと混乱が起きてしまうので、表現の自由を守る「会」にでもしようかと考えています。政治団体は法案に対して阻止したり、政治要求することができます。しかし今回の消費者団体に必要性を感じているのは、若者の声が届いてないというものもあります。アニメゲーム漫画によって若者のライフスタイルは大きく変わっているけれど、その実態は政治の現場に届いていません。

既存の社会は、自動車産業のような人たちが政界にも大きく影響していました。だから若い人はある年になると自動車を買い、家を買いというライフスタイルが当たり前というように政策も誘導しています。それが今では車を買うのではなく、ゲームの課金をしている人もかなりの数いる。レアキャラを出すために消費する人は沢山います。それ自身は別に悪いことではありません。でも既存のライフスタイルが当然と思っている旧来の人から見れば、困るというか・・・おかしな異常な行為にみえるんですよ。だから規制も始まってしまう。でもそれは単に理解をしていないだけなんです。

shutterstock_286664159「ポケモンGO」も永田町では異常です。永田町の議員百十何人にポケモンGOの話をしても5人くらいにしか通じないでしょう。でも世界ではイスラエルの首相が遊んでいたり、リオの市長がオリンピック成功のためにポケモンを利用することを考えていたり、他国ではそれくらい政治に関わりがあるものだと思われているんです。アニメも、その理解度には消費者と永田町では大きく差があります。こんな風に消費者の行動様式が変わっていることを、力のある50代以上の政治家の人たちは理解していません。理解していないと、「車を買わないのがおかしい」「家を買わないのがおかしい」「結婚しないのがおかしい」となって、代わりに「課金されているゲームやアニメはけしからん」ということになってしまいます。

確かに、ゲームで破産するくらいになる人は良いとは言えませんが、ゲームをやること自身は悪いことではありません。そういうことを若い人たちが中心となって考えをまとめて発信していかないと理解されていないんですよ。コミケについても全く何が行われているかわからない。「何かこそこそ始発に乗って出かけて、ガラクタみたいなものをいっぱい買ってきて、中には18禁コンテンツもあって・・・なんだこれ?」という理解度では若い人たちの消費者動向がフェアに伝わっていない。メディアも理解度が低くて伝えていない。勿体ないですよね。

正しい規制との歩み方

——確かにアダルトVRなども最近の動きですが、永田町にそんな動きが伝わっている感じはしませんね・・・。

山田:個々コンテンツの良し悪しは別として、これは単なる趣向なんです。でも当の消費者団体が無いのは問題です。個々の趣向を専門で研究したり発信したり、そのコンテンツに於いて何を守らなければならないかという事がハッキリしていません。そうすれば正直、これまでメインだった業界からすれば圧力もかけたくなるでしょう。自動車業界だって販売台数が減っているんですから。でも本当は彼らだって現在の若者の消費行動に同調できる筈なんです。アニメゲーム漫画好きの人達向けの車をカスタマイズで作るとか、方法は色々ありますよね。

スマホが流通してからネットゲームの変化は特に激しくなっています。しかしそれが今の社会に適用されるための社会における変化はまだ実装されていません。結果として規制が行われてしまうのは、コンテンツを殺してしまうことになります。だからこそ、消費者団体ができることは専門的なコンテンツや業界に関する情報の収集、そしてコンテンツが含むポジティブ要素とネガティブ要素を振り分けて政治に正しく伝えてゆくことです。今回投票してくれた29万人に対してできることは、こうして民間という立場で消費者側に付いて発信して行く事だと思っています。

image-2-e1453970730227-330x157政治の場に理解されていないコンテンツが制限される可能性は極めて高いんです。誰かが「あのゲームは理解できない」と指さして政治家にそのコンテンツの悪い面だけ言わせれば、賭博だとか射幸心が問題になり遊べなくなってしまいます。消費者から政治家への正しいパイプが無いと実態は届けられません。

逆に言うと、消費者の中でコンテンツの含む問題は何かということをしっかり議論する必要があります。積極的な政治的規制も、業界の自主規制も問題ですが、とはいえ完全な放置も良くありません。どんな秩序がそこにあり、メリットは何か、問題は何かを論じる必要があります。コミケだってただ野放図に売買を行っているのでは無く、アダルトエリアと一般エリアを分けていたり、発売禁止の措置も一生懸命やっています。その辺りは政治の現場には伝わっていませんし、特に投票率が高い人達は知らない。力もお金もあるのは投票率が高い年上の世代です。そういった人達への情報発信が必要ですね。

image-14-330x226今回の参院選で公式HPが落ちた

山田:個人で29万票というのは本当にこれまでにない事でしたから、この人数が皆消費者団体として参加した場合、大きな力になります。政治家でさえ29万票あれば1政党から2〜3名は出せる票数です。本当は100万票。100万票もあれば選挙区選挙でも比例でも通すことができますし、応援したければ来て頂戴ということもできますし、もう政党が作れます。1人の支持者が3人に声をかけるだけで大きく変わるんです。

僕のTwitterも「さんちゃんねる」(インターネット番組)も、29万人も見ていないんですよ。でも選挙直前の3〜4日前からHPがサーバーダウンし始めたのは驚きました。最初は攻撃を受けたと思ったんだけれど、どうやらネットで知った人達が「どんな奴なんだ」と厳しく調べに来ているんです。それで内容がまた拡散される。投票当日もサーバープランを見直して、一番高いプランに切り替えたりしたんだけどそれでも落ちたんですよ(笑)

それでも投票しなかった人、出来無かった人もいる訳ですから、本当はTwitterや「さんちゃんねる」で見えるよりずっと多くの潜在的な消費者がいるんです。

彼らの声をきちんと通すためにも、まず知るべきは業界の実態です。これからの動きについてはまた改めて発表する機会もあると思いますが、今後はせっかく開けることができた29万票という大きな風穴を更に政治の場への太いパイプに育て、業界やコンテンツを守る事ができればと考えています。

——ありがとうございます。これからも応援しております!

以上、今回のインタビューはここまでです。これからも表現の自由のため、業界の皆さんのため、そしてコンテンツを楽しむ私たちのために情報を発信できればと思います。山田太郎さん、この度はありがとうございました!