アニメ ゲーム 海外受託開発拠点として急成長のフィリピンが見据える先

海外で活躍する人材の採用例!フィリピンの状況

記事を読んでいただきありがとうございます。今回取り上げるのでは様々なアニメやゲームコンテンツの受託制作を行う拠点として順調に成長を遂げているフィリピンについてです。私たちが目にするアニメやゲームのコンテンツの中でフィリピンで制作された作品が実は意外と多いと言うことを皆さんはご存じでしたでしょうか?

アニメゲーム漫画業界に関わる弊社でも海外の外注先としてフィリピンの名前は時折耳にします。今はまだ中国ほど話が出てこないものの、これからタイやベトナムと同様にこれからの主要な外注先として注目を浴びていくことは間違いないでしょうし、その先にはフィリピン国内向けのコンテンツ制作を日本で受託するという時代もやってくるかも知れません。そんな多くの可能性を秘めたフィリピンの現状についてまずは見ていきます。

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フィリピンでゲームやアニメの受託制作市場が立ち上がる。現地のシナジー88グループは米マイクロソフトの新作ゲームを手掛け、トゥーンシティは米ウォルト・ディズニーのアニメ制作を担う。デジタル技術の応用範囲が広がりコンテンツ制作の費用は膨らむ一方。フィリピン企業は人件費の安さに加え、英語力の強みを生かして欧米企業の細かな要求にも対応。ゲーム・アニメ制作の「黒子」として国際分業時代のけん引役を目指す。

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フィリピン、ゲーム・アニメ受託拠点へ

引用したのは日経新聞の記事ですが、すでにゲーム開発においては、マイクロソフトの公式パートナーにも選定され、アニメの受託制作も手がけているシナジー88グループや、ソニーインタラクティブエンタテインメントのゲーム開発を支援しているシークレット6、『ラブライブ!』のタイトルで有名なKlabの子会社であるKlabサイスコーピオンズや、『アサシンクリード』シリーズを手がけるユービーアイソフトウェアもマニラ市内に開発拠点を開設しています。

dbs実はあのアニメも

一方でアニメ制作においては、ディズニーやユニバーサル・スタジオのTVアニメ制作を手がけるトゥーンシティのほか、私も記事を読んで驚いたのが東映アニメーションのフィリピンスタジオがすでに1986年に開設されており、東映アニメーションが制作する全アニメの約7割の工程を手がけています。日本で放映されている『ワンピース』や『ドラゴンボール超』、『プリキュア』シリーズなど、普段から目にしている有名なアニメタイトルの多くの工程がフィリピンで制作をされているという状況です。

別の日本経済新聞の記事によるとフィリピンではアニメ会社が30社ほどあり、2015年の売上高は1億4200万ドルに上るとのこと。日本のアニメ制作市場と比較すると1割にも見たいない市場規模ではあるものの、年2桁の成長を記録しており、その成長性、将来性は決して侮ることは出来ません。そして単なる受託制作を行うだけではなく、オリジナルアニメの制作も手がけ、版権収入を伸ばしていきたいと、トゥーンシティの社長が述べていることから、成長はよりいっそう加速していくでしょう。

bpoフィリピンは受託制作の拠点として前年比20%近い成長を続けていて、アニメやゲームなどのエンターテイメントコンテンツに限らず、IT開発、医療、コールセンターなどそのほかの分野でも成長が加速しています。そういったビジネスプロセスの一部をフィリピンで行うというBPO市場としては急成長を続け、この先20代~30代半ばの人口が増えて黄金期に入ることからも、その勢いはとどまるところを知らず、さらに急速に発展を遂げていくことでしょう。人口の構成比以外にも英語が堪能であると言うことや、IT技術に関してしっかりとした教育を受けた1億人を超える人材を多数抱えるフィリピンは、英語圏との親和性も高いです。

Rocket Colored Arrows Growth見据える先は

日本における受託開発業務においても、国内のマーケットのみにとらわれるのではなくグローバルな展開を進めていく中で、英語でのコミュニケーションが重要になってきます。日本のコンテンツ以外にも海外マーケットは成長傾向にあるところが数多くありますので、受託開発業務の次なる一手としては、英語対応を基本とした上で、欧米とのパイプを作り、提携先としてアジア圏のコンテンツ制作会社と手を取り合うことを視野に入れておくと良いでしょう。

これは日本の市場でも言えることですが、受託開発で培った技術を元にオリジナルコンテンツの提供を行うことで、版権収入という新たな収益の柱を確保し、さらなる成長や発展を目指していくと言うことが、受託のみから抜け出す基本的な手段ではあります。今日本のマーケットのみで勝負するよりも、成長が加速しているフィリピンや、中国においてアニメやゲームを展開していくのが、海外市場の中でも注目すべきポイントになり得ると思います。

ラクジョブでは海外市場の動向をこれからも継続的に観察を続けていくとともに、日本から海外へコンテンツを配信していきたいというチャレンジについても積極的に応援していきたいと思います。国内市場で勝負することはもちろん、海外市場への展開も業界発展のための鍵になります。なにかお手伝いできることがあれば下記まで気軽にお声がけ下さい。

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