ゲームセンターの現状
記事を読んでいただきありがとうございます。今回取り上げるのはゲームセンターに関する記事です。ゲームセンターは私がかれこれ27年前からいくようになり、その栄枯盛衰といいますか、対戦格闘ゲームのブームが沸き起こった時も、そこからどんどん規模が縮小しゲームセンター自体が少なくなっていった時も両方を見てきました。いくつかのデータをもとにゲームセンターのこれからについて考えてみたいと思います。
まずはゲームセンターの売り上げの推移についてみてみます。
引用開始
4,564億円(前年比97.1%)でわずかに減少した。
設置台数は52万5000台(前年比96.1%)、店舗数は1万6000台(前年比 94.6%)と減少が続いている。
店舗数の減少により市場全体の売上高、設置台数は減少となっている。市場
規模は縮小しているものの、多くの企業で不採算店を閉店し、経営の効率化を進
めた結果、1店舗当たりの年間売上高、1店舗当たりの設置台数、1台当たり の年間売上高は揃って微増となっている。
売上高の減少は店舗数の減少が最も大きい要因ではあるものの、スマートフォ ンの普及や競合する余暇の多様化など国民の時間の使い方の変化が遠因となっ ている。
引用終了
ゲームセンターとしては店舗数も縮小傾向にあり、ゲームセンター全体の売り上げもそれに伴って落ちています。そしてそれがここずっと続いているというのが現状です。ゲームセンターに人が来ない、これからどうすればいいかわからない、減少に歯止めが利かないなど様々な話を耳にします。実際のデータとしてもそれが表れているのですが、なにが原因なのか、そしてこれからどうなっていくのかについて考えていきます。
ゲームセンターの課題
人が来なくなった要因として考えられるのは、私の格ゲーマーとしての私見からまず述べると、ゲームセンターにくる必要性が減ったということがあります。2000年以前は家庭用ゲーム機へ移植されたゲームの出来がアーケードに比べて悪かったこともあり、やはりゲームセンターでプレイすること自体に意味を見出していました。そして家庭用ゲーム機の性能も上がりアーケードと遜色がなくなったとしても次の問題として対戦相手がいないということがあります。ゲームセンターに行かないと対戦できないのであれば、家でするのはあくまで練習であり本番はゲームセンターという意識がありました。それも近年ハードの性能だけではなくインフラの性能も上がったことから家庭に居ながらにしていろんなところのいろんな人と気軽に無料で対戦できるようになってしまいました。そうするとゲームセンターにいく理由がなくなってしまいます。大会があるとか、友達が来るとか、そういった何か外部要因がないかぎり足を運んでまでする必要がないのです。
私の意見以外にも考えてみると、経営サイドの意見として、新作を購入してもヒットするかわからないという状態があり、しかも客足が鈍っている中高額の新台を購入すること自体かなりのばくちであり、それがきっかけとなって倒産する恐れもあることからおいそれと新台を入荷できないという問題があります。そしてネットワークを通じて新作を購入しなくても遊べる機械が出てきたのはいいことですが、そのため店舗の差別化ができなくなり、最終的にどこに行っても同じゲームが遊べてしまうという現象が見られます。
そしてジャンルもどんどん多様化し、対戦格闘ゲーム、音楽ゲーム、メダルゲーム、カードゲームなど様々なゲームをバランスよく取り揃えていかないと常連客も作れないし、かといって新作をどんどん購入して入れていくのはリスクが高すぎるので二の足を踏んでしまうという経営サイドの問題もあります。それらが複合的に絡み合ってさらに消費税増税もあいまって最終的に店舗数の減少と売り上げの減少が続いています。
ゲームセンターのこれから
ではこれからどうすればよいのかについて考えていくと、やはり従来のモデルで何とかしようというのは無理があります。何かしらのイベントをうつだけではなく、ビジネス的に面白い取り組みをしているミカドというゲームセンターのようにターゲットを絞ってしっかりとそこに向けた商品展開やイベントを行うことが重要です。これといった正解があるわけではないですが、これまでのやり方が通用しないも事実ですし、ゲーセン好きな私としてなんとかしたいと思っていますので、面白い試みを行っているゲームセンターを取り上げていきながら、経営そのものについても次回以降考えていきたいと思います。