音楽番組で、アニメソングをチョイスしたり、民放のアニメの再放送を行ってきたNHKが今度は、クラシックとボーカロイドのコラボという企画を立ち上げました。今回、その背景と高齢化が進む業界に必要なことに関して書いております。
初音ミクがNHK交響楽団と共演し「ハジメテノオト」を熱唱すると…クラシック業界の危機感が夢の共演を実現させた
https://www.sankei.com/premium/news/160403/prm1604030024-n1.html
引用始め
今年、創立90周年を迎えるオーケストラ「NHK交響楽団」が、バーチャルアイドル「初音ミク」と“共演”を果たす。伝統あるオーケストラと新進気鋭のボーカロイドという、ある意味対極の両者がコラボする様子は、4月9日午後10時半からの「N響 CLASSICS×POPS with SPECIAL ARTISTS」(NHK総合)で放送される。共演の理由には、クラシック業界が抱える「危機感」があった。(本間英士)
引用終わり
NHKのサブカルチャーの導入
NHKは、以前の堅いイメージから一変、サブカルチャーの文化を導入する傾向が強くなってきました。例えば、紅白歌合戦といえば、人気のJPOPや演歌が中心というイメージでしたが、最近ではアイドルユニットや声優、アニメソング、ボーカロイドなどの曲が増えてきています。ほかにも番組放送でも、ここ1年ほどで民放放送で人気の出たアニメに関して、深夜枠問わず、再放送を行うようになりました。最近では、けいおん!やラブライブ!などが放送されました。そして今回は、NHK交響楽団のボーカロイドとのコラボです。その背景には、若者のテレビ離れが影響しているものと考えられます。アニメやボーカロイドは中高生の間でポピュラーな文化となっており、電通総研の調べでは高校生から20代にかけての男性の最も人気な趣味の一つにアニメが挙げられるという調査結果も出ています(https://www.dentsu.co.jp/news/release/pdf-cms/2015038-0420.pdf)。
クラシックのファン層の高齢化
今回の件に関して、若者のテレビ離れとともに、クラシック業界もファン層の高齢化が問題となっています。私のイメージとしても中高年の人が優雅に聞いている印象があり、若者が聴いていたり、趣味にしているという人はあまり聞きません。そのようなこともあり、今回のコラボを考えたのでしょう。ボーカロイド特有の曲調をクラシック調に変えることは難しいかもしれませんが、そこで興味を持ち、他のクラシックの曲を聴いてもらえることができればクラシックを聴く若者は、着実に広がるでしょう。
クラシック業界に限らず
クラシック業界に限らず、若者の離れが進んでいる業界というものは数多くあるでしょう。今回のクラシックとボーカロイドとのコラボのみならず、アニメの舞台を聖地とした地域復興、もっと前まで遡れば、昔ながらの遊びを子供向けの玩具として売り出したハイパーヨーヨーやベイブレードなどがありました。ただそのような業界の大半は長い伝統があり、保守的な方が多くいらっしゃるでしょう。一方で高齢化が進み、人口の減少は止められません。もしその業界や伝統文化を伝えたいのであれば、若者人口は増やすことは必須となります。そのためにも今の若者がどのようなものであれば興味を引くかに関しては常に考えておく必要があるのではないでしょうか。
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