今年初め、携帯の契約であった「実質0円」が廃止され、スマートフォンの販売価格が高くなり、新規ユーザーはSIMフリーの格安スマフォへ移行したり、ガラケーに変えたりと、これまでの大手携帯電話会社のシャアの奪い合いから大きな変化が起こっています。今回は、LINEの参入から見た携帯電話市場の変化とソーシャルゲーム業界に与える影響に関しての記事になります。
LINEが格安スマホ参入 月500円でデータ使い放題
https://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ24I1B_U6A320C1EA2000/
引用始め
無料対話アプリのLINE(東京・渋谷)は24日、今夏をメドに格安スマートフォン(スマホ)事業に参入すると発表した。料金を月500円からに抑え、同社の対話アプリを使う際のデータ通信を使い放題にする。格安スマホはイオンやケーブルテレビ大手などが販売を始めており、市場が拡大している。LINEの参入で競争が一段と激しくなりそうだ。
LINE MOBILEを発表する舛田淳取締役(24日午後、千葉県浦安市)
月額500円のプランでは、音声通話や動画視聴などの機能がある同社の対話アプリにデータ通信量の上限を設けず、使い放題にする。交流サイト(SNS)のフェイスブックとツイッターも無制限で使える。NTTドコモから回線を借りてサービスを提供する。
引用終わり
LINEは、今年の夏にかけて、格安スマホのサービスを開始するとのことです。特徴としては、LINEのデータ通信が無制限。価格は未定ですが、プランによっては、TwitterやFacebookが使い放題、また大量のデータが必要なLINE Musicや動画などのデータ通信量のカウントをしないプランも予定しているとのことです。
LINEの目的
MM総研の調査によれば、15年9月時点での国内スマホ契約数は7237万件、一方、LINE利用者は6800万人とスマートフォン所有者の9割以上が利用していることになります。そのため、スマホ契約者内で利用者を増やすよりは、格安スマホ事業を立ち上げ、新規ユーザーを開拓した方が良いとのことです。また、舛田淳取締役曰く「国内の携帯の半分はまだスマホになっていない。既存のスマホ利用者も料金に不満がある」と語っており、LINEとしても「格安スマホ事業だけで黒字にできる」と見ています。
ソーシャルゲーム市場への影響は
今回のLINEの格安スマホは、LINEユーザーの利便性を上げるものになるでしょう。そのため、コンテンツの利用通信料をカウントしないプランなどでユーザーを抱え込もうとしている節も見られます。現在、プラットフォームのシェアで言えば、ネイティブアプリであれば、AppstoreやGoogleストア、スマホブラウザゲームであれば、DeNAやグリーなどがシェアを占めています。ただ、これらの場合は、大手3社との通信料のプランだったため、どこのゲームをいくらやろうが通信料としての差はありませんでした。しかし、LINEの格安スマホへの参入によって、LINEスマホであれば一定額でソーシャルゲームがプレイできるが、他のプラットフォームを使った場合、通信料が追加でかかってしまう可能性があります。
ソーシャルゲームのプラットフォームとして求められること
LINEの格安スマホがどこまでシェアを伸ばすか未知数ですが、もしシェアを大きく占めてくる場合は、各プラットフォームでのゲームのユーザーは一定数減ってしまうことが見込まれます。プラットフォーマーとして一番いいのは、LINEのような格安スマホと通信料のプランですが、なかなか今から準備することは難しいでしょう。そのためにも通信料の不満を払拭するような特色が今後、プラットフォーマーには求められるのではないでしょうか。
売上アップの相談、ラクビジの問い合わせは下記からどうぞ