日本のゲーム業界において、マイクロソフトのXbox Oneは、任天堂やソニーに比べて、ユーザーを増やすことに苦戦しています。しかしながら、マイクロソフト自体は、OSのWindowsを開発したPCの老舗です。そして今年に入り今までのコンシューマーメーカーとは違った動きを取っています。今回は、Microsoftの動向から見た今後のゲーム業界に関してしての記事になります。
マルチプラットフォーム化がすすんだコンシューマーメーカー
以前からマルチプラットフォームということは行われてきました。例えば、PS4やPS3対応ソフトであったり、ニンテンドー3DSやWii U対応などというケースは以前より多く見られました。しかし多くの場合は、ソニーや任天堂などある特定のメーカーによって作られたハード内でのことでした。それでもハードごとにスペックが違うので、処理速度や画質などを考慮した仕様に変更しなければならないことを考えれば大きな負担です。最近驚かれた出来事してあったのが、最新版のドラゴンクエストです。対応機種がPS4とニンテンドー3DSということでかなり驚かれました。ここまでくるとハード自体の愛称であったり、メーカー特有のプログラミングの表記方法もあるでしょうから、実質、同じタイトルにもかかわらず2作品作るのと同じ労力と資金がかかります。そのため、大いに驚かれました。メーカーとしては、ハード機によりユーザーのこぼしを減らしたいということがあったみたいです。
Microsoft、PCとXbox Oneプラットフォームを統一すると発表
https://www.zaikei.co.jp/article/20160304/296619.html
引用始め
あるAnonymous Coward 曰く、2016年2月25日、サンフランシスコでMicrosoftが主催するプライベートイベント「Xbox Spring Showcase 2016」が開催された。この席上でXbox部門を担当するフィル・スペンサー氏は、WindowsとXbox Oneゲームプラットフォームの統一を行うと発表した(guardian、AUTOMATON、4Gamer、Slashdot)。
Microsoftは、昨年5月にWindows 10向けのアプリケーション開発プラットフォームとして「Universal Windows Platform(UWP)」を発表している。ハードウェア動作条件は別として、UWPを採用してゲームを開発すれば、そのゲームはWindows 10でもXbox One、WindowsタブレットやWindows Phone上でも動作させることが可能になる。
引用終わり
以前より、PCとの一本化の話はありましたが、本格的にPCとXbox Oneとのプラットフォームの一本化が決まりました。これによりコンシューマーとPCでの通信対戦のみならず、Windowsに対応したタブレットやスマートフォンとの通信対戦も可能になったということになります。また、次のような記事も3月15日に発表されました。
XboxとPS4でのゲーム対戦が可能に(ソニーと開発者次第で)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160315-00000030-zdn_n-sci
引用始め
米Microsoftは3月14日(現地時間)、Xboxゲームのクロスネットワークプレイを可能にすると発表した。まずは「Xbox One」のユーザーとWindows 10で「Xbox Live」を使うユーザーが、この機能をサポートするマルチプレイヤーゲームで対戦できるようになる。
将来的にはXbox以外のコンソールやPCネットワークを含む、異なるオンラインマルチプレイヤーネットワークで対戦できるようになるという。
中略
この発表は、インディーズゲーム開発者プログラム「ID@Xbox」上で行われたが、ID@Xboxの責任者、クリス・カーラ氏は自身のTwitterで、クロスプラットフォーム対応はインディーズだけでなく、いかなるゲームも対応できるとツイートした。
引用終わり
Xbox OneがWindows10のPCと通信対戦ができるようになったととも、ソニーのPS4でもPCとの通信対戦できるゲームがすでにリリースされているとのことです。そのため、理論上は、異なったコンシューマーでも通信対戦は可能ではないかということです。しかしそのためには、ゲームメーカー各社が情報共有し、メーカー感を超えた開発とそれぞれがサポートできる体制が必要となってきます。
クロスプラットフォームのメリットデメリット
もちろんコンシューマーの垣根を超えた通信対戦型のゲームがあれば、これまでできなかったような大規模なゲームを展開できます。しかしその一方で、クロスプラットフォームにするということは、現状、対応させたい機種のハード全てに対応するソフト開発が必要となってきます。そして、すべてのゲームでクロスプラットフォームが用いられるのであれば、ハードはPCを含めて1種類で、済んでしまうことになり、ハード自体の販売市場の縮小を招き兼ねません。その点を踏まえた上での開発が今後必要となってくるでしょう。しかし、ゲームユーザーから見れば、家で大画面でプレイしつつ、外ではスマートフォンでプレイと常にそのゲームをプレイできる環境になります。その点を考えればクロスプラットフォームは決して悪いことだけではないでしょう。
クロスプラットフォームに必要とされること
ユーザーの視点から見れば、どの媒体でもプレイできる環境はとても魅力的です。しかし、現代機では、各ハードごとにそれぞれソフト開発を行う必要があり、労力もコストも桁違いにとても高くなりますし、それに見合った費用対効果が生まれるかと言われれば少々疑問です。であれば、クロスプラットフォームに対応した次世代機の開発、もしくはゲーム業界全体での世界的な規格が必要となってくるでしょう。そしてそれらに対応できたとすれば将来的にクロスプラットフォームでのゲームが開発可能になるでしょう。一方ゲームメーカーは、より独自性の持ったハードの開発やサービスが必要となってくるでしょう。ただ最終的には、ユーザーがどのようなゲームを求めているか、どのようなゲームが最も喜ばれるかで判断していただきたいと思っております。
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