近年増えてきた動画配信サイト、もちろんアニメ専門チャンネルとしての動画サイトもあります。その代表的なのが、NTTドコモが運営する「dアニメストア」です。今回は、ドコモのアニメ事業で新たな展開が見られたため、その紹介とアニメ動画配信サイトの今後の展開に関して記事にしてみました。
ドコモアニメ事業強化、自社ユーザー以外も取り込みへ
https://jp.mobile.reuters.com/article/idJPKCN0WO143
約1600タイトルのアニメを月額400円で見放題というサービスを、2012年7月にサービスを開始したdアニメストアですが、3月までに会員数が約200万にまで増加しています。そして、さらにアニメ事業を強化すべく、新たに新ジャンル映像を配信したり、他の企業と連動した販売戦略をとることになりました。
アニメソングのアーティスト映像の配信
アニメソングは、アニメを制作する上で必ずある要素の一つです。オープニングやエンディング、そして、キャラクターソングなどアニメタイトル次第では、10本を超える作品もあります。アニメファンの中には、好きなキャラクターであったり、好きな声優アーティストがいる方もいるでしょう。そういう層は、400円という定額でPVを見られるというのは魅力的ではないでしょうか。アニメソングのアーティスト映像に関して、最初は180曲ということですが、今後順次増やしていくそうです。
アニメイトオンラインショップとの連動
今回のアニメ事業の拡大で変わる点もう一つが、アニメイトのオンラインショップとの連動です。アニメイトといえば、アニメ関連グッズで全国展開する企業で、今回はこちらの運営するオンラインショップと連動する仕組みを導入することになりました。dアニメストア内の関連グッズを選択することによって、アニメイトオンラインショップに移動し、関連商品を購入することが可能になります。先のアニメソングのアーティスト映像を配信とともに23日よりサービスが開始される予定となっています。
アニメ配信動画サイト
これまでのアニメの動画サイトはいかにタイトル数やジャンルが豊富かということに重点がおかれていたのではないかと思います。しかしアニメファンは、何も本編だけが楽しみでアニメをみているわけではありません。中には楽曲や監督や作画監督、声優などのスタッフなど、中にはリアルタイムで視聴できなかった話数を見直すために見る人もいるでしょう。今回のアニメソングのアーティスト映像の配信は別の層の発掘につながりますし、さらにBlu-rayなどの特典で使用されるような声優の対談などの映像を配信することによってもまた別の層のユーザーに設けるのではないでしょうか。そして、オンラインショップとの連動による関連グッズの表示は、アニメの感動の余韻に浸りつつ、関連商品を購入できるとても購買意欲をくすぐる仕組みだと思います。これまでのアニメを見て、好きなアニメだからショップに行って関連商品を購入したり、オンラインショップに移動しないとどんなが売っているかわからないということに比べれば、関連商品を購入するまでのステップがかなり簡略化されたように思われます。この点を考えれば、定額による収益のみならず、関連グッズによる収益性も大きく高まったのではないでしょうか。
今後のアニメ配信動画サイトに期待すること
今回の変化で、アニメ配信動画サイト内が一つのマーケットとして機能するような印象を持ちました。その上で、期待されることとしては、動画配信による定額料金や関連グッズの販売による収益性のみならず、アニメの制作会社への収益が入る仕組みを持ったほうがいいのではと思います。現状、アニメ制作の元請け会社は、最初の制作費以外では、Blu-rayなどの販売による版権料の一部が入るケースがありますが、それもほんの少しです。もし、動画の視聴によって、アニメの元請け会社への収益が見込めるようになればアニメ制作においても大きなメリットとなったり、今後のアニメ業界を目指す人がさらに増え、よりよい作品を作ってくれるのではないでしょうか。そのような仕組みを新たに作ることで動画サイトのコンテンツの質もどんどん上がって行くのではないでしょうか。
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