昨日とあるCG映像制作会社さんから営業についてのお話を聞いたのでご紹介します。その会社では、営業部隊と制作部隊が分かれているそうです。元々営業出身で業界外からの起業だったそうですが、今年いっぱいはすでにラインが埋まっているそうです。
クリエイター出身の社長は苦労が多い
アニメゲーム漫画業界は元々クリエイターで社長になった人が多いです。企業の縛りの中で仕事としてアニメゲーム漫画を作り続け、それに対する反発から、「自分の作品を作りたい!」と独立される社長さんは多いです。元○○出身という方もよく聞きます。しかし、一方で、元クリエイターの方の起業は苦労されることが多いです。なぜでしょうか。
一つは、クリエイターの苦労がわかってしまうからです。クリエイターとして仕事することがどれだけ大変かわかってしまうから、社員に対しても厳しさに徹し切れないというパターンです。クリエイターが起業するときには、自身の苦労から「クリエイターに苦労させたくない、クリエイターが働きたい会社」を目標にすることもありますが、それ故のジレンマを抱えてしまう会社も同等に多いです。
もう一つは、業界のことがある程度わかってしまっているが故の甘さもあります。納期、クオリティに対して、実体験、ノウハウとしてどう対処すればいいのかという知識があるので、その分妥協や限界を定めがちです。また、クオリティをしっかり出したいと思うがゆえに相手のニーズに応えられない場合には案件を断ってしまう傾向もあります。あるいは逆に納期やクオリティに対して妥協があっても何とかできるだけの知恵を持ってしまっていることもあります。
営業出身の社長の会社が伸びています
一方で、社長がアニメゲーム漫画制作ではなく、営業畑からの出身の社長の会社の方が上手く行っている例が近年増えています。特に、スマホゲームの台頭を皮切りに新たな市場ニーズを察知して起業した会社は営業出身の人が多いです。
彼らの特徴は、下手に業界の常識を知らない分、顧客第一でクオリティ、納期に対して一切の妥協がないことです。営業出身の会社の起業はものすごく大変です。業界にコネクションもないので、一から築き上げないといけません。無理な案件も取ってこないといけないので、現場にも無理を強いることになります。しかし、その創業期を乗り越えた集団は非常にタフネスが強くなります。
これまで制作したことのないジャンルやツールでも抵抗なく取り入れてものにすることができますし、スケジュールがどうしようもない時であれば徹夜も厭いません。最も大切にしているのはクライアントのオーダーに対してクオリティも納期も応え続けることです。そしてそれができる集団だからこそ、信頼も積み重なり、段々と条件のいい仕事やクライアントがどうしても成功させたい大きな仕事も回してもらえるようになります。
クリエイター出身の社長でも、営業出身の社長でも条件は変わりませんし、目指しているものも変わりません。少なくとも、スマホゲーム市場の台頭に漁夫の利的に乗っかろうとした会社は軌道に乗っていない会社が多いです。スマホゲームは確かにビジネスチャンスですが、それ以上にアニメゲーム漫画を作ることで達成したい目標、イメージの大きさが一番大切です。思いのある社長の下には思いを持った人間が集まってきますし、その思いを為すために仕事に対してもクライアントに対しても誠実に対応できます。
クリエイター出身の社長の中には、起業したはいいものの、経営や営業の場に身を置くうちに企業当初の夢を忘れてしまいがちになってしまいます。「どうすれば案件が受注できるのか、どうすればラインを埋めることができるのか、どうすれば会社が潰れないか」そればかりを考えるようになってしまいます。夢を持って起業した社長にとってそれはあまりにも悲しい現実です。経営に責任を負っている分、挑戦する権利もあっていいはずです。だからこそビ・ハイアでは、業界の社長が会社経営を通じて思いを成し遂げられるようにと、アニメゲーム漫画業界の経営者だけを集めた無料の交流会や案件の紹介、外注先の紹介を行っています。少しでも営業、経営を楽にしていただいて、アニメゲーム漫画業界の社長を支援したいと考えています。もし、交流会や案件、外注先に興味のある方は一度ビ・ハイアまでお問い合わせください。